6.チェルシー(レオナード)の相談
チェルシー(レオナード)を連れて、王族専用の部屋に行く。
他の人に聞かれるわけにはいかないからね。
人払いをすると、チェルシー(レオナード)は、勢い込んで話し出した。
自分がレオナードであること、気がついたらチェルシーになっていたこと。
エレノアを殺してしまったこと。
そしてこれからどうすればいいのか、全くわからないこと。
実に脳筋レオナードらしい。
自分では考えても答えが出ず、殿下に丸投げだ。
私は、しばらく考えているふりをして、チェルシー(レオナード)を見た。
すべて話して、いくぶんすっきりした表情だ。
もう少し悩ましてやろう。
「ずいぶん不思議な話だね。
なかなか信じられる話ではないが、君が噓をつくとも思えない。
でも、このことは誰にも話してはいけないよ。」
「なぜですか?」
「君がチェルシーではなく、レオナードだと知られたら、神殿を追い出されかねない。
君の実家、ラトリッジ家でも女の君では、受け入れてもらえないと思う。
下手をすると、どこかの貴族に監禁されて、研究の対象にされるかもしれない。
しばらくこのまま様子を見てみよう。
神の罰だとしたら、君が罪を償い終えたときに、元に戻れるかもしれない。
だから、当分は聖女の務めを頑張るしかないと思う。
くれぐれもレオナードだとばれないようにね。」
殿下に相談すれば、万事解決とでも思っていたのか、しょんぼりとチェルシー(レオナード)は帰って行った。
少しは悩んだ方がいいわ。




