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秀秋君、ロックで元和偃武は出来ないよ? (不定期連載版)  作者: 秋鷽亭


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55話

『小早川秀秋の陣』


「そう言えば、朽木らはお前が指揮するのか?」

「いや、吉継が受け持つことになっている。こっちはそれなりに兵があるからな、寄り合い所帯にはなるが、吉継の兵を増やすためにな」


正則が聞いてきたが、朽木らの扱いが難しいんだよな。

あいつらも寝返り組としっているけど、三成も吉継も信頼はしていないようだったな。

まあ、俺が拒否したのもあるけど、吉継の兵数は少ないから組下にすることにした。

それぞれに、重政、為広、頼継を後ろに配置して監視するようだけどな。

後は、行長も吉継側に移動させ、維新さんや行長が抜けたところに元康を配置するらしい。

宗茂が来ているという事は、既に三成のところに居ているんだろうな。

西側はこちらが兵数的に有利だが、東側の秀元は兵数的に厳しくなるだろうなぁ。

秀忠の兵がどれぐらいのタイミングで来るかにもよるけど、来たとしても移動疲れもあるだろうから万全で戦えないとは思うけど…


「どうかしたか」

「いやな、正則。こちら側は兵数が有利だが、秀元らがな。宗茂らが来たという事は、秀忠も来そうだから」

「そうか、そうだな。かといって、こちらは兵数が有利でも堅固な陣を簡単に抜けるとは思えないな」

「毛利大蔵大輔殿は、もう、石田殿のところについているでしょう」

「宗茂が言う通り、元康はもう来ているだろう。けど、そうなると秀忠がこちらに来るのも、遅くても三日内には来てもおかしくない。秀元からは中山道から康政の伝令が複数こちらに向かっていたと言っているから、明日には来るかもしれない」

「康政とは、榊原ですか」

「そうだよ」

「戦上手であり、徳川殿の腹心のひとり」

「何で、笑ってるんだ、宗茂」

「いやいや、手ごわい相手との戦いは心躍るものがありますゆえ」

「俺が家康を殴るっていうのと、どう違うんだよ…」

「ははは、そういえば、そうですね、変わりませんね」


さわやかに笑いやがって…

戦馬鹿かよ、おれは争いは嫌いだぞ。


「ただ、中山道の信濃方は河が氾濫してるところがあり、道が泥濘が多くて移動が困難な所もあるらしいから、こちらに着いても疲弊しているかもしれないな」

「そうか、だが兵数は脅威だな」

「そう言う事だ。だから投石機と炮烙を多く送った」

「そう言えば、お前のところの兵の多くが作成に従事していたな」

「戦いたくないやつや怪我をしたやつを優先的に回したからな。今も造ったり、警備をしているぞ、後方で」

「それで、兵数が少ないのか。亡くなった奴が多いかと思っていたぞ」

「…まあ、そう言う連中もいるがな」


怪我している奴は無理が出来ないから後方に置いていたが、投石機や炮烙を作ることを始めたら人手がたりなくなった。

なら、けが人や戦い出来なさそうな連中をそちらに回せばよいかと思って配置換えしたら結構うまくいった。

なんなら、吉継にも相談したら人を寄こしてくれたしな。


「徳川が動くことはないだろうけど、奇襲や襲撃は散発的にあるかもしれないな」

「それはな。素破、乱破の本筋だから、忍びも動きそうだな」

「警戒しても、火薬などは火を付けられれば一発だからな」

「一応は、対策はしているけどな」


火薬の保存場所を分散、側だけ作って、各陣で火薬を詰めてもらうとかだな。

投石機も分散させているけど、同時に襲撃されたら防げないか。

守るより襲撃の方が有利だよなぁ。


「そこは割り切らないと駄目だろうなぁ」

「仕方ないな」

「とりあえず、投石機をある程度の距離に配置する予定だ。一応、車輪を付けているから移動は何とか出来るだろうし、相手に奪われたら複製されるから気を付ける必要があるけどね。こっちも、重元とかで守る」


まあ、奪われたら爆破するように命じているけどな。

流石に火薬を仕込んでいると、火矢で攻撃されたら爆発するから…ああ、そうか、トロイの木馬か。


「正成」

「何でしょう…分かりました」

「あん?隠し事か?」

「こっちの話だ」

「いやいや、あけっぴろげのお前が黙ってるって怪しい」

「まあ、気にするな!」

「気にするだろうが!」


正則のツッコミが良いな、うんうん。


「維新さんには前にも言ったように、家康の陣への鉾となって欲しいので待機でお願いしますね。こちらも兵をいくらか預けますので」

「その期待に応えよう」

「ただ、死んでは駄目ですよ?死中に活を求めるのは分かりますが、まだまだ、頼りたいので」

「ははは、お主にしては神妙な事だな」

「そんなことないですよ、誰も死んでは欲しくはないです。無理なのは分かっていますけどね」


維新さんを見ていると、亡くなったじいちゃんを思い出すんだよなぁ。

誰も死んでほしくはない、けど、俺も死ぬかもしれないのが戦なんだよな…


大谷吉継…吉継

石田三成…三成

福島正則…正則

立花宗茂…宗茂

長宗我部盛親…盛親

小西行長…行長

島津義弘…義弘、維新

戸田重政…重政

平塚為広…為広

木下頼継…頼継

朽木元綱…元綱

小川祐忠…祐忠

赤座直保…直保

毛利元康…元康、大蔵大輔

毛利秀元…秀元、宰相

松野重元…重元

稲葉正成…正成


徳川秀忠…秀忠、中納言

榊原康政…康政

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