第7話 創世の追憶
このお話を一層楽しんで、お読み頂くには、第三章「第9話 絶望と希望の果に…」からプロローグ「始まりを告げる夜明け」の中盤からの波線以降と、第三章「幕間 相対する光の贖罪」、次に本章の「第2話」の順に読み替えして頂くと、双子の女神の真実が明らかとなり、このお話と次回のお話に没入できるとかと思いますわ(*^^*)それでは、引き続きお楽しみ下さいね。
「……そして、記憶が蘇ったことで開放された、世界の記憶………」
─────
───
──
姉の消滅を見届けた光の女神は、崩壊を始めた闇の神界を捨て、自身の神領へと帰還していった。
主を失い、あらゆる干渉を拒絶する『殻』となったその世界を、母なる世界が優しく包み込む。
母の想いが届いたのか、絶望の淵にあった『一粒の涙』が、静かに拍動を始めた。
結晶は光の残渣を絡めとり、七色の輝きを放つ『核』へと変貌していく。
周囲の闇を吸い寄せ、圧縮され、極限まで高められたエネルギーが爆発した。
─────再構築
混沌の中から新たな秩序が生まれ、彼女がかつて渇望した『母なる世界』と同じ理を持つ宇宙が産声を上げた。
──そこから、さらに恒久の刻が過ぎた。
神格魂として再誕した彼女の魂には、純然たる闇に加え、『慈愛』と『希望』の権能と、新たに生じた『酷薄』と『絶望』という相反する理が宿っていた。
──闇と光の女神
しかし、彼女の意識は深い諦念の底に沈んだままだった。
生への執着を失い、何も望まない『無』の状態。
それを救い上げたのは、凍てついた魂に温もりを与える、ある優しい温もり(声)だった。
(……あ、た、たかい……)
温もりに触れるたび、意識は微睡から表層へと浮上していく。
自分が何者か、なぜこれほどまでに心が軋むのか。強まる温もり(声)が魂に届く
迷走する思考の波に溺れそうになりながらも、彼女はその温もりを求めて一心に手を伸ばした。
(あぁ……この温もりに、溺れたい……)
意識が覚醒し、魂に力が集まる。
記憶は未だ霧の中。かつて自分を滅ぼした『何か』への恐怖と、それを上回る『愛されたい』という本能。
(母なる世界の女神様……いえ、母上。今度こそ、妾は……)
孤独と絶望の果て。擦り切れた魂が、数十億年の時を経てようやく見つけた、一つの奇跡。
それが、母テティアとの出会いだった。
──
───
─────
目の前で微笑むテティア。
そして、かつて自分を滅ぼしたはずの妹、今はシュンとして正座しているジュリアス。
エリスは、自身の頬を流れる熱いものに気づいた。
それは、数十億年前に消滅したアフロディーテが遺した『涙』の続き。
「……お母様。妾は、もう、一人ではないのじゃな?」
追憶の波が引き、エリスは今、確かな『愛』の中に立っていた。
読んでくれてありがとうなのじゃ!
いっぱい応援してくれて心から
感謝なのじゃ!
(*´ω`*)/応援これからも頼むのじゃ⭐




