1 主人公視点8
今回は残されたリリアちゃん&主人公です。
マルグリアさんはお疲れなのです。
マルグリアさんと話をしてから一旦住処に戻って2週間ほどで準備を完了させた。
準備と言うのは、この世界のマナの循環を司るようになったこの身が、その最重要拠点である自分の住処を長期に渡って留守にすることからその間に問題が出ないようにする、そのための準備だ。まぁ、【転移】を使えばすぐにでも戻れるけど、そう度々戻ることになっては適わないためだ。せっかく幼女とあそべ・・・げふんげふん・・・せっかく人との最低限の信頼関係が築くことができて、人間社会の情報などを直接手にできるようになったんだ、無為にするわけにはいかないからな。
以前にも長期-数年程度だが―に渡って不在にしなければならない時があったので、その時造ったシステムを残していたのと、その経験から2週間ほどで、他の細々とした事柄も含めて作業完了して、こっちに来たわけだ。
なお、2週間の準備の細々した事柄の中には、ダンジョンマスター達がダンジョンの宝箱などに入れたりする各種アイテムの準備もあったり。まぁ、てきと~に作って倉庫いっぱいにするだけなのだが、それなりに時間喰われました。まぁ、マナ循環機構の試運転してる時などを利用しましたが。
まったく、最初に遭った神との約束を継続させられるとは思わなんだ・・・
ちなみに、ダンジョン内で死亡した探索者達の装備などもリサイクルで宝箱行きになるのだが、持ち出される数の方が圧倒的に多く、また消耗品関係は確実に消費されてしまうため、大量に準備しておかなければならないのだ・・・。ダンジョンマスター達自身で準備できれば良いのだけれども、そういう風には創られていないため、無理とのこと。本当はダンジョン運用初期だけだったはずなんだけどなぁ・・・
いつの間にかずるずると・・・
ついでに言うと、かつて悪ノリして作ったネタ武器などは、危険物として別倉庫に入れて封印してあり、製作者である俺自身にしか取り出せない状態。中には、どっかの死神の刀とか、双子の魔法ステッキ(姉)とか・・・魔法ステッキは今度戻ったら再度厳重封印だな。あれは出てきたら色々な意味でマズい・・・といった本気で危険なブツばかりなので。
こっちに来てからすぐは、マルグリアさんも引っ越ししたばかりということもあり、少し落ち着かなかったし、人間には俺も魔獣の一種となるため、村長をはじめ村の住民には警戒されたけど、リリアちゃんとマルグリアさんのおかげで、今ではリリアちゃんに懐いたおとなしい幻獣と思われている。
その後は、マルグリアさんに協力してもらって、【鑑定】と〖鑑定〗の差を始めとした色々なズレの調整を試みた。まぁ【鑑定】のズレについては良く分からなかったが、その他価値観のズレなんかはかなり修正できたと思う。・・・思ってたよりマジックアイテム関係や魔力結晶の価値が暴騰してる感じ。・・・ダンジョンマスター達がかなりの数持って行ってるし、相当数ばら撒かれてるはずなんだけどなぁ・・・
認識のズレの中には狂獣・魔獣などの分類があった。
人の狂獣などの分類としては、
狂獣:マナの影響で通常の獣が凶暴になり、肉体の一部が鎧化したり、巨大化したり等々変化したモノ。火を吐くなどはするが魔法は使えない。知能も獣と同等。
狂人:ヒト種|(オーガ・ゴブリン・コボルト含む)が狂獣と同じくマナの影響で狂った存在。
魔獣:狂獣と同じように通常の獣と違う特徴を持つが、狂獣と違い魔法を使い知能も高い。また、通常の獣とは大きく違う外見を持つ場合も多い。性格も凶暴なものから大人しいものまで様々。大きな括りとしては幻獣なども含む。
幻獣:魔獣の中でも数が少ないタイプ。滅多に遭わない。
精獣:精霊獣とも。マナが具現化したような実体を持たない魔獣。
聖獣:国などを守護したり、一部の部族に崇められたりしている強力な存在。
王獣:ダンジョンの主や、広大な領域を持つ強大な存在。王獣もこの括りに入ることも。
神獣:神に侍る存在。神話の中でのみ確認されている。
うん、俺や知り合いの認識では、狂獣・魔獣は同じだけど、狂人は狂獣に入れてたし、人間の精獣はこっちでは幻獣って認識だ。珍しい存在でも特に分けたりはしていない。聖獣は神などの意思に従って動く連中って感じで、人を守護するから聖獣では無く、それらは魔獣・王獣に分類してる。王獣は、広いテリトリー持ちだけで、ダンジョンの主は聖獣か魔獣。神獣は聖獣の統括存在で中間管理職だったり。
人間の認識だと神獣って俺のことっぽいんだよなぁ・・・本来の姿で伝わってるみたいだな。
うかつなこと言う前に、先に聞き出して照合したので、神獣の件は適当に流しました。
で、まぁ、なんでこんな益も無いことをつらつらと思い返していたかというと・・・
「ねぇ、モフモフさん。」
「な~にぃ?リリアちゃん」
「いいてんきだねぇ」
「そ~だねぇ」
今はリリアちゃんと一緒に薬草取りに森に来ているんだが、採取も終わってリリアちゃんが俺の上に寝そべって木陰でのんびり休んでいる。リリアちゃんの最近のお気に入りのポジションで、夜寝るときもこの位置だ。
「おかーさんたち、だいじょうぶかなぁ?いつもどってくるかなぁ?」
「だいじょ~ぶだと思うよ~、あと4回は寝ないと戻って来れないよ」
今朝方、領主に呼ばれたマルグリアさんと村長が領都へ向け出発した。どうやら《万能薬》の件で、追加で褒賞が色々あるらしい。昨日、領主からの使者が来て丁寧な対応で伝えてきたんだが・・・普通貴族の使いって、平民に対してもっと上から目線じゃないのか?
まぁ、そんな訳で、リリアちゃんは村長の奥さんに預けられたんだが、午前中は大人しく奥さんのお手伝いをして過ごした。しかし、やることが無くなった午後、子どもがじっとしていられるわけも無く、ほぼ日課状態になった薬草取りに今日も出て、今に至るわけだ。
そういや、はじめてだな、リリアちゃんと2人で薬草取りは。遭った時は除いてだけど。
そして先ほどのやり取りは午前中からすでに5回目だったりする。
そろそろ帰りますかねぇ・・・
いろいろ頭の中で混ざってしまったので整理するのが大変でした。
次もう1回主人公視点かな?




