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秀秋君、ロックで元和偃武は出来ないよ? (不定期連載版)  作者: 秋鷽亭


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13話

『本多忠勝の陣』


「なに、福島殿が?」

「はっ」


福島殿が小早川殿に一騎打ちで負け只と?

そんな馬鹿な、あれほどの剛の者が?

小早川殿とて一通りの武芸は出来るだろうが…


「福島勢はどうなっている?」

「戦場から離れ、藤古川沿いに南に下がっております」


そうなると、藤堂殿と京極殿が最前線になるが、藤堂殿は戦巧者だが流石に兵数を関画れば厳しいだろう。

京極殿、寺沢殿と協力したとしても、大谷勢と小早川勢には勝てまい。

井伊殿も挟まれれば、耐えることは無理か。


「殿!」

「どうした」

「脇坂様より約定通り寝返るが、長曾我部勢の勢いが強く、後詰を願いたいと」


なんだと、長曾我部勢だと?

南宮山に陣取っていたはず。

話では吉川殿が毛利と長曾我部を抑えると聞いていたが…

福島勢の事を考えれば、前線は支えれぬな。

殿が前進してきたが…


「殿に後詰を!」

「はっ」


ん?

誰か来たな?


「殿」

「何かあったのか」

「はっ、福島勢にいた間者が戻ってまいりました」

「そうか、で」

「どうも、福島様を捕らえた小早川様が殿との戦いを画策していると」

「なんだと?」

「殿に勝つことが出来ぬので、福島様らと協力するとか話していたそうです」

「福島殿は協力すると言ったのか?」

「はい」


福島殿は負けず嫌いだが、敗者として従うという事か。


「それと…」

「まだあるのか?」

「はい、小早川様は内府様が喧嘩を売ったと、だから殴ると…」

「は?何を言っている?」

「私には分かりません。福島様も何を言っていると言っていました」


小早川殿は、頭がおかしくなったのか?

戦を喧嘩と勘違いしている?


「福島様が、殴るのではなく、首を取るのでは?と言ったようですが、殴るだけだがと…」

「意味が分からん!」


何を言っているんだ!

うつけだとは思っていたが、酒で脳がやられたのか?

それとも脳が酒になったのか?


「はあ、分かった。ご苦労、再度見張っておけ」

「はっ」


脇坂殿援軍は無理だな。

殿に援軍を求めて、後詰をしてもらうしかないか。

小早川殿がこちらに来るなら相手するだけだ。

藤堂殿らも抑えるにも限界があるだろう。

大谷勢と小早川勢に挟まれたら…


「殿に伝令!」

「はっ」

「脇坂殿および、こちらへ後詰を」

「はっ」


寝返ると聞いてた、小早川殿が寝返らなかったために、寝返りを約束していない三家は三成方のままに。

動かないと思われた長曾我部勢がこちら仁か。





『徳川家康の陣』


上手くいかぬな。

長政の家臣と藤堂の鉄砲が原因で寝返らなかっただと?

平岡や稲葉は何をやっているんだ!

あんな小僧如き抑え込めるだろうに…


「殿」

「正純か、どうした」

「本多殿より、後詰の依頼が」

「小早川が下りてきた為に、押されているのか」

「いえ…」

「ん?どうした」

「福島様が小早川様との一騎打ちで負け、福島勢が戦場から離脱しています」

「は?何を言っている?小早川の小僧如き、福島ならひねりつぶせるだろう?」

「何かはかりごとがあったようですが、抑え込んだようで」

「むう」


福島勢が離脱するとなると、大谷と小早川の攻勢は止めれまい。

藤堂がもう少し兵を持っていれば別だが、挟撃を受ければ流石に耐えれまい。

京極では小早川勢や三家を抑えれぬだろうし、寺沢の後詰では…


「脇坂様はこちらに寝返って、長曾我部と戦っているようです」

「長曾我部?あれは南宮山に布陣していたはずでは?」

「いつの間にか、移動してきたようで、脇坂様が迎撃して侵入を防いているそうです」


これでは、藤堂のあたりは崩れる。

何故、長曾我部が?

誰だ、これを仕組んだのは?

大谷か?

奴しかおるまい…


「本多殿より、後詰の要請があります」

「金森殿、生駒殿、中村殿を脇坂殿の後詰に向かわせろ、家次、信昌らに兵を三千づつ任せ藤堂殿らの後詰にむかえ」

「はっ」

「忠政、成次ら鳥居勢は忠勝の元にいき、指示に従え」

「はっ」


とりあえず、手当はこれで良いだろう。

まったく、役に立たぬな。

正則は頼りにならんな。

たとえ、押さえつけられたとしても、秀秋如き小僧なら弾き飛ばせるだろうに…

油断したのか?


「陣をもっと前に進めるぞ!」

「はっ」

「敵の襲撃を考えて、周囲に物見を放ち警戒せよ」

「はっ」





『大谷吉継の陣』


「何故、お主たちが此処にいるんです?小早川の陣に向かえばよろしい」

「いや、俺が行ってもまともに指揮できるか分からないからな。正成に任せていた方が良い。それに挟撃で来ている以上、問題ないだろう」

「お前、大将としての自覚ないのか?」

「自覚あるぞ、あるからいない方が良いという判断だ!適材適所!」

「お前なぁ」

「はぁ」


何を考えているのか、福島殿に一騎打ちで勝って自らの陣に戻るかと思いきや、こちらに来るとは。

勝っても首を斬っていない以上、言っていたことは本気だったのか。

しかし、相変わらず、福島殿は単純すぎる。

何故、大人しいのか…


「福島殿」

「なんだ?」

「何故、逃げないのです?兵もまだいるはず」

「いるな」

「ならば、抵抗しても良いと思いますが?このまま徳川殿が勝ては、貴殿の立場が危ないのでは?」

「う~ん、まあ、あれだあの馬鹿の影響受けたのかな?」

「影響?」

「そう、あいつは家康殿を殴ると言っていた。知っているか?」

「ええ、聞きました」

「なら、俺は三成を殴り飛ばす!って、思ってな」

「は?」


何を言っているんだ、福島殿は?

小早川殿のアレが感染したのか?


「なんだ、その目は…」

「いや…」

「三成はいけすかない気に食わないがな。やつとはガキの頃からの付き合いだ。だから、これまでの事を殴ってやろうとな」

「…はぁ」

「まあ、武人とて、本多殿とやり合ってみたい気もある。先手は俺だけでやらしてくれるらしいからな」

「勝てますか?」

「無理だな、あれは化け物だからな。だが、どこまで通じるかやってみたい」

「なるほど」


やっぱり、感染していますか…

まあ、殴られるのは三成にとっていい薬でしょう。






はぁ、どうするかなぁ。

正則らが手に入ったけど…

他に、ああ、島左近いたな!って、三成は貸し出してくれないだろうな。

居なくなったら戦線が崩壊するだろうしな。

そもそも、一対多を受けてくれるかも分からないからなぁ


「殿、何故、陣にもどらないのですか」

「向こうでは色々言われるからな。こちらだと見て見ぬふりしてくれる」

「今作っているものですか?」

「そうだよ、姑息だと言われても、勝つためには色々仕込まないと無理だろう。忠勝が出てくるのは、本当に危機的にならないと無理だろうし」

「…そうですか、でも、その大きな瓢箪みたいなものを作って、どうするんですか?琵琶ですか?」

「音はならないけどな。ギターだ」

「ぎたー?」

「そう、本当は色々やって、弦を張って音をならしたんだけど。まあ、見せかけだな。木をギターの形に粗削りしただけだからな。これで殴るんだよ」

「木刀や六角棒のようなものですか?」

「違う、楽器だな!」

「楽器?」

「なんちゃってだけどな。これで殴るんだよ!」

「楽器…音を鳴らすのでは?」

「音も鳴らす、モノも殴る!」

「意味が分かりません…」


(だから、お前はロックとパンクの違いが分かってねぇんだよ!だから、ロックバンドやパンクバンドから喧嘩売られんだよ!巻き込むな!)


また、頭に居るジンが!!!

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