表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ガチャの旅は美少女を連れて  作者: ウィング
第一章 世界説明
8/12

第7話 挑発

面白ければブクマやレビュー、感想をよろしくお願いします。

 飛び出して俺に何が出来る!? 何も出来ない木偶の坊である俺に何が出来る!?


 飛び出した以上後戻りは出来ない、筋トレしてそれなりの筋肉が俺には付いている。そこらのニートと同類にされてたまるか!


「鬱陶しい、お前は火の魔法を味わったことがあるか? 中級魔法のな」


 ドヤ顔しながらムキ男は両手を俺のほうに向けてきた。今俺にできることは殴ることくらいしかない。


 俺は右ストレートを食らわせようと構えをとると、


「龍樹さん、今こそ『ナーダ』を使うのです!」


 ムキ男から解放されたパルスが、大声で俺に話し掛けてきた。コンマ数秒で『ナーダ』が何かを訊くのは無理と判断した俺は、ムキ男と同じように両手を相手に向けた。


 と、同時タイミングにムキ男の手のひらから青い火焰が現れた。少し離れていても火焰の熱が伝わってくる。


 ギルドがコンクリートでなく、木で出来ていなければ確実に燃え盛るくらい強い火焰。イグニスとは比べ物にならない。


 口元をニヤつかせたムキ男は、勝ちを誇ったかのように大声を上げる。


「とくと味わえ……『ファイアー・バーン』ッッッ!」


 本当に中級魔法か疑いたくなるくらいに周りを燃やしながら、一直線に俺の方に向かってくる。


 周りの人達は逃げ、今立ち向かえるのは俺とルスだけしかいない。ルスの姿はビキニ、パルスに言われた技を使って俺がどうにかするしかない!


「お前に何か出来るわけねーだろ、木偶の坊が! 燃えて灰になれや」

「悪足掻きとしてこれだけは使わしてもらう! 使って死んだらドンマイ、『ナーダ』ッ!」


 ルスにそう告げると、俺は両手をムキ男に向けて魔法を唱える。すると、手のひらから黒い靄が現れた。


 少し感心を覚えながら黒い靄を『ファイアー・バーン』に向ける。途端、青い火焰が黒い靄に吸い込まれていき、火焰が目の前から無くなった。


「な……んだ……と? 俺の『ファイアー・バーン』を掻き消す程の実力をお前が持っているのか? 見たこともない変な能力で」

「おいこら、唯一の能力バカにするな」


 冷静にツッコみを入れると、青ざめるムキ男に向かって一発、無属正拳パンチを食らわせた。ただの右ストレートなんだが。


 頬を殴られたムキ男がよろめいた。ここがチャンスとばかりに俺とルス、そしてパルスまでもが殴る蹴るをし、何かしてはいけないようなことをしている気分になりながら暴力を食らわす。


 泣きながら逃げていくムキ男を見送りながら三人で集まった。


「すげーな、パルス! お陰で助かったよ。まさか俺にあんなにも強い能力があるのはなあ」

「いえ、助けられたのは私の方です。男の方を殴ったり蹴ったりして私、魔王に殺されるかもしれませんね。たとえ殺されたとしても私の事は忘れないでくださいね」


 ハッピーエンドかと思った矢先、突然悲しいことを言い出すパルス。目尻に涙を溜めながら話すその姿勢に、俺まで涙が出そうになる。


 アニメの感動シーンでしか泣かない俺が、他人の涙を見て泣きそうになるなんて、と思っていると、ルスがクスクス笑っている。


「ルス、確実に今感動ルート突入してただろ。笑って空気壊すなよ」

「何言ってるの、感動ルートではなくて、勝ち確定ルートだよ。私は勝った、パルスに!」


 満面の笑みを浮かべながら鼻息を荒くするルス。その理由は分からないが、元気になったのならいい事……なのか?


 感動シーンをぶち壊されたパルスの目から涙が無くなっていた。むしろ少し怒り気味のパルスが、ルスの前に立つ。


「ルスさん、少し向こうで話しませんか?」

「お断りします☆」


 挑発気味に答えるルスが、関係の無い俺までもがイラッとする。そんな事はお構い無しウザ顔を続けるルスに対し、火に油を注いでしまったのか、パルスがさらに怒る。


「あっそうですか! ルスさんの考えは分かります。分かった上で龍樹さん、宿泊施設に行っておしゃべりしませんか?」

「何ですって!? 許すはずがないでしょ、そんな事! タッキー、早くスライム狩りに行こうよ!」


 状況がイマイチ掴めていない俺は、ルスにごめんと言ってパルスの元へ歩いた。


「何か用事があるのか? 俺は男女差別が嫌だから命令された所で、俺はなんとも思わない。さ、行こうか」

「……少し戸惑ってます。まさか来てくれるとは思わなかったので。じゃあ行きましょうか、ルスさん、お先に☆」

「何その顔! ちゃんと見てよタッキー、こいつ絶対裏があるよ! 見知らぬ男とディープキスするような、尻軽女と一緒に行ったら、その先どうなるか分かるでしょ!?」


 俺の服に泣き縋りながら忠告をするルスが、とても可愛く見えた。


 見とれていると、ルスの必死の嘆きの声を思い出す。この世界は殆どがエロで出来ている。すなわち、このままいけば俺の童貞がパルスに奪われてしまうということ。


 ダメだ、童貞は神子のためにとっておいてあるんだ。こんな馬鹿げた感じで奪われてたまるか!


「よっしゃ、スライム狩りに行くぞおおおおお!!」

「そう来なくっちゃね! じゃ、お先に☆」


 パルスの怒り顔を尻目に、スライム狩りへと向かった。


面白ければブクマやレビュー、感想をよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ