6話 魔法と銃弾が飛び交う戦場
「まだよ……まだ終わらない……!」
エリザベートが叫んだ。
白金の髪が揺れ、蒼い瞳が決意に燃える。
豊かな胸が激しく上下し、白いレースの下着が透けて見える。
セシリアは杖剣を構え、詠唱を始めた。
「優しき光よ、過飽和の果てに慈悲を捨てよ。安らぎの中で、無垢なる塵へと還れ。――死を招く福音!」
彼女の声は優しく柔らかいが、その魔力は圧倒的である。
杖剣の先端から光の刃が飛び、塔を登り来る夜狼たちを貫く。
光の刃が命中すると、夜狼たちは悲鳴を上げ、塔から落下する。
「えへへ……みんな、頑張ってぇ……!」
微笑みながらセシリアが叫んだ。
淡いミルクティーブラウンのゆるふわウェーブが揺れ、ツインお団子から毛先がふわりとほどける。
――銃弾が飛び、魔法が派手に飛ぶ。
夜狼たちは悲鳴を上げ、次々と塔から落ちていく。
だが、魔物たちの数は圧倒的であり、倒しても倒しても、次々と新たな獣が塔を登ってくる。
夜狼たちは鉤爪を振るい、石壁を這い上がった。
血餓狼たちは牙を食い込ませ、壁を蹴り上げる。
一部の夜狼たちは腐食液を吐き、石壁を溶かそうとした。
「グルルルル……ガァアアアアアッ!」
魔物たちの咆哮が響き、塔全体を震わせる。
そして、イグナーツたちの攻撃は嵐の如く続き、休まることはない。
銃声が連続して響き、魔法が派手に飛び交う。
周囲には火薬の匂いが充満し、痺れるような魔力の空気感が立ち込める。
魔物たちの血が石壁を赤く染め、唸り声が塔全体を震わせる。
だが魔物たちは同胞が殺されようとも進撃を止めることはない。
まるで何かに憑りつかれているかのように雄叫びを上げながら、盲目的に狩人たちの元へと向かうように塔の外壁を登る。
「グルルルル……ガァアアアアアッ!」
夜狼たちは鉤爪を振るい、石壁を這い上がった。
血餓狼たちは牙を食い込ませ、壁を蹴り上げる。
その目は赤く爛れ、憎悪に燃えていた。
イグナーツは短銃を構え、塔を登り来る夜狼たちに向けて発砲を繰り返す。
銃声が響き、弾丸が夜狼の頭部を貫く。
夜狼は悲鳴を上げ、塔から落下する。
「全員、よくやってる! その調子だ!」
彼が叫んだ。切れ長の黒目がちな瞳が鋭く光り、濃藍の羽織が風に揺れた。
右耳の真鍮の耳飾りが揺れ、左手の黒紐の腕輪が軋む。
イグナーツの言葉に、仲間たちは僅かに余裕が生まれたのか、軽口を叩く暇すらできた。
「おいおい、褒められちまったぜ。これは頑張らないとな」
短銃を構えガロットは、夜狼たちに向けて発砲しながら薄く笑う。
漆黒の髪がオールバックに撫け付けられ、金茶色の瞳が輝く。
深墨色のロングコートが揺れ、背中から腰にかけて複数のホルスターが揺れる。
「褒められたからには、期待に応えねばな」
短銃を構えヴェルナーは、夜狼たちに向けて発砲しながら冷静に言った。
長めの金髪が後ろで一束に結ばれ、切れ長の蒼い瞳が冷たく光る。
白と金を基調とした布鎧が揺れ、銀縁のロングマントが揺れた。
「おう、俺も頑張るぜ!」
短銃を構えルーカスは、血餓狼たちに向けて発砲しながら叫ぶ。
焦げ茶の短髪が汗に濡れ、琥珀色の瞳が闘志に燃える。
鉄打ちの重コートが揺れ、金属のプレートアーマーが軋む。
だが、仲間たちの攻撃の手は休まらない。
狙撃するようにガロットは、狙いを魔物の頭部へとしっかりと定め、短銃の引き金を引いた。
銃声が響き、弾丸が唸り声を上げるように飛び、夜狼の頭部を一撃で撃ち抜く。
夜狼の頭部が砕け、脳髄が飛び散る。
夜狼は悲鳴を上げることもなく、塔から落ちていく。
「一撃で仕留める……これが俺のやり方だ」
薄く笑いながら彼が呟いた。
狙撃するようにヴェルナーも、狙いを魔物の頭部へとしっかりと定め、短銃の引き金を引く。
銃声が響き、弾丸が夜狼の額を貫いた。
弾丸が着弾した瞬間、閃光とともに"浄化の焔"が弾ける。
夜狼は悲鳴を上げ、炎に包まれながら塔から落ちていく。
「神の裁きを受けよ」
冷静に彼が冷たく呟いた。
狙撃するようにルーカスも、狙いを魔物の頭部へとしっかりと定め、短銃の引き金を引く。
銃声が響き、弾丸が血餓狼の頭部を貫いた。
血餓狼は悲鳴を上げ、塔から落ちていく。
「うおおおお……!まだまだ行くぜ……!」
彼が叫んだ。
狙撃するようにユリウスも、狙いを魔物の頭部へとしっかりと定め、二連式銃の引き金を引く。
銃声が連続して響き、弾丸が夜狼たちの頭部を正確に貫いた。
夜狼たちは悲鳴を上げ、塔から落ちていく。
「……正確に、一撃で」
無表情のまま彼が呟いた。
銀灰色の髪がポニーテールで揺れ、前髪が右目を隠している。
狙撃するようにヴィオラも、狙いを魔物の頭部へとしっかりと定め、機構式クロスボウの引き金を引いた。
矢が放たれ、夜狼の頭部を貫く。
夜狼は悲鳴を上げ、塔から落下した。
「これでどうかしらね……!」
彼女が叫んだ。深い漆黒に紫を滲ませた長髪が三つ編みで揺れ、紅い瞳が鋭く光る。
狙撃するようにリュネットも、狙いを魔物の頭部へとしっかりと定め、短銃の引き金を引いた。
銃声が連続して響き、魔力の波紋が夜狼たちの頭部を貫く。
夜狼たちは動きを止め、塔から落下した。
「……止める」
無表情のまま彼女が呟く。
漆黒に近い深藍色の髪が揺れ、細めの淡い銀青の瞳が冷たく光る。
細腰からの曲線が美しく、腰回りのラインが色香を漂わせた。
セシリアは杖剣を高く掲げ、詠唱を始める。
「咆えろ、我が内に眠る紅蓮。その慈悲なき抱擁をもって、万象を灰燼へと帰せ。――煉獄の喝采!」
彼女の声は優しく柔らかいが、その魔力は圧倒的だ。
杖剣の先端から炎が放たれ、塔の外壁に張り付く魔物たちを包み込む。
炎は五体の夜狼たちを纏めて焼き払い、夜狼たちは悲鳴を上げながら炭化していく。
炎は激しく燃え、夜狼たちの肉が焼ける臭いが漂う。
「えへへ……まだまだですぅ……!」
微笑みながらセシリアは叫んだ。
イグナーツは、次々に倒されていく魔物の姿を確認しながら、短銃に弾を込め始める。
弾丸を一発、また一発と装填していく。その手は迅速で、無駄がない。
そして、仲間たちに声をかけた。
「これは人間と魔物による命を賭けた戦いだ! この戦いは朝まで続く! 全員、気合を入れて必死に抵抗しろ! 一瞬たりとも気を抜くな! 生き残るために全力を尽くせ!」
彼の声は力強く、仲間たちを鼓舞する。
切れ長の黒目がちな瞳が鋭く光り、濃藍の羽織が風に揺れた。
「「「了解!」」」
全員が気合を入れた返事を行う。
だが、その瞬間、銃を使う者たち――ガロット、ヴェルナー、ルーカス、ユリウス、ヴィオラ、リュネット――は弾切れを起こした。
「くそ……弾切れだ……!」
舌打ちをしながらガロットが弾を込め始める。
「俺もだ……!」
冷静にヴェルナーが弾を込め始めた。
「俺もだ……!」
焦りながらルーカスが弾を込め始める。
「……弾切れ」
無表情でユリウスが弾を込め始めた。
「あたしも……!」
焦りながらヴィオラが弾を込め始める。
「……弾切れ」
無表情のままリュネットが弾を込め始めた。
その瞬間、魔術師たち――カタリナとエリザベート――が弾を込めている仲間の援護を行う為に動く。
カタリナは魔術刻印杖を高く掲げ、詠唱を始めた。
「荒れ狂え、無形の刃。目に見えぬ旋律をもって、その肉身を細塵へと解体せよ。――断絶の銀輪!」
彼女の声は甘く柔らかいが、その魔力は圧倒的である。
杖頭の欠けた水晶から魔力の霧が放出され、周囲に魔法陣が展開された。
次の瞬間、魔法陣から強烈な風が放たれる。
風は石造りの手すりに手をかけた魔物たちを吹き飛ばし、夜狼たちは悲鳴を上げながら塔から落ちていく。
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