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[現代語訳]夢酔独言  作者: 雪邑基
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箱根山中の野宿

 岩の角で金玉を打ち、そのまま気絶。翌日になって何とか目覚めたが、金玉が痛んで歩くことができなかった。


 二、三日過ぎると少しずつ良くなり、そろそろと歩きながらまた物貰いをして進む。しかし箱根にさしかかる頃に、金玉が腫れて膿が出た。それでも我慢して、明くる日には二子山まで歩いた。

 日が暮れたからその晩は二子山で寝る。その夜の明け方、三度飛脚(注1)が通った。

「お前、昨夜はここで寝たのか?」

 飛脚にそう聞かれたので、おれは「あい」と言った。

「強いやつだ、よく狼に食われなかった。今度から、山では寝るな」

 そう言って、飛脚は銭を百文ばかりくれた。


 それから三枚橋まで来て、茶屋の脇で寝ていた。そこに人足(注2)の五、六人がやって来て、

「小僧や、なぜこんな所で寝ている?」と聞いてくる。

「腹がへってどうしようもないから寝ている」

 正直にそう答えると、飯の一杯をくれたよ。


【注釈】

注1 … 江戸と上方を月に三度運ぶ飛脚。

注2 … 運搬や建設などの力仕事をする職業。


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