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結衣と月夜と不思議な四つの世界  作者: 氷華 桜梨
19/51

テレビ

「ピーピー!」


 へっ…もしかしてあのカピバラもついてきたんかな?

 そう思って、私は地面を見下ろした。すると、そこには私の方を可愛く見上げるカピバラがいた。どうしようかと悩んでいるとそれに気が付いたのか、女の人はわたしを振り返りあらまぁと呟いた。


「まあ、なんて可愛いのかしら!あなたのペット?」


 女の人は、私の方へ戻ってくるとカピバラの頭を撫でながらそう言った。

 動物って、カピバラのことを知らんのかな?それにしても、可愛らしい人だな。

 私はカピバラが自分のペットかどうかはよくわからんかったけど、カピバラが幸せそうに女の人に撫でられているのを見て、そうですと答えた。


 女の人は、笑顔でじゃあ連れて行かなくちゃねっと言うとカピバラを抱きかかえ、歩き始めた。私はその女の人の後について行きながら、カピバラが普通のとちょっと違うことに気が付いた。そのカピバラは、普通のカピバラの大きさより二回り小さく、そして体重も半分ぐらいだった。なんでやろうと不思議に思っていると、女の人がもうすぐだよと言った。


 しばらく、直線に歩いて行ったがある赤い屋根の家の前の角を曲がると立ち止まった。私は、あまりに突然すぎて危うく女の人にぶつかりそうになった。


「ごめんね、最初に言っとけばよかったね」


 とても申し訳なさそうに言うもんだから、そこまでではないですよと言いたくなった。


「ここが、私の家よ!どうぞ上がってちょうだい!」


 気を取り直したように、私に笑顔でそう告げるとさあさあと言うように手を引っ張った。そこは、私が前にいたような家とはだいぶかけ離れていた。玄関にはしっかりとした立て付けの靴箱のような棚があり、床はしっかりとした木で組まれていてささくれが一つもなかった。天井もしっかりといていて、雨漏りがなかった。そして、壁は綺麗に隙間もなく白色で塗られていた。その内装に驚いて固まっていると、女の人は中も見たらっと言ってきた。


「では、お邪魔します」


 玄関を通って部屋の中に入るとき思わず感嘆な声を上げてしまった。そこはとても広く、前いた部屋の3倍ほどだった。また、その部屋に置かれていた机は新品そのもののようにしっかりとした骨組みで作られていた。でも、それより私は少し入ったところにある大きな黒いものに目を奪われていた。それは昔お母さんに聞いた話のものとそっくりだったからだ。


「あぁ…それね!見たことない?それはテレビというもので色々なものを見れるのよ!」


 女の人は楽しそうに目を輝かせている私を見て、嬉しそうに笑顔でいた。私がテレビを見たそうにしているのを見て、つけてみましょうかと言って黒い手に収まるぐらいのボタンが付いている何かを取り出した。そしてその女の人がたくさんボタンが付いている中一つのボタンを押すと黒かったテレビが光りだし、知らない男の人の顔が出てきた。それはとても信じられない光景で、思わず息をするのを忘れたぐらいだった。


「すごいでしょ!これがあったら何でも情報が手に入るのよ!」


 得意げに女の人は私にいいでしょというようにウィンクをした。私がどう反応したらいいのか迷っていると、女の人はちょっと難易度高めだったねっと言って、テレビを見てていいよとボタンのついたものを私に渡してキッチンの方へ行った。


 渡されたボタンのついた何かには私が昔、お母さんに習った言葉で書かれていた。数字や言葉、色々なことが書いてあった。でも、ひとつだけ右端にあった少し他のボタンとは大きいサイズのボタンに書かれていたことがわからなかった。


 何とか読むことはできたもののその言葉が何を意味しているのかが分からなかった。試しに押してみようと思い切って左手に持ち、右手の人差し指で力を込めて恐る恐る押してみた。するとテレビの光が消え、男の人も映らなくなった。壊してしまったのかな。どうしよう…私弁償するお金も持ち合わせてない。どうしたらええのだろうか。テレビの画面が消えたことにパニックになっていると今まで姿を現さなかったカピバラが側にいた。


 カピバラは何が起きたのかわかってるというように黒いボタンのついたものの方へ行くと、私がさっき押した赤色のボタンを器用に前足を使って押した。何をしたんやろうと思いテレビの方へ顔を向けるとそこにはさっきまで映っていた男の人の顔があった。よかった。壊したんやなかったんや。


 ほっとして胸をなでおろすと同時に、なんでカピバラは知っていたのだろうかと不思議に思った。ここの世界に来たのは初めてなはずなのに。もしかしてこのカピバラ…


桜梨です!

テレビ…結衣には馴染みのないものです

カピバラはどうやらとても詳しい…

謎ですね


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