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[現代語訳]夢酔独言  作者: 雪邑基
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茶道楽

 この年、中二階を建てた。

 茶を始めたから、またまた囲いを拵えて、竹内という従弟の隠居と色々な道具を買い集めた。

道具を集め始めると、欲は野放図になるものだから、また金が欲しくなった。

 近所を始め前町の切見世(注1)からそれぞれ利子付きで金を借り、三日の間に二十六両の金が集まる。その金で色々と茶器や道具を買って、毎日毎日そればかりにかかっていた。

 それからは金がなくなると、女郎屋へ行って借りた。彼此と借りたから、七、八十両ばかり取ったか。


 おれは地主の中間部屋(注2)にごろつきを二十人ばかり置いて、給金なにし使った。

 隣町三ケ町、大じもの女郎屋や町中の家主共が、五節句(注2)の祝いを持ってくるから良かった。

 その上、女郎屋に上がって暴れる者は残らず尻尾を出したから、その場を防いでやった。すると長屋一棟から二分ずつ、合計で七両二分ずつを盆暮の肴代にくれた。

 四軒からも一年に二両ずつよこすから、これは一年で五、六十両になった。

 暴れ者が茶屋を騒がす度におれに声がかかるので、人を出して取りなしてやると、その度に二両三分ずつくれた。

 しまいには前町で店あるいは商いをするのにも付け届けがあったから、何の事はない。気分は旦那のようだったな。


【注釈】

注1 … 時間を区切って遊ぶ下級の女郎屋。

注2 … 武家屋敷内にあると長屋。

注3 … 年間5回ある節句。1月7日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日の5日。


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