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結衣と月夜と不思議な四つの世界  作者: 氷華 桜梨
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トラベラー4号

 私の名前は、トラベラー4号。今日私は最大のミスを犯しました!

 どこ行ったのですか?かぐやさん…

 プルプル…

 前髪を横に止めるのにつけている髪飾りから少量の電子音が鳴り響いた。

 なんでしょう…もしかしてばれてしまったのでは…

 少しの不安を打ち消すように私は首にかけてあるカギを強く握った。

 私は、右手で髪飾りと耳を隠すように添えると、人気の少ない路地裏に入った。


「はい、こちらトラベラー4号です。」


「お前、今どこにいる? 任務はどうだ?順調か?って、こんなことを言おうと思ったわけじゃなくて、今から言うことは驚かずに聞いとけよ。あの十字路に人が入ったという報告が来た。しかも煙の世界から闇の世界に行ったみたいだ。直に見たわけではないみたいだが何か空間の揺れが見られたと聞いた。これが4年前に起こったみたいでな、その時の管理者が居眠りをしていて気づかなかったらしい。俺はこれからお前のいる闇の世界で、その十字路に入ったやつを見つけるつもりだから2週間後そっちの世界に行くことになる。そして、煙の世界へ戻す。あ…あと、新しく5号が今年生まれるそうだからしっかり先輩をやるんだぞ!」


 プチッ…

 はあ、よかったです…まだ2号先輩にかぐやさんを見失ったことがばれていないみたいです…

 私は添えていた手をおろし、カギを握りしめていた手を広げると大きく深呼吸をした。

 それにしても、十字路に入れる人ってトラベラー以外にもいるみたいですね…

 私は暗い紫色の空を見上げて、しばらく2号先輩が話していた内容を思いだしていた。

 って…ちょっと待って、2号先輩が闇の世界に来られるのですか!

 これはまずいです…とてもまずいです。

 かぐやさんを見失ったと言ったらどうなるのでしょう…

 私は、突然の2号先輩の訪問に頭が破裂しそうになりへなへなとその場にしゃがみこんだ。

 何時間しゃがみこんでいたのでしょうか?

 1時間?2時間?

 たぶん、1時間半ぐらいだったと思います。

 私は、こうしていても何も起こらないという結論に至り立ち上がって市場へと足を運んだ。

 ここなら、かぐやさんを見つけられるでしょう!

 市場には、色々な食材が売っていて中には蛇なども売っている。

 この辺で一番高いところだったらかぐやさんが市場にいるかどうか見えるのでは、と思い向かった。やはり、そう簡単には見つかりませんね。好きなもののお店にだったらいるでしょうか。確かかぐやさんの好きな飲み物は紅茶だったような気がします。では、紅茶屋さんに行ったらいるでしょうか。

 私は知っている紅茶屋さんを一軒一軒まわって、店長さんにかぐやさんのような人は来ていないかと訊いた。

 いつになったら見つけられるでしょうか。早く見つけないと2号先輩に気づかれて、しごかれてしまいます。

 私はその夜遅くまで手あたり次第、かぐやさんが行きそうな店をまわって捜した。

 


 もう、かぐやさんを見失ってから2週間ぐらいたってしまいました。

 見つけたと思ったら、大抵人違いなのです…

 黒髪の女の子を探して市場の真ん中へと向かった。

 その時、私の横をスタスタと速足で歩いていく女の子がいた。

 あっ、あの人はもしや…かぐやさんでは!

 私は路地裏に入っていこうとする長い黒髪の女の子を見失わないように追った。

 捕まえたと思って路地裏に入ったとたん、私の体が湯気に包まれた。

 その湯気は最初、薄かったものの段々と濃くなってあたりを見えなくした。

 なんですかこれは!

 その後、徐々に湯気は私の体に吸い込まれていくように消えていったが今度は体の皮膚が張ったように痛くなってきた。

 痛いです…そして、世界が大きくなっているみたいです

 これは夢でしょうか?

 私は両手を使って、頬を叩いてみた。

 痛いです…これは間違いなく現実に起きていることです

 そういえば、かぐやさんはどこでしょうか?

 私は、黒髪の女の子がかぐやさんなのかどうか確かめようと目を凝らした。

 その時突然、目に異変が起きて目が開かなくなった。

 何も、見えません…そして、皮膚が裂けるように痛いです!

 さすがに、立つのも難しくなってきて私は四つん這いになり体を保とうとした。

 一体、何が起きているのでしょうか…

 しかし保っていられたのも数秒で、限界が来てしまい私は眠りに落ちた。


桜梨です

十字路に侵入者…誰でしょうか

トラベラー4号はどうなってしまうのでしょう…

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