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秀秋君、ロックで元和偃武は出来ないよ? (不定期連載版)  作者: 秋鷽亭


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49話

『徳川家康の陣』


徳川の家臣のみでまずは話し合うために、夜中に集まらせたが、皆、厳しい表情をしているな。

退いて、守りを固めれば、三成らは攻めててこざる得ない。

わしをどうにかしなければ勝利にはならないからな。

こちらも追い詰められたことにもなるがな。

だが、野戦であれば負ける気はない…が、諸将が崩れなければという条件も付くが。

三河以来の我が家臣であれば、耐え抜いて勝機を得れるかもしれないんだがな。

三方ヶ原のような危機感はない。

小牧長久手のように、裏切る同盟者はいない。

しかし、付き従っている者たちが裏切らなければ良いがな。


「殿、指が」


いかん、爪を噛み始めておったか。

正純に指摘されるまで、また気が付かなかったわ。

秀忠が苦手、嫌っているものでも扱えるか試すために、正信を付けたのは失敗だったな。

こういう時に、あやつはわしの気持ちを汲み取って検索してくれるからな。


「諸将はどうか」

「険悪ではありませんが、雰囲気はあまりよくありません」

「ならば良い、福島が居なければもめることもあるまい」


正純も苦笑を浮かべるな。

福島が居れば、池田と言い争いをしそうだし、諸将を侮蔑するような発言をするだろうからな。

離反した事に関しては、良かったと思うべきか。


「殿」

「どうした忠勝」

「この度は、私は殿の近くを守らせていただければ」

「ふむ」


できれば、忠勝には前線にて督戦してほしいのだがな。

乱戦になれば、我が本陣であっても安心はできない。


「だが、お主が下がれば、相手はかさにかかって攻めてくるぞ」

「他の方々であれば、十二分に守れると思いますが、一つでもほころびが出れば、そこを突いてくるはずです」

「お前は、誰を危険と思っているのだ」

「小早川です」

「小僧か」

「はい、何をしでかすか分かりません。石田は定石を好み、大谷は奇策はあれど、今ここであれば奇策も難しいでしょう。ただ、小早川は奇策ではなく、意表を突く行動、常識では考えられない事をするかもしれません。また、その下には、島津、福島が従い、兵も多くあります」

「確かに、小僧は策ではないな。発想が何かおかしい」

「それに、あ奴とあった時に、私を見ていました。あれは、私を倒す方法を考えているような、探るような眼でした」

「そうか」


秀秋は、わしのところに来るには、忠勝を倒す必要があると考えているのか。

あり得るな。


「近づけば、大島あたりに射させれば良いか」


どうした、忠勝が厳しい表情をしているな。


「それさえも考えているかもしれません」

「何だと?」

「大島殿の弓の腕前は知れ渡っています。まして、三河者は弓をよく使うものも多い事も知っているでしょう」

「そうであろうな。まあ、大抵の武士であれば弓を扱うのは普通ではあるがな。でも、弓をふさぐことは出来まい。まして、大島の腕前であれば、乱戦でも射る事が出来るほどの腕前だ。他にも、それに近い腕前の者が多い」

「そうです。だからこそ、対策をしてくる可能性があります。それが何か分かりませんが」

「ふむ」


奴であれば、あり得るのか。

探っていた宗矩の報告では、兵器も太鼓も出何処は秀秋のようだとあったな。

厄介なものを作ってくる恐れもあるか。

予測できない要素というものは、不安しかないな。


「分かった、忠勝は本陣の前面に居てもらおう」

「ありがとうございます」

「うむ、では、忠勝に預けていた兵は、直政が引き継げ」

「はっ」

「忠吉」

「はい」

「直政と共に前線を頼むぞ」

「はい!」


血の気が多いから暴走せねば良いが、直政がおれば補うだろう。

守るぐらいの能力はある。


「殿、南宮山の方はどうされますか?」

「あちらは、山内らに任せればよい」


正純が心配そうな表情を浮かべておるな。

忠勝は正純の発言を睨んではいるが、気にはなるのか顔はこちらを見ているな。


「問題あるまい」

「それは」

「毛利宰相は、秀忠が来る事に注視している」

「…確か、榊原殿が来ていると」

「うむ、先ぶれは来ていた。毛利方も気が付いているだろう。それゆえ、山内らを攻めている間に、後ろを突かれる恐れがあるから、信濃の方にも兵を配置する必要がある。だから、全力でこちらに来ないだろう。全力で攻めていて、後ろから攻められ、挟撃されてはかなわないからな」

「なるほど」


刻を考えれば、確実に挟撃されるから、全兵力はこちらに来ることはないだろうな。

徳川秀忠…秀忠、中納言

松平忠吉…忠吉

本多正信…正信

本多正純…正純

本多忠勝…忠勝

柳生宗矩…宗矩

井伊直政…直政

榊原康政…康政


山内一豊…一豊

池田輝政…輝政

大島光義…雲八


石田三成…三成

大谷吉継…吉継

宇喜多秀家…秀家

毛利秀元…秀元、安芸宰相

毛利元康…元康…大蔵大輔

島津義弘…義弘

福島正則…正則

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