鍵
「ファヌエル、いつまで言われれば気が済むんだ!人を癒しては駄目だ!呪わなくてはいけないんだ!」
白い貴族の服に身を包んだ男の人が小さな女の子に怒鳴って、鞭のようなもので叩いていた。
「でもお父様!お母様が人を呪ってはいけませんと言っていました!」
小さな女の子は鞭で体がボロボロになりながら必死に、叩いてる男の人に向かって叫んでいた。しかし、さすがに耐えられなくなったのかその場に女の子は倒れてしまった。
「何、呑気に寝ていやがる!いいから、立て!このくそ野郎!」
女の子のやせ細った腕を思いっきり引っ張り、その男の人は立たせようと強引に持ち上げた。するとその時、突然どこからともなく現れた男の子が大声で男の人に向かって言い放った。
「お前を虐待の罪でこの世界から追放する!今すぐ杏女王のところへ連れて行け!」
それを聞いた、男の人は慌てふためいてじりじりと後ずさりをした。でも、男の子が連れてきていた兵士の服装をしている人たちがその男の人の周りを取り囲むと、さすがに観念したのかその場に崩れ落ちた。
男の子は捕まえられたのを確認すると、女の子のそばに走り寄った。
「もう、大丈夫だ!これからは、俺がお前を守ってやる!」
ー
ニャア…
くすぐったいです。あまり舐めないでください。
猫が私の頬を舐めた感触で、私は目を覚ました。ここはどこでしたっけ?確かかぐやさんらしき人の後を追ってきたような気がするのですが。そういえば私の鍵…
手を胸に当てて首につけている鍵を触り確認し、ほっとした。
その後私はあたりを見渡し、何が起きたのか思い出そうとした。ううん…何も思い出せません。
一体何が起きたというのでしょうか。ひとまずここは、大時計がある市場の方へ向かった方がよさそうですね。
その時、私は歩こうと足を動かしたが二足歩行で歩けないことに気づいた。頑張って、手を上げようとするがなかなかバランスが取れなくて長くとも10秒ぐらいしか立てなかった。
これはもう、手も使って歩いた方がよさそうです。
そう思い私は四足歩行で、気絶していた路地裏を抜け市場へと向かった。
それにしても、ずいぶんと市場が遠く感じられます。建物もいつもより大きい気がしますし。そもそもなんであんなところで気絶していたのでしょうか?
私は気絶する前のことを思い出そうと、何度も何度もかぐやさんらしき人を追いかけたときのことを考えていたが答えは出なかった。その時、目の前が突然暗くなった。
うわっ、何ですか?なんだ、突然でびっくりしました!
暗くなったのは人の影のせいだと知ってほっとしたのも数秒で、すぐにそれは恐怖心に変わった。かぐやさんは、私の首にかけていた鍵を外して物珍しそうに観察しだした。
それは!私が世界を行ったり来たりする鍵で、絶対に人間に渡してはいけないものなのです。
私は必死にジャンプを繰り返し、何とか取り返そうとした。鍵にさえ、触れられなくてとても焦っていた。もう駄目だと思った時、私は鍵に触れることができあともう少しと思った。その瞬間、視界が変わった。
桜梨です
少し、4号の過去が出てきました!
何か体に異変が…一体何が起きたのでしょう?
次は氷華の番です




