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6場 ロットバルトの策略
ロットバルトの屋敷では、巨大な魔法の鏡が妖しく輝いていた。
鏡の中には、 月光の湖で向かい合うジークフリートとオデットの姿が映し出されている。
その様子を見つめながら、ロットバルトは低く笑った。
やがて、その笑い声は大広間に響き渡る。
「小賢しい……」
鋭い瞳が鏡の中の王子を射抜く。
「人の子風情が、我が呪いを打ち破ると言うのか」
ロットバルトはゆっくりと立ち上がった。
黒い外套が不気味に揺れる。
「良かろう」
その口元に、冷たい笑みが浮かぶ。
「ならば試してやろうではないか」
鏡へ向かい、静かに呟く。
「貴様の言う“真実の愛”が、本物かどうかを――」
ロットバルトはゆっくりと振り返った。
そして静かに、その名を呼ぶ。
「オディールよ」
その瞬間。
暗闇の中を、黒い羽根がひらりと舞い落ちた。
闇の奥から、一人の娘が姿を現す。
漆黒の衣を纏い、 妖しく微笑むその姿。
オディールはロットバルトの前へ跪いた。
「お呼びでしょうか、我が主」




