第12話 総力戦
「こちらは、ドラン帝国制圧班ミロク隊50名、補給部隊を制圧完了、ドラン帝国兵を捕虜としました。」
「こちらは、ドラン帝国制圧班シヴァ隊150名、ラクトアス砦の制圧完了、残存敵兵力の無力化に成功。制圧班を残し、隣領のマグルリット領の制圧に掛かります。」
「こちら、ドラン帝国制圧班ディア隊200名、ミッドライ砦の制圧完了!敵兵力の捕縛に成功!ドラン帝国兵を捕虜としました。」
「こちら、ドラン帝国制圧班ファル隊200名、ミッドライト辺境伯領、兵五千を殲滅し無力化完了、ミッドライト辺境伯領の制圧完了。4部隊に編成し直し、各集落を制圧侵攻中。」
「エリスお嬢様、ジュリアスお嬢様、報告します。ミレニアム共和国内の反サリウス派の制圧が完了しました。
続いて、ドラン帝国国境砦の制圧完了しました。
敵補給部隊の制圧を完了しました。
エンケラド辺境伯に隣接するドラン帝国側の辺境伯領の制圧完了しました。」
──第二幕、開幕
「「分かったわ。第二幕の開演ですわ!」」
──エリス
『眷属と使徒に命じる。サリウス領の敵軍6万を速やかに無力化せよ。』」
──ジュリアス
『眷属と使徒に命じる。エンケラド辺境伯領の敵軍3万を速やかに無力化せよ。』」
『御意!部隊転移術式発動!』
『分かった(わ)!エリス(様)ちゃん!部隊転移術式発動!』
『ジュリアスお嬢様!御意に!部隊転移術式発動!』
──エリス
『おばあちゃまは予定通りに準備をお願いね♪』
『……本当にするのね///…年甲斐もなく少し恥ずかしいわね……////』
『隠密班カレン隊120名王城内に配備されていたアルデバラン公爵軍の拘束を完了しました。」
『暗殺・密偵混成部隊15班150名首都内の要人及び関係者を無力化し拘束。命令通り謁見の間へ向かう』
王城は、突然転移してきたサリウス伯爵領に部隊によって瞬く間に制圧され、アルデバラン公爵軍に命を狙われ、危機一髪の所を狙いすましたかのように王族を次々に救い、謁見の間にて全員保護と護衛をしている。
『こちらクロエ隊、制圧班200名に命じて王都内にいる全ての関係者を謁見の間に集めています。後1時間で次の開幕に移れます。』
──エリス
『ありがとう!これで、手筈はすべて整ったわ!おばあちゃま!1時間後に王城へ乗り込みに行きますわよ!』
『////分かったわ…』
──ジュリアス
『ビャク。配置に着いたわね。「はっ!予定通り進行中です。命令が有り次第行けます!」そう、作戦開始ですわ!』
【サイド:共和国軍】
セリウス伯爵領に到着したミレニアム共和国軍六万の兵は、セリウス伯爵領に一歩も入ることができないでいた。
「どうなっている!この結界を何としても破壊せよ!」
「魔術師300名を動員して、結界を解こうとしていますが、既存の魔法ではないらしく、解くことはできません。また、破壊も同じで、一斉攻撃を行ってもビクともしません!」
ミレニアム共和国軍六万の兵は、領ごとに天幕を張り、結界が解けるのをひたすら待つだけであった。
【サイド:帝国軍】
同じころ、ドラン帝国軍三万の兵は、エンケラド辺境伯領の領都や各砦及び街・村などの集落や軍事的に重要な構造物への接近ができないでいた。
「防衛用の結界か····。戦略級の魔術を使える者が、エンケラド辺境伯領にいたと
は⋯」
「将軍!領都並びに主要都市、街、村、灌漑施設など主要な箇所はすべて結界が張られており、攻撃はできません。魔術師が結界を解析していますが、結界魔法と異なるため、解析は困難との報告が上がっています。
また、各結界の内側に、エンケラド辺境伯の者達が、兵とともに監視しているようで、全ての集落で確認されています。」
「全軍!領都前に布陣せよ!各街や村に出兵した部隊を集めろ!」
【サイド:共和国軍】
「敵襲です!敵襲です!兵数は約600名!三部隊がこちらを包囲する形で布陣しています。」
「たった600か、こちらは六万だ、100倍の兵力があるのだぞ!直ぐに蹴散らしてくれるわ!くっはははは!!隊列を反転させる!急がせろ!」
慌ただしく、ミレニアム共和国軍が隊列を整えている中、サリウス領軍は、2列編成で、半円状に等間隔で並び、それぞれが、宝玉がついた杖を構え、その半円の中心にはテティア、ミツルギ、シルビアの3人がエリスの指示通り、金色の高さ2m余りある杖を地面に立て、杖を中心に3方を取り囲むように立ち、魔力を杖に集め、集中していた。
徐々に取り囲む兵からも魔力が杖に向かって集まり出し、ミレニアム共和国軍六万が600のサリウス領軍に対峙した。
その刹那、大空に大規模術式がミレニアム共和国軍を収めるように広がる
それを見た、ミレニアム共和国軍は狼狽、これから起こる惨劇を思い知ることになる。
【サイド:帝国軍】
同じころ、領都前に集まったドラン帝国軍が結界外側から結界内側にいるエンケラド辺境伯軍に降伏勧告を行っている最中に、ドラン帝国を囲むように、3部隊600名が突然現れ、各部隊の前列から100mほど離れた前方に、シヴァ、ミロク、ディアの3人が白銀のドレスアーマーと漆黒の羽根を飾り付けたヘルムを被り、神話に伝わる戦乙女のようないで立ちで現れたのだった。
「「「総員!盾を前に!包囲陣を組め!一人も逃がすな!」」
戦乙女達の指示を受け、エンケラド辺境伯軍は2列になり、ドラン帝国軍を囲むように半円形に広がった。隊形が完成したのを確認した、白龍が人化したミロクが片手を上げ、白い杖を手元に召喚し、「女神ジュリアスの名において命ずる!理を断絶し、全ての脅威から敵を退けよ!『反射結果術式!展開!!』と声高らかに詠唱し、エンケラド辺境伯軍の盾が白銀に輝き、輝きが波紋のように広がり続け、ドラン帝国軍を囲む半球の反射結界が展開された。
「!?総員、隊列を反転し、魔法部隊!総攻撃を開始せよ!」
「はっ!」
ドラン帝国軍は、隊列を反転し、魔法部隊が最前列に躍り出て、部隊長の指示に合わせて、魔法を詠唱し、エンケラド辺境伯軍に総攻撃を仕掛けた。
──ファイアーボール!、ファイアーランス!、ウインドカッター!、ウインドストーム!、ウォーターボール!、サンダーボルト!、アースショット!、アースランス!…──
様々な魔法が、エンケラド辺境伯軍600に殺到する
嘲笑う帝国魔法師団と緊張に包まれたエンケラド辺境伯軍が対峙した──
私エリスですわ。
今は総力戦の真っ只中ね、女神の台本通り進んでいるわ。
指図め、地上軍対神軍かしらね。この地上戦もワクワクしながら、ジュリアスと二人で俯瞰術式で見ているわ。
もちろん、紅茶とお茶請けは必須ね。
いよいよ、この戦争も中盤の後期に差し掛かって来たわ。
明日も楽しみに待っててね。
それから、いつも応援してくれる方々、支えになるわ!ありがとうね。
また、いつも読んでくれている、貴方もとっても嬉しいわ。次回もお願いね。




