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【翌日の放課後】
演劇部の部室では今日も文化祭に向けた劇の練習が続いていた。
だが……、
「だ、か、ら、演技指導とか言って藍子の身体をベタベタさわるのやめろ!」
「別にわざとじゃないよ~」
今日も今日とて、遠野藍子を巡って、音羽と野神夕貴の言い争いが続いていた。
しかし、このいつもの光景に大半の部員はほっとしていた。
なぜならここ数日、音羽と羽音の雰囲気がおかしかったからだ。
喧嘩でもしたんだろうか、と部内でも密かに噂になっていた。
それが今日になって、音羽が通常運転に戻ったのだ。
皆、ほっと胸を撫で下ろした。
そして、羽音は、
(恋人同士になっても、おとはのこういうところは変わらないんだなぁ)
と、思っていた。
(でも、これがあたしの好きなった姉なんだから、しょうがないか……)
半ば諦め気味に思う羽音だった。




