部屋決め
思いっきり頭を下げ、その拍子に私は頭を机にぶつけたがそんなことは何も気にならなかった。コハクさんは頭をぶつけた私を見て、苦笑しながらも微笑んでいた。そして、アクアちゃんはさらに輝きを増した目を向けていた。フィオラさんは満足した顔を向けると改めて自己紹介をしましょうかと言った。
「…ジェムケーブ・アクア、実験が大好きなの!よろしくなの」
アクアちゃんは超絶に可愛い顔で私ににこっと笑いかけた。
う…可愛い
「僕は、同じくジェムケーブ・コハクです。15歳です。これからよろしくお願いします」
コハクさんは紳士に微笑みを浮かべ、言った。隣でフィオラさんがもっとなんか他にないの?と不満げな顔をしていたが、まぁまぁとなだめていた。どっちが親なのだろうか…
「私はこの間言ったように、ジェムケーブ・フィオラよ!よろしくね、結衣ちゃん!」
フィオラさんが自己紹介を簡単に済ますと、今度は部屋を決めましょと言った。
「…アクアの隣がいいの」
アクアちゃんはそうフィオラさんに言った。でもねっというように手を頬に添え険しい顔で首をかしげると首を横に振った。
「…でも、アクアの隣の部屋空いてるの」
アクアちゃんはどうしても私と隣の部屋になりたいらしく必死に抗議していた。でもフィオラさんは首を振ってダメっと言い続けていた。
アクアちゃんの隣の部屋か…なんでダメなんだろ?
私はどこでもいいんやけど…
ふっと気になってコハクさんの方を見てみた。コハクさんは苦笑いで流石にというような顔をしていた。
そんなにやばい理由でもあるんかな…気になる
「…なんでなの、理由が聞きたいの」
そうアクアちゃが理由を問い詰めると、フィオラさんは大きなため息をつきアクアちゃんに言い聞かせるように言った。
「まず、あそこはアクアものがいっぱい入っている倉庫になっているでしょ…」
アクアちゃんは苦虫を嚙み潰したような顔になったが、片付けしたら大丈夫ということで反論していた。
「その次に、アクアはよく実験して爆発を起こすでしょ?その音が隣に響いちゃうじゃない」
反論しようにも反論できず、アクアちゃんの目に涙が溜まってきていた。コハクさんは、そうそうというように大きく頷いていた。
「あと、最後にあそこはお父さんの部屋でしょ?」
「…お父さんは他の部屋に移ればいいの」
アクアちゃんは、小さく反論の言葉を呟くともう耐えきれなくなったのか自分の部屋に入ると鍵をかけた。そして、その部屋からはすすり泣きが聞こえとても可哀そうになった。フィオラさんは、よほど結衣ちゃんのことを気に入ったのねと言った。
「じゃあ、アクアのために隣ではないけど近い部屋にしましょ」
フィオラさんはそう言うとアクアちゃんの部屋の斜め前にある部屋となった。そこは、ゲストルームとなっていて寝具とやらの家具物はすべてそろっていた。そのため家具を買うような手間は省かれたのである。でも、長期間使っていなかったせいか、床には埃が溜まってた。
「掃除が必要ね…」
フィオラさんは確かめるように家具に積もっている埃を指で触った。私はその埃の量を見て、これはとてもやりがいがありそうだと思った。そして、私はさっそく掃除をしようと意気込んだ時…
桜梨です!
アクアちゃん…可哀そうな気もしますがそれよりお父さんの立場が…
実験が大好きなアクアちゃんでした!




