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まことはニッコリ笑って人を斬る。  作者: ほりーⅯ


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フレンド18

みっちゃんが帰ってきた。

川越の組織が拠点としている倉庫には、いつも数人しかいないはずだが、今日に限っては20人以上の人間がいた。

川越の組織に襲撃をかけるという情報が伝わっている証拠だ。

舞花が関与しているのは、これで確実になった。

「いつから知っていたの?」

舞花に対する尋問が始まった。

特に拘束する必要はない。舞花は大人しくソファーに座っていた。

みっちゃんが帰ってきてから、舞花はずっと落ち着かない様子だった。

何か言いたそうに口を開きかけては、また閉じる。ボクたちの顔色をうかがっているのが分かった。

「もしかして、初めて会った時から?」

「………おととい」

しばらくして、舞花は重い口を開いた。

「どうしてその時、言ってくれなかったの?」

「怖かったから……」

舞花の気持ちは分からなくもない。

突然、同じ屋根の下で暮らしている人間が殺し屋だと知ったのだ。

しかも、相手は自分が親しくしていた友達。

何を信じればいいのか分からなくなっても不思議ではない。

「大場とは前から知り合いだったの?」

「……ちがう。スカウトされたのが初めて……」

「じゃあ、どうしてボクたちが川越に行くことを大場に言ったの?」

「何か変わったことがあったら、すぐ知らせるように言われた……」

大場は、ボクたちの行動を探るために舞花を利用していた。

いつ出かけ、いつ戻ってくるのか。

誰と会い、どんな様子だったのか。

舞花に細かなことまで報告させていたのだ。

さらに、大場自身もボクたちの身辺を調べ、隠れ家や仕事の内容を探ろうとしていた。

しかし、なかなか情報が手に入らなかったため、舞花にカードキーを渡し、隠された部屋を調べさせたのだろう。

「ボクらが知らないで行ったら、殺されていたのはボクらだ」

「………」

舞花は何も答えなかった。

自分の行動がどれほど危険な結果を招いたのか、ようやく理解したのかもしれない。

もし、みっちゃんが川越で異変に気づかなければ、ボクたちは敵が待ち構えている場所に飛び込んでいた可能性がある。

「アソコの部屋には近づかないように言ったね。カードキーは大場からもらったの?」

「うん……」

「どうして逃げなかったの?」

「逃げたらすぐ殺されるからって……」

「それも大場に言われたの?」

舞花は無言でうなずいた。

大場は、舞花の恐怖心を利用していたのだろう。

逃げれば殺されると思い込ませれば、舞花は逆らえない。

ボクたちのことを調べさせるのにも、都合がよかったに違いない。

「これで大場はスパイ確定だな。で、どうする?」

みっちゃんが初めて言葉を発した。

みっちゃんの表情は険しかった。

川越での一件は、単なる情報漏洩では済まされない。ボクたちの命に関わる問題だ。

それでも、目の前にいる舞花を責め続ける気にはなれなかった。

「舞花は何も知らなかったみたいだ。大場のことはママに報告しよう」

「そうか。舞花ちゃんのことは?」

「……言わない」

しばらくの沈黙の後、ボクは舞花に向き直った。

舞花はボクの顔をじっと見つめていた。

何を考えているのかは分からない。

ただ、さっきまでの怯えた表情に、別の不安が加わっているように見えた。

「舞花。ボクらのことを知ったのがバレたら、殺される」

ボクは静かに言った。

「大場は、舞花がボクらの秘密を知ったことを知っている。だから、舞花が何も話さなくても、いつか口封じに来るかもしれない」

舞花の肩が小さく震えた。

「……どうしたらいいの?」

舞花が、か細い声で尋ねた。

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