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結衣と月夜と不思議な四つの世界  作者: 氷華 桜梨
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 朝、目を開けてみるとそこにはぎらぎらと輝いた太陽が見えた。今まで、生きてきた中でこれほど明るい太陽を見たことがなかった私は思わず目をすぼめた。

 眩しい…

 この世界って私が住んどった世界と真逆やな

 昼もずっと曇りで、年に2回ぐらいしか晴れなかったし…

 しばらくたって目がこの光に慣れてくると、頭の中もはっきりしてきた。昨日の起こった数々のことが思い出され、パパが死んでしまったことも思い出した。

 パパ…

 あと、お兄ちゃんどうしとるんだろ?

 …会いたい

 私は、しばらくベッドの中で考え込んでいた。すると、布団の中からごそごそと音がし、何やら這い出てきた。


「ピーピー!」


「カピ…」


 そうだった!昨日ミルクをあげるつもりですっかり忘れとった!


「ごめんね、昨日は忘れてて…お腹すいとるやろ?」


 私がそう聞くと、カピバラは首を縦に振ってお腹がすいてると表現した。それを見て、私はベッドから起き上がり、軽く髪の毛を指でとくとカピとリビングへ向かった。


「おはようございます」


 フィオラさんは、私に気づくと料理していた手を止めて走り寄ってきた。


「まだ6時過ぎだからもっと寝ててもいいのよ」


 少し考えたが、頭がさえていたというのと、いつもより1時間も遅く起きてしまったという謎の罪悪感から大丈夫ですと答えた。カピはよほどお腹がすいていたのかフィオラさんにご飯をもらってせっせと食べていた。


「じゃあ、今日はとりあえず服を買いに行きましょうか?アクアの服をいつまでも着るのはつらいでしょうし」


 買い物か…久しぶりやな


「あっ、今着る服はどうすればいいですか?」


「そうね…じゃあアクアに選んでもらいましょ!アクアが起きてくるまでまだ時間があるからその辺でゴロゴロしてていいわよ」


 笑顔で言うと、フィオラさんは台所に向かって料理を再開した。

 昨日の疲れがまだ溜まっていたせいか、ソファーに座ったとたん眠気が襲ってきた。何とか耐えようとしたもののやはり睡魔には勝てず寝てしまった。

 フィオラさんはその姿を見て、やっぱり疲れていたのねと微笑ましそうに結衣の方を見ていた。


「…ねちゃん?」


 ん?


「…お姉ちゃん?」


 私は誰かに呼ばれたような気がして目を薄っすら開けた。目の前にはドアップのアクアちゃんの顔があり思わず顔を引いてしまった。


「お母様、お姉ちゃん起きたの!」


 嬉しそうに声をあげるとアクアちゃんはフィオラさんの方へ走っていった。食卓の方には席についたコハクさんがいて微笑んでいた。寝ているところを見られたのかと思うと私は今更ながら恥ずかしくなった。


「…お姉ちゃん、これアクアの服」


 アクアちゃんは私に走り寄ってきて自分の服を私に差し出した。受け取って、ありがとうと答えると嬉しそうににやけていた。


「お姉ちゃん、今すぐ着るの!」


 えっ、ここで?

 流石にそれは…

 アクアちゃんはそう言って私の腕を引っ張りアクアちゃんの部屋の中に引きずり込まれた。アクアちゃんの部屋はとても個性的だった。机には色々な難しいことが書かれていそうな辞書のように分厚い本、何かを書き留めたようなノートが散乱していた。そして、机の周りには様々な種類の実験装置が散乱していた。その中であるものだけ不自然だった。思わずその正体を知りたくてアクアちゃんに聞いてみた。


「それはね、キノコなの!今実験してるんだけどなかなかうまくいかないの」


 アクアちゃんは私が見えるようにもってきて、首を傾げた。


「なんか、反応してるみたいなの」


 私が見た限り反応してるようには見えなかったが、アクアちゃんには反応してるように見えるらしい。近くで見ると確かにキノコだったが、あまりに小さくそれが集団になって存在していたのもので、遠くから見るとキノコに見えづらかった。


「アクアちゃんは、キノコで何したいの?」


 何をしたいのか気になって尋ねてみると、予想もしていないような答えが返ってきた。


「キノコでバリアが張れたら面白いなって思ってるの」


 キノコでバリア?どういう意味?

 驚いて静止していると、アクアちゃんが慌てて説明しだした。


「えっと、キノコでバリアっていうのはキノコが主人の身の危険を感じたときにバサッと出てきたらって思ってるの」


 はぁ…なんとなく分かったような分からんかったような…

 アクアちゃん本人はとても楽しそうにキノコでバリアの説明をしていた。

 まあ、本人は楽しそうに実験してるんだったらえっか

 この時、私はこのキノコでバリアが自分の身を守ってくれるとは思ってもいなかった。やっと、話に切りが付いたようで、満足した顔を向けた。


「じゃあ、お姉ちゃん着替えてなの!」


 アクアちゃんは、そう笑顔で言うと早く早くというように私をせかした。着替え終わると、アクアちゃんは目をキラキラと輝かして私の周りをぐるぐると回った。


「お母様に見せなくちゃなの!」


 慌てた表情で私の手を取りアクアちゃんの部屋を後にした。リビングに行くと、そこにはどこかいくのであろう、玄関に立っているコハクさんとそれを送ろうとしているフィオラさんの姿があった。


「お兄ちゃん、お母様!見てなの!」


 アクアは私を二人の目の前に出すと満足げな顔で笑った。フィオラさんは初め驚いていたが、気を取り直すと髪型がもったいないわねと言ってあとでやってあげましょうと言った。コハクさんはなぜかこちらをあまり見てくれず、そわそわとしていたが、アクアちゃんにどうなの?と聞かれ、いいですよと微笑んでくれた。今まで生きてきた中でこのような質の良い服を着たことがなかったせいか、似合っているかどうかが気になっていたので褒められて嬉しかった。


「じゃあ、お母様、アクア、結衣さん行ってきます!」


桜梨です!

アクアちゃん可愛い(〃▽〃)

コハクさんも(*´▽`*)

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