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第7場 2人の愛

湖畔にたつジークフリートとオデット。

「お城には戻らずとも良いのですか?」オデットは王子を見つめる。

「形式だけの宴になんの意味があるのだろう…」

城を見上げジークフリートは言う。

「白鳥達が羨ましいとおっしゃっていましたね。」 湖を見つめながら、 オデットが静かに言う。

王子は少し困ったように笑った。 「聞かれていたのか。」

「ええ」 しばし沈黙が落ちる。

「…笑うだろう」 王子は月を見上げる。

「誰もが自由だと言う。王子である私を羨む」

その声はどこか寂しかった。

「だが私は、自分で何一つ選んだ事がない」

オデットは静かに王子を見つめる。 この人もまた、 囚われているのだ――。

「オデット姫、呪われた身でありながら、あなたは何故そんなにも優しく、そして強い…。

だからこそ私はあなたに憧れもし、守りたいとも思う。涙ではなく、あなたの笑顔が見たい。どうか共に呪いをとき 私に真実の愛を誓わせて欲しい。」 オデット姫の胸は大きく震えた。 これほどまでにまっすぐな言葉を向けられた事があっただろうか。

王子だからではない。

美しいからでもない。


自らもまた孤独を抱えながら、私を救おうとしてくれる。


その優しい気持ちが、胸を熱くした。


「ジークフリート様…」


月光の湖で、 ジークフリートはそっとオデットの手を取った。

「明日の夜――」 王子の声は優しく響く。

「城へ来て欲しい」 オデットが驚いたように顔を上げる。

「父王の御前で、私はあなたへの愛を誓う」

真っ直ぐな瞳で、ジークフリートは続けた。

「そして皆の前で宣言するのです。あなたを、我が妃として迎えたいと」

その言葉に、 オデットの瞳から涙がこぼれ落ちた。


呪われてから初めて触れた、 温かな希望。 「ジークフリート様……」 震える声で王子の名を呼ぶ。


「明日の夜、必ず城へ参ります」 月光の下、 二人は静かに見つめ合った。



今めぐりあえた

この胸を焦がすほどの 真実の愛に


気高きその姿

あなたの笑顔を守りたいと


雄々しきその姿

私を包んでくれる


この胸のときめきは まぎれもない真実

いつわることのない まことの愛


たとえ明日が 闇に閉ざされても

この手を離さない あなたと共に


白き月の下 交わしたこの誓い

永遠に消えぬ 真実の愛

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