豹生、前途洋々——ただし「高度」にはご用心
ダイクの両爪(いや、全身)が、ついに秩序の塔最上層のあの堅固で、冷たく、涙が出るほど愛おしい「地面」を再び捉えた。
彼はほとんどうつ伏せに倒れ込むような格好でそこにへばりつき、大口で息を喘ぎ、毛穴の一つひとつが震え、細胞の一つひとつが大地母神への愛を叫んでいた。
自由落下。
龍翼に弾き飛ばされ、空中で勝手に「軌道調整」され、無重力と過重力の変転を味わう——
わずか十数分だったのに、何世代分もの生死を経験したような気分だった。
高所恐怖症?いや、彼は今や「高」という字そのものが、生理的に怖くなっていた。
「生きて……帰ってこれた……」
ダイクの喉から砕けた吐息が漏れ、胃の中がぐらぐらと揺れる。なんとか上半身を起こすと——
「道理で……うえっ……」
小さく嘔吐く。何も出てこないが、眩暈と吐き気だけは収まらない。
両脚は完全に言うことを聞かず、茹でた麺のようにぷるぷる震え、なんとか跪いた姿勢を保つのが精一杯だった。
竜人会長ドラゴ・ドラキは軽やかに彼の傍らへ着地し、巨大な龍翼を畳む際、最後の一陣の風を巻き起こす。
いつも眠そうな目が、かなり冴え渡っている。まるで気持ちのいい朝の散歩を終えたばかりのようだ。新入生を羽根のように空中で弄んでいたくせに。
「ふお〜」
満足げな、竜類特有の喉声で感嘆し、泥のように崩れ落ちたダイクを見下ろして口角を上げる。
一拍置いて、鱗に覆われた大きな手でダイクのまだ震える背中を叩いた。当然、その力でダイクは前に倒れかける。
「なかなかやるじゃないか、耐え抜いた。思うに……我々は『うまくやっていけそう』だぞ」
ダイクはまったく「やるじゃないか」とは思えなかった。背骨が今にも砕け散る気がするだけだ。会長の言う「うまくやっていく」は、何か恐ろしい予言のように聞こえた。
ドラゴはようやく、この部門の「日常」について説明することを思い出したらしい。両腕を組み、あの怠惰な、しかし反論を許さない口調で言う。
「実を言うと、予備部は、とても暇なんだ」
ダイクは真っ青な顔を上げ(毛皮に覆われて見えないが)、目で無言の訴えと最大級の疑念を表現した。
——暇?さっきのが暇って言うのか?!
「必要な……適応性訓練以外にはな」
ドラゴは顔色ひとつ変えず、「訓練」の中身は華麗にスルーした。
「緊急対応が必要な案件は、もうずっとない」
「ああ、そうだ。俺たちには特権があるんだ——『調査』『検証』なんて名目で、堂々と学院の隅々まで噂を探りに行ける。あ、違う、『情報収集』だ。なかなか面白いぞ」
「うえっ……そ、そうですか……」
ダイクは虚弱に応じる。今や「面白い」という言葉にすら、全身で警戒する体質になっていた。
「ただし」
ドラゴは話を転じ、竪瞳であの側庁に積まれた大きな箱を一瞥した。語気がどこか……微妙に変わる。
「俺は昔……ちょっと……うん、『個人的に興味のある分野』の事務を、処理せずに溜め込みすぎた」
「今は君が来たから、今後は……ゆっくり片付けていってくれ」
軽く流すように言う。まるで古新聞の整理を頼むような気軽さだ。
ダイクは彼の視線を追い、ラベルを見る。
《未処理の願い出》
《要確認の案件》
《歴史遺留問題——触るな?》
一筋の新しい、さらに深い寒気が、尻尾の先から這い上がってきた。
あの箱たちの体積は、自分を十人分は軽く埋め尽くせそうだった。
「今日の『歓迎活動』はここまでだ」
ドラゴは明らかに箱の話を続けるつもりはない。大きく伸びをして、またあの怠惰な姿に戻る。
「授業に行っていいぞ。午後……いや、明日か。また『仕事に慣れる』のを続けよう」
特に「仕事に慣れる」の四文字に、意味深な重音を乗せて。
そう言い残し、まだ震えているダイクに構わず、尻尾を引きずって奥の扉へ戻っていく。
扉が《バタン》と軽い音を立てて閉じる。
ダイクはがらんとした最上層平台に一人残され、冷たい風に吹かれ、生き延びた(とりあえず)虚脱感と、未来の「暇な」部署生活への深い恐怖を味わうのだった。
午前。文化課の教室。
「種族融合と常識互通の促進」のため(校側の言い分)、学院は基礎文化課程を設けていた——魔界通史、基礎魔力理論、通用語(魔族語変体)、基礎数学論理など。
まだ正課は始まっていないが、教室には既に様々な姿の学生が集まっていた。
漂う幽霊。小さな噴霧器で自分に水を補給する植妖。羽毛がきらめく鳥人。触手で同時にノートを取る深海族……
そして、ほとんど顔を机に貼り付け、両腕を力なく投げ出し、溶けた金色の毛皮の塊と化している豹人が一人。
ダイクだ。
驚きの疲労と高空後遺症でうとうとと眠気に落ちかけるが、目を閉じれば無重力落下の感覚が蘇り、びくりと跳ね起きてしまう。
隣の格賀は魂火を安定して燃やし、指骨で『骸骨の肋骨保養法』を読んでいた。
ダイクの異常な状態に気づき、下顎骨を動かして平静な骨擦り音を立てる。
「ダイク、どうした。ガーゴイルに踏まれた上に、洗濯機へ放り込まれたのか?」
ダイクは力なく片爪を上げて振る。声は机の表面からくぐもって漏れる。
「……話しかけないで……僕を……静かに地面の堅さと美しさを噛み締めさせて……」
彼は今、ただ安全に座っていることが、この世で最大の幸福だと思っていた。
格賀の魂火が一瞬瞬き、少し面白そうだったが、それ以上追及はしない。
ちょうどその時、授業の教師——優雅な所作で法袍をまとった暗精霊の女性——が講台の中央に立ち、心地よい声で告げる。
「では皆さん、静かに」
「今日も変わらず役に立たない課程です。初歩的に『魔力反重力場』の応用を体験します——つまり、浮遊体験です〜」
彼女の指が優雅に弧を描き、指先から一粒の光の塵が零れる。
「とても不思議ですよ〜」
声が終わると同時に、教師は軽く指を鳴らした。
淡銀色の複雑な魔法陣が彼女を中心に瞬時に展開し、教室全体を覆う。
次の瞬間——
「うわあ?!」
「えっ?!」
「僕の本!」
微かな無重力感が走り、教室に一斉に驚きの声と物の浮く音が響く。
学生たち(と持ち物)は魔法陣の作用で、椅子からゆっくり離れ、地面から約半メートルの空中に浮かび上がった。
驚いて手足をばたつかせる者。
バランスを取ろうと努力する者。
漂い去る羽根ペンや巻物を慌てて掴もうとする者。
格賀は淡定と半空に浮かび、魂火がむしろ明るくなり、この法術の構造を分析しているようだった。
爪原は少し緊張して爪を縮めたが、すぐに適応し、好奇心で辺りを見回す。
ウォフは興奮して四肢を動かし、空中で「泳ぎ」を試みる。
マッシュルはのろのろと体を回転させ、数輪の小さなキノコが彼から漂い出て、銀光の中でゆっくり回った。
だが、ダイクにとっては——
この馴染みのある、忌々しい、大地の支えを失う感覚!!!
「あ——!!!!!!!!」
塔の上よりさらに凄まじく、さらに絶望的で、さらに心を引き裂く悲鳴が、猛然とダイクの喉から爆発した。瞬時に教室のすべての雑音を飲み込む。
彼は四肢を狂ったように掻き毟り、金色の瞳孔は針の先のように縮まり、尻尾も毛も全て逆立った。
まるで半メートルの空中に浮かんでいるのではなく、底なしの深淵に投げ込まれたかのように。
「降ろして!!!地面!!!地面をくれ!!!!」
涙と鼻水がだらだらと流れ(今回は本当に)、空中で激しくもがき、のたうち回る。
まるで熱湯に投げ込まれた猫のように。
教師もクラス全員も、彼の過激な反応に呆然とする。
魔法陣の光さえ、ダイクの激しい魔力の乱れ——純粋な恐慌による——でわずかに揺らぐ。
教師は慌てて再度指を鳴らし、ダイクだけ局所的に法術を解除した。
《ドサッ!》
ダイクはしっかり椅子に落ち、そのまま机の下へ滑り込み、小さく丸まって頭を抱えた。全身が糠のように震え、口の中で繰り返し呟く。
「地面……安全……高くない……高くない……」
放課後。いつもの場所、あの採光の良い自習室。
ダイクは顔を机の表面に埋めたまま、十分以上その姿勢を保っていた。全身から濃厚な「生きる気力の消失」が漂っている。
ウォフが爪で彼のぐにゃりとした肩をつつき、好奇心いっぱいに尋ねる。
「おい、ダイク、どうしたんだ?朝は生徒会に行ったんじゃなかったのか?なんで帰ってきたら……ええと、踏みつぶされて干からびた泥みたいになってるんだ?」
彼は必死にぴったりの比喩を探した。
爪原が慎重に口を挟む。
「聞いたんだけど……彼、なんか非人道的な……高空体験をさせられたらしいんだ」
彼は先輩から聞いた曖昧な情報を話した。
格賀は既に本を開いていたが、魂火はダイクの方に傾き、平静に陳述する。
「彼は高所恐怖症だ」
「授業中の反応と合わせて推測するに、朝の『適応性訓練』は複数回の自由落下、高速変向などの高強度内容を含んでいた可能性が高い。それで彼は、あらゆる形態の無重力・浮遊に対して過剰反応を起こしている」
「ただ、教学用の浮遊程度でここまで怯えるとは……予想反応の閾値を超えているな。どうやら生徒会の『歓迎儀式』は、独自の流儀があるようだ」
ダイクはようやく反応した。緩慢に、極めて困難に顔を机から剥がし、疲労と恐怖と悔しさと崩壊に満ちた顔を晒す。
目は赤い。泣いたのか充血かは分からない。耳も毛も垂れ下がり、生気がない。
虚ろで、幽かで、まるで魂が抜け出たような声で言う。
「君たち……あの恐怖は……分からないよ……うう……」
そう言って、涙がまた決壊しそうになる。
「あれは訓練なんかじゃない……あれは殺人……拷問だ……うわああ(T_T)」
ずっと隅で静かに、今日は日当たりがいいせいかキノコを何輪か多く生やしているマッシュルが、この時ようやくのろのろと頭を回し、菌膜に覆われた目でダイクをしばらく見つめる。
それから、長く、少しばかり理解を含んだ(?)ような息の音を漏らす。
「あ〜……そう……なの……」
語調は相変わらず緩慢平板だが、伸びた尾音とわずかに首を傾げる仕草は、まるでこう言っているようだった。
——君の感覚は完全には分からないけど、見たところ……本当に酷いみたいだね。
だが、この緩慢な応答は、明らかに心的外傷を負ったダイクを慰めることはできなかった。
魔と魔の悲喜は通じない。
特に、一方がちょうど「怠惰な」竜人が主導する「遊び」という名の空中地獄を経験したばかりで、もう一方はただ静かに日光浴をしてキノコを生やしている時には。
ダイクの悲惨な生徒会生活は、開課初日から、一発の高空悲鳴と授業中の失態によって、盛大にその存在を宣言した。
そしてダイクは、「予備部」の真実を、震える両脚と砕けた心で悟った。
——暇な時もあるかもしれない。会長に「遊ばれ」ていない時には。
だが、その「暇」の代償は、いつ降ってくるか分からない、次回の竜族基準による「小さなゲーム」を、いつでも迎える心構えを求められることだ。
そして、あの数箱の、会長が「少しだけ」溜め込んだ「事務」は、ダモクレスの剣のように、未だ彼の頭上に漂い続けている。
豹生、前途洋々。
ただし——「高度」には、くれぐれもご用心。




