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『俺だけが知っているこの世界の「あらすじ」~モブ志望の俺は、神(作者)の死亡フラグをへし折る~』  作者:
別世界の外伝:『モブは平穏なスローライフの夢を見るか?』

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39/53

プロローグという名の決意表明

俺、水無瀬ミナセは、ある日唐突に、自分が「小説家になろう」系のファンタジー世界の登場人物であると自覚してしまった。

普通なら、絶望するか、あるいは、チートスキルでも探して成り上がりを目指すところだろう。

だが、俺は違った。

俺の脳内に流れ込んできたのは、膨大なラノベや漫画の知識。それらが導き出した結論は、ただ一つ。

「――絶対に、目立たない」

主人公になれば、魔王と戦わされる。

ヒロインと関われば、面倒なイベントに巻き込まれる。

強力なライバルキャラなど、死亡フラグの塊だ。

冗談じゃない。俺が望むのは、そんな波乱万丈な人生じゃない。

朝は鳥の声で目を覚まし、昼は畑仕事に汗を流し、夜は自分で育てた野菜で作ったシチューを食べる。そんな、地味で、退屈で、どこにでもあるような、平穏な『スローライフ』だ。

物語の強制力フラグが俺を捉える前に、俺は行動を開始した。

なけなしの金をはたいて、一頭のロバと、オンボロの荷馬車を買う。そして、物語の中心地になりがちな王都を、一目散に後にした。

目指すは、人里離れた辺境の地。

地図の端っこに、米粒ほどの大きさで記されている、『ポプラ村』という名前の、小さな村。

そこなら、きっと、勇者も、魔王も、お忍びの王女様も、やっては来ないだろう。

これは、俺が、神(作者)の筋書きから逃れ、自分だけの『物語』――いや、『日常』を、自分の手で作り上げるための、静かなる戦いの記録である。

世界を救う? 興味ないね。

俺が救いたいのは、俺自身の平穏な未来だけだ。

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