第三話 聖騎士団
―リネンの教会にある小屋―
取りあえず皇帝に会うことが優先だな…。
あの男が取り合ってくれているらしいから待っておこう…。
―3日後―
ガチャ
小屋のドアが開く。
「ようやく皇帝に会えるのか。」
僕はそう言いながら体を起こしてドアのほうに視線をむける。
「これは…どういうことだ…。」
そこには中央に聖職者と思われる白と金色の聖服をまとった男とそれを護衛するように10人ほどの騎士たちがいた。
「おい、おまえらはだれだ。」
「…」
男達は何も答えずただこちらに近づいてくる。
気味が悪い。
「質問に答えろ、おまえらは誰だ。」
やはり男達は何も答えずこちらに近づいてくる。
身の危険を感じた僕は神だけが使える技である神力を使う。
「初級神力、ライトウォール。」
僕の周りが半透明の光で覆われる。
男達に目を向けると少し動揺しているようだ。
それでも男達はこちらに近づいてくる。そして、男の一人がライトウォールに触れる。
「なっ!?」
男は触れた瞬間、後方に吹きとばされる。
「これでわかっただろ。おまえらは僕には触れれないんだよ。いい加減答えたらどうなんだ。お前等何者なんだ。」
呆れ声で男達に聞く。
すると、聖職者らしき男が前に出てきて話し始める。
「我々はカナリアス聖騎士団である。貴様には皇帝陛下より捕縛命令が出ている。大人しくお縄につけ!」
カナリアス聖騎士団…。表の顔は皇帝直属の騎士団で主に異端者を裁くために行動している組織だが裏では皇帝に反逆的な政治犯を異端者として連行してろくな裁判もなしに死刑にする組織。
そんな組織が神である僕を捕縛!?
そんな事、あり得る理由が…。
「今すぐその光を消せ!」
聖職者の言葉で現実世界に戻される。
「嫌だな!そもそもお前らに捕まる理由がないんだよ!」
「うるさい!貴様には皇帝陛下から直々に捕縛命令が出ているんだ!」
「捕縛理由はなんだ。」
「貴様、畏れ多くも神を自称しているらしいじゃないか。我らの神はこの世界をお作りになった創造神アベリヌス様のみ。それ以外の神はすべてアベリヌス様を殺すために生まれた邪神だ!それに、お前が神のわけがないだろ。たとえ神だったとしてもそれはアベリヌス様を殺すために生まれた邪神だ。」
アベリヌス。久しぶりにその名を聞いた。天界でアベリヌスを知らない神はいないだろう。何しろ彼は…。




