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オークの連携 14話

正規軍の物資部隊を襲ったオークスカウトの群れを前に、怒りに燃える「鬼狸」の進撃が始まる。

縁故の馬にまたがり、敵陣へと単騎で突撃する主人公。

だが、そこに待ち受けていたのは、ただの雑魚ではない一筋縄ではいかない強敵だった――。


司令官の馬車がありそうな一団の中央へ向かって、俺は歩いていた。


周囲の戦場では、人間とオークが激しく切り結び。

金属のぶつかり合う音と無数の悲鳴がこだましている。

地面は血で赤く染まり、両種族の無残な死体がそこかしこに散乱していた。

この激戦の戦場においても。

向かってくる相手を瞬殺しすぎると、さすがに敵は恐れをなして近寄ってこなくなるものらしい。

オークどもは絶叫しながらも俺の有効範囲には近づこうとせず。

俺が距離を詰めると、戦闘の真っ最中でも必死になって背中を向けて逃げ出す。


一方で、人間の兵士たちは俺の姿を見るだけで一斉に士気を高め。

逃げ惑うオークたちを次々と屠っていく。

俺自身は指揮など一言も執っていないというのに、気がつけばこの戦場の精神的な支柱。

つまり「将」のような役割を担ってしまっていた。


だが、そんな状況は俺にとってまったく面白くもなんともなかった。

ふと、先ほど話した兵士のペンダントが落ち。

転がったロケットがパカリと開き、中から先ほどの中年兵士の愛娘の笑顔がこちらを見つめていた。

俺は無言で足を止め、その小さな遺品をそっと拾い上げる。



「……お礼はしっかりしねーとな。まったく、気分が悪ぃわ」



俺は指揮官のいる本陣へ向かうのをやめ、来た道を戻る。

戻れば、矢の掃射で主を失い。

恐怖に震えながら死んだ飼い者の顔をしきりに舐めている一頭の栗毛の馬が立っていた。

俺は静かに横に行き、兵士の瞼を閉じさせ頭を下げる。



「おめーも、仇討ちに付き合うか」



「ブルルルルルゥッ!」



栗毛の馬は力強く鼻息を荒げると、俺の意思を理解したように前足を大きく掻き鳴らした。

俺はそのままその馬に飛び乗り、一気に矢の放たれた森へと駆け込んでいく。

鬱蒼とした木々の合間を縫い、逃げ惑う三人組のオークの群れをハンマーの餌食にして吹き飛ばす。

騎乗した人間というのは、オークからすれば巨大な熊やそれ以上のサイズに見える。

小柄なオークたちにとって、その視点から例えるなら。

目の前に時速制限無視のダンプカーが突っ込んでくるようなものだ。

それが剥き出しの殺意と共に正面から突進してくるのだから、恐怖で足がすくむのも無理はない。

そして、その一瞬の怯みこそが、そのまま命の終着点となる。



「ギ、ゴギギイギッ!」



 ふと開けた空間で、俺の殺戮劇を遠巻きに眺めている一団が目に留まった。

オークの部隊長格なのだろう。判断基準は装備だ。

どれもボロボロではあるが、一応はリングメイルに身を包み。

使い古されたロングソードを装備している。

人間の兵士なら何人も屠ってきたであろう、歴戦の強者特有の泥臭い風格が漂っていた。

そのオークがぼろぼろのロングソードを頭上に掲げ、野太く吠え声をあげる。


周囲に散らばっていた雑魚どもが集まり。

そのロングソードのオークを頼るように互いに威嚇の声を響かせた。

黄色い犬歯を剥き出しにして吠え立てる姿は、まるでジャングルの猿の群れそのものだ。



「ガァーッ! ガァーッ! ッグガァ!」



三匹、また三匹と、オークたちがみるみるうちに群れを形成していく。

「個」から「陣」へ――戦術というほどではないが、本能的な連携が進化しつつあるらしい。

俺の正面に数で対抗するべく、優に三十六匹ものオークが即席の密集陣形を組んで立ちはだかった。

全員がちゃんとした槍でも持っていれば立派な「槍衾(やりぶすま)」になるところだが。

あいにく手にあるのは錆びた包丁や鈍器ばかりだ。


俺を乗せた馬が、主人の仇であるその群れめがけて容赦なく突進する。

突風のような勢いで突っ込んできた馬の蹄に踏み潰され、数匹のオークが泥の中に沈んだ。

その直後、上空から――

残像すら視認できないほどの超スピードで、巨大な金属の塊が振り下ろされる。

悪鬼羅刹の如き一撃がハンマーを振るうたびに、目の前の同胞の肉体が風船のように弾け飛んだ。

赤黒い鮮血が周囲の草木を染め上げ、グチャグチャになった内臓が地面にぶちまけられる。


「集まること」が、彼らオークにとって最大の不幸を呼んだ。

圧倒的な戦力差の前に密集するなど、ただの愚策でしかない。

数だけを頼りに分散した蟻が数十匹集まったところで、踏み潰す手間が一度に減るだけのことだ。


 右手でハンマーを縦横無尽に振り回し、左手で掴んだオークの頭蓋骨をそのまま別の奴に叩きつけて砕く。

ロングソードを手に陣の中心で気負っていた歴戦のオーク隊長。

その「歴戦の強み」を発揮する暇すらなかった。

他の雑魚オークたちと何ら変わりなく、一撃で吹き飛ばされ、あえなく絶命する。

そのオークの最後に目に映ったのは、戦術でも戦略でもなく剥き出しの「暴力そのもの」だった。

そんな光景の中で、俺は自分でも気づかないうちに――薄気味悪く笑っていた。



「グガッ! ググググウッガガッ!」



俺の突撃を目の当たりにし、生き残った十名ほどのオークが背中を向けて森の奥へと逃げ出した。

だがいくら逃げようとも、背を追う馬の足のほうが圧倒的に早い。

戦意を完全に喪失したオークたちの背中を、容赦なく刈り取っていく。

もはやこれは戦闘ですらなく、一方的な蹂躙劇だった。

恐怖という感情は凄まじい速度で伝染し、オークたちは蜘蛛の子を散らすように俺から逃げ惑う。

逃げる相手を背後から始末するのは、あまりにも容易すぎた。



「おいおい! 雑魚なら雑魚らしく、派手な死に様で俺を楽しませてくれよ!」



仲間が次々と背中から叩き潰されるのを目撃した別のオークが、さらに悲鳴を上げて逃げ出す。

横道にそれたり高い木に登って必死にやり過ごそうとする者もいたが、すでに奴らの心は恐怖に支配され。

戦う気力など微塵も残っていなかった。

オークの使う獣道が狭くなり、馬の速度が下がる。



「ギャッガァッ!」



不意に、頭上の木の上から三匹のオークが俺めがけて飛びかかってきた。

どうやら進路を先回りして待ち伏せされていたらしい。

一匹は飛び損ねてそのまま地面に激突し、もう一匹はすかさず振り抜いたハンマーで空中で撃ち落とされた。

馬の凄まじい勢いから叩き落されたオークは、地面を何度もバウンドしながら転がっていく。

だが、残り1匹の口にナイフをくわえたオークは生き残った。

こともあろうに暴れる馬の尻にしがみついている。



「キイィィッ!」



馬の尻を猿のようによじ登り、振り落とされまいと必死にしがみつきながら。

手にナイフを持ち替え、俺の背中を狙って突き立てようとしてくる。



「っせぇな、邪魔くせぇ!」



俺は片手で手綱を引き絞り、もう一方の手に持ったハンマーを構えたまま。

背後に迫るオークめがけて渾身の「後頭部での頭突き」をかました。

ゴツッという重い感触とともに怯んだオークの隙を逃さず、今度は右の肘を強烈に叩き込む。

渾身のエルボーがモロに顔面に決まり。

凄まじい断末魔の叫びとともに、そいつは馬の背から地面へと真っ逆様に転落していった。



「ギャアアアアアアアアアア!」



運悪く、落下したオークはそのままの勢いで森の大木に激突する。

視界の端で、木々に群がっていたオークの群れ。

この惨状を見て完全に戦意を喪失し、我先にと逃げ出すのが見えた。

この3体のオークは、仲間内では精鋭だったのだろう。


 俺はまっすぐ伸びる直線状の獣道を突っ切り、逃げるオークの群れを次々と血祭りに上げ馬を走らせる。

殴り飛ばされたオークの肉体は鈍い音を立ててへし折れ。

鈍器特有の凄まじい衝撃に行き場を失った内臓の血が、口からドロリと噴き出していた。



「お……やっと見つけたぜ」



やがて視界が開け、小高い森の中にある草原のような丘に出た。

そこには約100匹ものオーク弓兵が陣取り、丘の下へと一斉に弓を射掛けている。

オーク歩兵50程度が丘の下で弓兵を囲む様に配置。

オーク弓兵は、正規軍の馬車で作ったバリケードに向かって攻撃しているのだろう。

正規軍側からも応戦の矢が飛んでき何匹かが倒れている。

森を挟んで弓の撃ち合いに高所の陣を持ったオークの有利だ。

敵はこちらを捕捉し、こちらは森でオークが見えない。

オークどもは我を忘れて一心不乱に弓を引き絞っていた。

距離はおよそ百メートル。

丘までの障害物は一切ない。このまま一気に突き抜ける。



「よしっ! 仇を討つぞ、相棒! 気合い入れていけよ!」



 俺は栗毛の馬の脇腹を強く蹴りつけ、全速力での突進を命じた。

どうやらこの馬も主人の仇だと理解しているらしい。

顔中の青筋を浮き上がらせ。

鬼神のような形相ですさまじい勢いで敵の群れを睨みつけ、地を蹴って疾走する。

丘の上の弓兵たちもすぐにこちらに気づき、100匹のうち30ほどが一斉に矛先を変えてこちらに矢を向けた。

丘の上から放たれた無数の矢が放物線を描き、空をに染め上げる。

俺は身をかがめて馬の首元に体を伏せ、全速力で突っ切る。


左肩にピシリと鋭い痛みが走り、矢が浅く突き刺さった。

分厚い皮鎧のおかげで致命傷には至らない。

この程度の傷なら、今の昂ったアドレナリンの前には無意味だった。

脳内が真っ赤に染まり、痛覚はほとんど麻痺している。


丘の下で待ち構えている50匹の守備隊さえ突破すれば、あの弓兵の群れをまとめて地獄へ送れる。

今の荒れ狂う俺にとって、オークの50匹や100匹などただの足止めにもならない。

人間とオークの圧倒的な身体能力の差は、数の暴力程度では覆しようもなかった。



「豚の様に断末魔をあげてくたばりやがれ!」



俺が大声で怒声を響かせると、その殺気に気圧されてオークたちが一瞬だけ怯む。

突入の準備は完全に整った。

もうすぐこの雑魚どもの断末魔の叫びが響き渡り。

懐に飛び込んだ弓兵どもはなすすべもなく狩り尽くされるはずだ。

数の安心感に胡坐をかいていた奴らを、一瞬で恐怖のどん底に突き落としてやる――。


突弓兵たちを守るはずの最前線にいたオーク戦士二匹が、戦闘に入るどころか。

恐怖に駆られて左側の森へと勝手に逃げ出し始めた。

パニックの始まりだ。

戦場の恐怖とは恐ろしいもので、一度伝染すれば一瞬で崩壊を招く。

前線が崩れれば、弓兵側の士気も芋づる式に崩壊するだろう。

俺はその乱れに突撃して蹂躙するだけだ。


ヒュルルルルルルゥゥウッ!


空気を切り裂くような不気味な風切り音が聞こえる。

逃げ出そうとしたオーク二匹の首が、まるで木の枝のようにいとも簡単に跳ね飛ばされた。

血濡れた巨大な斧が、ブーメランのように回転しながらこちらの進路へと迫ってくる。

狙いは、俺ごと馬の首を刎ね飛ばすことらしい。

俺は迫りくる投擲斧をハンマーの柄で強引に叩き落とした。

反響した金属音が周囲に響く。



「ふっ……おいおい、少しは使えそうな雑魚が現れたみてーだな」



地面に叩き落された斧は激しく煙を噴き上げると、まるで幻影のように消え去る。

遠くにいる主の手に一瞬で戻っていった。

そこに立っていたのは、雄羊の如くねじくれた角のついた頭蓋骨をかぶったオークだった。

この戦争で、読書家であるパルスにオークを調べさせていた。


生態資料にあったモンスター。

進化種――「オークリーダー」を超える上位個体か。


一目でそれと分かる、オークの精鋭だけが装備を許される「オークヘルム」。

その不気味な骨の兜で顔全体が完全に覆われている。

頑丈そうなリングメイルをまとい、両手には自分ほどの大きさがある両刃の大斧を軽々と構えていた。

浅黒い肌の質感からして、通常の個体とは一線を画す巨体の持ち主だ。

リングメイルの隙間から覗く腕は、まるで丸太のように太く、筋肉の塊のようだった。



「ガゴオォォオォォォォッ!」



その姿を見た周囲のオークたちが、再び気を取り直したように雄叫びをあげる。

一斉に手を突き上げて跳び上がり、士気が一気に跳ね上がっていく。

それだけ、この体躯の優れたオークが部隊の絶対的な強者だという証拠だ。


蛮族の号令ってやつか。

消えた斧は魔法? 思考が加速する。

アウェイでの時間は敵の味方だ。

歩兵のオークは俺を遠巻きに円の様に囲っている。


オークリーダーが手を挙げると。

背後の弓兵たちは、じりじりと距離を詰めてくる正規軍を牽制するため。

再び矢を元の場所に向け直していた。

円の中心の俺の元に歩いて来る。

一騎打ち的な風習らしいな。

勿論俺は馬から降りない。



「グ……ゴロス……ナカマヲ! ヨクモ! コロス!!」


「おっ、人間様の言葉もしゃべれるのかよ、豚の親玉さんよ」


「ナイゾウヒキダス……クソカケル……」


「口説き文句にしちゃ、せいぜい六十点てところだな」



オークリーダーは巨大な斧を頭上に掲げ。

右足を引き、鋭い上段の構えをとったまま。

じりじりと円を描くように俺のまわりを歩き始める。

上段の構えは一撃で叩き斬ることに特化した、あらゆる構えの中で最も威力の出る攻撃姿勢だ。

逆に言えばそれだけ捨て身であり。

格上の相手に対してそんな隙だらけの構えをとろうものなら、ただの挑発や舐めプとしか見なされない。



「俺を相手に上段の構えとはな……何の冗談だ、このゴミが」


騎乗した俺に対して上段とは、いかに力自慢の蛮族とはいえ舐め腐っている。

馬鹿力が自慢の脳筋野郎め、一瞬で叩き潰してやる。

俺の目が血走る。

馬の腹を蹴り、オークリーダーへと突進した。


ヒュッン!


鋭い黒い矢が、一瞬の隙をついて馬の太ももを深く抉り。

馬がバランスを崩して崩れ落ちる。

その瞬間を逃さず、オークリーダーの大斧が凄まじい風圧を伴って振り下ろされ。

馬の首が鮮血を噴き出しながら胴体から切り離された。


俺は地面へと勢いよく投げ出され。

砂塵を巻き上げながら転がりつつも、瞬時に体勢を立て直して着地する。



「っち……なっ!」



目の前には、巨大な大斧を軽々と振りかざしたオークリーダーがそびえ立ち。

表情が読めないオークヘルムが俺を見下ろしていた。

容赦なく振り下ろされる一閃を、俺は地面に体を半分転がすようにして辛うじてかわす。


「ドォン!」


という地響きのような轟音とともに、大斧の刃が地面深くへとめり込む。

土煙がもうもうと舞い上がった。

戦闘系のスキルでも使っているのか、一撃の威力が尋常ではない。

周りのオークが勝ちを確信し、けたたましく騒ぎ立てる。


「ッヒュン」



風切り音共に背中に鈍い痛みが走る。

先ほどとは違う黒い矢が、背に突き刺さっているのがわかる。

オークリーダーがこちらに走り出し、大斧を振り回す。

豪速の速度で振るわれる大斧の軌道を紙一重で避けながら、背後から飛んでくる厄介な黒い矢の気配に神経を尖らせる。

痛みの感覚からして毒は塗られていないようだが、それは不幸中の幸いというものだ。



「っぶねーな……この黒い矢、マジで邪魔くせえな」



この黒い矢だけは、他の雑魚どもの放つ弓とは根本的に違う。

皮鎧を貫通して肉に食い込んでくる上、森の中のどこから撃たれているのか位置が全く特定できない。

骸骨を模したオークヘルムのおかげで相手の表情は一切読み取れない。

だが、あの仮面の下で奴が不気味に笑っているような気がしてならなかった。

調子に乗って単調な速度と威力だけの斧振りを繰り返される。

その振り切りの絶妙なタイミングに合わせて必ずあの黒い矢が飛んでくる。

なかなかこちらの反撃のテンポが掴めない。



「……クソがっ!」



本来なら冷静さを保たなければならない戦場で、怒りがじわじわと理性を焼き尽くしていく。

こんな格下の蛮族が、弱者なりの姑息な連携を使って、あまつさえ俺に対して余裕の態度を見せるだと?


――俺を相手に、余裕だと? ふざけやがって……!



「グヒヒ……」



オークリーダーが鼻を鳴らして低く笑いやがった。

その瞬間、俺の中で何かがプツリと音を立てて完全に切れた。

目前で振り下ろされる大斧に対し、怯むどころか自らハンマーを真正面から打ち下ろして迎撃する。

予期せぬ反撃にオークリーダーのバランスがわずかに崩れたその隙に、背後から再びあの黒い矢が飛んできた。

だが、俺は矢を避けることすらやめ、一歩踏み込んで前へ出た。

「ザシュッ」と、背中に黒い矢が深く突き刺さる。

今の俺にとってこの程度の痛みなど、舐められた屈辱で消えてしまう。

アドレナリンが脳を支配する。

間髪入れず、ハンマーを下から上へ振り上げる。

大斧で防がれるも、オークリーダーの体が宙へ浮く。



「グッ……ガッ!?」


今度は黒矢が右肩付近にに刺さる。

俺は、血走った目で歯を食いしばりる。


振り上げたハンマーを、手のひらで半回転させ向きを変え。

すかさず体制を立て直そうとしたオークリーダーの脳天めがけて。

俺はありったけの力を込め上段から本気で振り下ろした。

ガキンッ! というすさまじい金属音が響き、相手の大斧のガードと共に突き破る。

ひしゃげた斧ごと、オークヘルムの分厚い頭蓋骨がペチャンコに押し潰され。

頭部と首がそのまま胴体の内部へと沈み込んだ。


さらに勢いを殺さず、崩れ落ちる死体めがけてもう一度ハンマーを振り下ろす。

鈍い肉潰れの音と骨や鎧の割れる音。

目の前の強敵だったはずのオークリーダーは、ただの原型を留めない肉へと変わり果てた。




「相手を舐めるときは命を賭けろ、お前の命じゃ俺を舐めるには安すぎたな」





兵力の半分が壊滅すると軍隊は壊滅するといいます。


子供の頃は、何で半分も残ってるじゃん。

まだ戦えるよと思ってました。


友達やチームメイトが死んでいく中で、こちらを半分殺した敵の戦力は目の前。

全員がこちらを殺そうと向かって来る状況。

周りはパニックに悲鳴。戦うやつも逃げ出すやつもいる。

そんな中、生き残る道を示してくれるとても強い人がいたら縋りたい。

それが将なんでしょうね


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