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【第12話 幼児化してもしなくても】
魔王軍との戦いが激しくなる中、俺は覚醒を使う機会が増えていた。
ある日、強敵との戦いで仲間を守るために覚醒を発動した。
敵を倒したあと、俺はいつものように幼児化した。
「……みな?」
ミナが俺を抱き上げた。
「大丈夫。終わったわよ」
俺は彼女の服を握りしめた。
「……ぼく、がんばった?」
ミナの表情が変わった。
「ええ。とても頑張ったわ」
「……おこってない?」
「怒ってないわよ」
「……ひとりに、しない?」
ミナはしばらく黙っていた。
それから、俺を強く抱きしめた。
「一人になんてしない。約束する」
その言葉を聞いて、俺は安心して眠った。
翌日、ミナは俺に昨日のことを話した。
俺は恥ずかしさで顔を覆ったが、彼女は笑わなかった。
「レン。あなたはいつも、みんなを守ろうとしている。でも、あなた自身も怖いのよね」
俺は答えられなかった。
本当は怖かった。
仲間を失うことも、自分が役に立たないことも。
そして、弱い自分を見られることも。
「……うん」
初めて、素直に認めた。
ミナは頷いた。
「怖いなら、怖いって言っていいのよ」
俺は顔を上げた。
その言葉に、胸の奥が少し軽くなった。
ミナがからかうように言う
「今の、幼児化した時に発音似てたね?」
俺は真っ赤になって言う。
「もお!せっかく、いいこと言うなあ!と思ったのに!」
朝の寝室に笑い声が響いた。




