11話 スライム現れる
「くそ……!」
双刀を振るい彼女は、夜狼と近接戦闘を始めた。
刃と鉤爪が激突し、火花が散る。
霧刃を振るい、リュネットは夜狼の胸を狙う。
だが、夜狼は鉤爪で刃を弾き、彼女の腹部に鉤爪を振るう。
「ぐっ……!」
リュネットは咄嗟に身を引くが、鉤爪が腹部を掠める。
皮膚が裂け、血が滲む。
疲労の影響で押されており、彼女は次第に後退していく。
夜狼は再び鉤爪を振るい、リュネットの肩を狙う。
双刀で防ごうとするが、彼女は疲労により反応が遅れ、鉤爪が肩を掠める。
皮膚が裂け、血が滲む。
「ぐあっ……!」
痛みに顔を歪めリュネットは、少量の血を流しながら地に伏せた。
その好機を見逃さず夜狼は、彼女の上に乗り、馬乗り状態となる。
夜狼は蹂躙するように、リュネットの顔を念入りに殴り始めた。
鉤爪が彼女の頬を殴り、皮膚が裂ける。
血が飛び散り、リュネットの顔が赤く染まった。
「ぐあっ……! やめ……!」
必死に彼女は防御を続けるが、夜狼の攻撃は止まらない。
夜狼は、まるで勝利を確信しているようで、すぐには殺さず嬲り殺しを選んだようだ。
「ぐあっ……! イグ……ナーツ……! 助けて……!」
リュネットは必死に、イグナーツに助けを乞う。
漆黒に近い深藍色の髪が血に汚れ、細めの淡い銀青の瞳が涙で潤む。
下着が汗と血で肌に張り付き、腰の白い肌が露わになる。
イグナーツは彼女が蹂躙されていることに気がつくと、即座に隣にいたユリウスに向けて口を開く。
「お前はここを必ず守り抜け。俺はリュネットを助けに行く」
彼の声は緊迫しており、切れ長の黒目がちな瞳が鋭く光る。
濃藍の羽織が風に揺れ、右耳の真鍮の耳飾りが揺れた。
「……了解」
無表情でユリウスが頷く。
銀灰色の髪がポニーテールで揺れ、前髪が右目を隠している。
イグナーツは持ち場を彼に任せ、リュネットへと向かう。
彼は足音を消して、リュネットを痛めつけている夜狼へと近づいた。
夜狼はリュネットの顔を殴り続けており、イグナーツの接近に気づいていない。
彼は夜狼の背後に回り込み、その首を両手で掴んだ。
そして、力任せに首の骨を豪快に折る。
骨が砕ける音が響き、夜狼は悲鳴を上げることもなく、動きを止めた。
イグナーツは、殺した夜狼をリュネットから引き離し、塔から投げ捨てる。
夜狼の身体は塔から落下し、地面に激突した。
肉体が飛散する音が鳴り響き、血と肉片が散乱する。
その音を聞いてから彼は、蹂躙されていたリュネットに声をかけた。
「リュネット、大丈夫か……?」
イグナーツの声は優しく、心配の色が滲んでいる。
切れ長の黒目がちな瞳が優しくリュネットを見つめた。
「……イグナーツ……ありがとう……」
顔を血に染めながらも、リュネットは無表情のまま答える。
漆黒に近い深藍色の髪が血に汚れ、細めの淡い銀青の瞳が涙で潤む。
イグナーツは彼女の傷の具合を確認した。
顔に複数の裂傷があり、血が滲んでいる。
腹部と肩にも傷があり、血が流れていた。だが、致命傷ではない。
「傷は浅い……後ろに下がれ。セシリアに手当してもらえ」
彼がリュネットに指示を出した。
「……了解」
無表情のまま頷き、彼女は後ろに下がる。
漆黒に近い深藍色の髪が血に汚れ、細腰からの曲線が美しく揺れた。
イグナーツは、負傷したリュネットを後ろに下がらせると、再び防衛戦へと戻る。
だが、依然として魔物の進撃は止まらず、更に大群が押し寄せてくる。
「グルルルル……ガァアアアアアッ!」
魔物たちの咆哮が響き、塔全体を震わせた。
イグナーツは短銃を構え、塔を登り来る魔物たちに向けて発砲する。
銃声が響き、弾丸が夜狼たちの頭部を貫く。
夜狼たちは悲鳴を上げ、塔から落下した。
「夜はまだ長いぞ……! ちっ、どんどん来やがるな……ッ!」
イグナーツが叫んだ。切れ長の黒目がちな瞳が鋭く光り、濃藍の羽織が風に揺れる。
「全員、全力で防衛戦を続けろ……! 絶対に生き延びるぞ……!」
彼の声が塔全体に響いた。
「くそ……! 矢が尽きた……!」
ヴィオラが苛立ちながら、空の矢筒を地面に叩きつける。
深い漆黒に紫を滲ませた長髪が三つ編みで揺れ、紅い瞳が苛立ちに揺れる。
下着が汗で肌に張り付き、太腿の白い肌が露わだ。
「予備の矢はないのか……!」
エリザベートが叫ぶ。
「ない! 全部使い切った……!」
苛立ちながらヴィオラが答えた。
「くそ……!」
エリザベートが舌打ちをした。
尚も魔物たちは何かに憑りつかれたように、イグナーツや仲間たちの命を刈り取るべく、不気味な雰囲気を漂わせて塔の外壁を這うように登る。
そして、魔物たちと狩人たちの戦いが始まってから、さらに数時間が経過した。
依然として魔物たちの進撃や突撃は収まらない状況で、イグナーツたちは必死の抵抗戦を繰り広げている。
銃声が連続して響き、魔法が派手に飛び交う。
夜狼たちは次々と倒れ、塔から落ちていく。
だが、魔物たちの数は依然として圧倒的であり、倒しても倒しても、次々と新たな獣が塔を登る。
イグナーツは短銃を構えながら、息を荒げていた。
切れ長の黒目がちな瞳が疲労に揺れ、濃藍の羽織が汗と血に汚れている。
右耳の真鍮の耳飾りが揺れ、左手の黒紐の腕輪が軋む。
「くそ……まだ終わらない……」
吐き捨てるように彼が呟く。
エリザベートは聖銀の槍を構えながら、息を荒げていた。
白金の髪が汗と血に汚れ、蒼い瞳が疲労に揺れる。
豊かな胸が激しく上下し、白いレースの下着が汗で肌に張り付いていた。
白いシャツは血と汗で汚れ、太腿の白い肌が露わだ。
「まだ……耐える……」
静かに彼女が呟く。
カタリナは魔術刻印杖を握りしめながら、息を荒げていた。
淡い薔薇金の髪が汗と血に汚れ、大きなライラック色の瞳が疲労に揺れる。
豊満な胸が激しく上下し、薄桜色の総レース仕様の下着が、汗で肌に張り付いていた。
太腿の柔らかな肉が露わになり、艶めいている。
「…疲れましたぁ……でも、まだ頑張りますぅ……」
疲労の色が滲む声で彼女が呟く。
その時――突如として一体の魔物が漆黒の森から出てきた。
それは他の魔物とは明らかに違う、別個体の魔物。
スライム状の魔物で、血のように赤黒い色をしている。
その身体は不定形で、ゼリーのように柔らかく、波打ちながら地面を這う。
直径約二メートルほどの大きさで、表面には無数の泡が浮かび、粘液が垂れていた。
その粘液は地面を溶かし、草木を枯らしながら進んでくる。
イグナーツは塔を登る魔物たちを迎撃しながら、その別個体を視認した。
「な……何だ……あれは……」
彼の切れ長の黒目がちな瞳が驚愕に揺れる。
濃藍の羽織が風に揺れ、右耳の真鍮の耳飾りが揺れた。
嫌な予感が脳裏を駆け巡る。
「あれだけは……塔の外壁に近づけてはいけない……!」
即座に短銃を構えイグナーツは、スライム状の魔物に向けて発砲する。
銃声が響き、弾丸がスライム状の魔物へと飛ぶ。
だが、スライム状の魔物は自身の肉体を最大限に活かし、身体を波打たせて弾丸を避けた。
弾丸は地面に着弾し、土が飛び散る。
「くそ……避けやがった……!」
イグナーツが舌打ちをした。
「吐息は白く、鼓動は凍てつく。熱なき世界へ、無垢なる沈黙を。――絶対零度の楔!」
魔術刻印杖を振るい、カタリナも氷結魔術を発動する。
氷の槍がスライム状の魔物へと飛ぶ。
だが、スライム状の魔物は身体を波打たせ、氷の槍を避けた。
氷の槍は地面に着弾し、地面が凍りつく。
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