陰謀の匂い
最強と噂されていたパーティから追放された4人。
追放された仕返しにパーティのテントを爆破しお尋ね者に。
そんな中捨てられたダンジョンを見つけ、そこで気ままに暮らします。
職業、魔法、魔物、勇者、ダンジョン有り!
体操選手結、治癒師まど、発明家遙、運動選手奏音の4人がドタバタ暮らします!
「晩餐会か。気が滅入るなぁ」と廊下を歩きながら奏音が呟いた。
「まあまあ、そう言わずに。お世辞さえ並べたてれば
美味いご飯が無料で食べれるんだーから」
と遙が間延びした声で答える。
そして廊下が終わり、目玉焼きがホカホカと湯気を立てる
食卓が見えてきた。
「ええっと、今夜だよね晩餐会は」目玉焼きに醤油をかけながら
まどが確認してきた。
私は塩を振りながら、「そうそう、今夜なんだよ」と答えた。
「いや、相当金をかけてると思うな。
各国の主要人物が集まるような大晩餐会と聞いた」
「国家予算を余裕でオーバーするぐらいの金をかけてるらしい。
絨毯は最高級品、床は高品質の大理石だ」
「よくそんなに調べられるね…」と少し呆れ気味のまど。
「ただね、伝令役の男も解放したし
これ以上は調べられないんだあね」
はっはっはと遙が笑う。
そして、晩餐会は7時からだ。
今は午前8時だ。
まだまだ時間はある。
伝令役の男を殺せなくて不満そうなドラゴンを宥め、
妖精たちのイタズラを防止し、妖怪御殿へ赴いて
ぬらりひょんと将棋。
ボケが始まっている妖狐の婆さんの長い話を聞き…
とかなんとかやっているうちに時間は過ぎ去るもの。
気がつけば7時50分だった。
「ところで奏音たちが持っているそれは何かな?」
まどが指差したのは、遙と奏音が持っている
小さめの箱だった。
「これはちょいとその…面白いもんだよ」
と遙は 誤魔化した。
納得がいってなさそうなまどが眼鏡をヒョイと降ると私たちの身体が
ザザッ、ザザッと揺れ始め、そして消えた。
晩餐会会場
そこは奏音の言っていた通り豪勢な場所だった。
天井では水晶のシャンデリアが煌めき、
上質な服を着た男女が会話を楽しんでいる。
「各国の首脳、大臣、要人が集まってるな」
と周りの人と同じように上品な服装になったアモンが言った。
「僕は…こういうのが苦手なのでねえ。
霧になって会場を漂うことにするよ」
というが速いか遙と奏音は白っぽい霧となり、
隣の男が吸っていたタバコの煙に紛れて
天井へと登っていった。
ふと気がつくとまどはもう既に何処かへと行ってしまった。
しばらく食事や飲み物を楽しんでいると、
キャアッと多数の叫び声が一方から上がった。
沢山の王国の魔術師が周りの食事を宙に飛ばしながら
何処かへと瞬間移動した。
魔法の心得がある数少ない王たちは、
クルッと一回転して地へと吸い込まれた。
例の如く逃げ足だけは速い遙と奏音が
渦を巻く霧となってドアの外へと逃げるのが見えた。
「あら大変」と一声叫んで
いつの間にかそばに来ていたまどが旅行用カバンに変身し、私の手へ収まった。
ところで肝心の騒ぎの元はというと、よく見えなかったから分からない。
そういうわけで近くにいた紅いドレスの女に聞いてみた。
「え、騒ぎの原因?私は直ぐそばで見てたけど
ワイングラスが急に膨らんでポンっと爆発したのよ」
「なんか嫌な予感がするわね」とカバンの状態のまままどが呟いた。
「なんだ、ここには逃走防止の呪文がかけてあるじゃないか」
と文句を言いながら私の横に2人が現れた。
「おかしいんじゃないか、ただの晩餐会に
高度な逃走防止の呪文をかけるなんて」
「儂も嫌な予感がするわい」と最近姿を見せなかった
サラマンダーが私の肩にチョコンと乗っていた。
そして数分後…私たちは武装した警備隊に囲まれていた。
「陰謀の匂いがするな」と愉快そうにアモンが笑った。
デイ:恐らく5人を捕らえようとしたやつは酷い目にあうぜ
秘書:良くて即死、悪くて拷問死です




