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ガチャの旅は美少女を連れて  作者: ウィング
第一章 世界説明
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第8話 スライム狩り

ブクマやレビュー、感想等よろしくお願いします。

「――何なんだよこの数! 十体近くいるんじゃないか? 二対十とか、ありえねぇだろおおおお!!」

「待って! 待ってよタッキー!」


 スライム狩りに向かうため大門を潜ると、さらに門があり二手に分かれていた。右に行けば旅がスタート、左に行けば初心者クエストのスライム狩り、と書かれた看板があった。


 脇目も振らずスライム狩りルートへ向かうと、そこには俺の腰ぐらいの高さの白いスライムが数十匹いた。


 スライム狩りするためにある契約書を書かなければならない。スライムに追われる俺は、確認せずにサインしてしまった契約書に目を通す。


『スライム狩りをする諸君へ。契約書を書き、門へ入ったのであれば、最低十体狩るまで門は開かない。折角初心者クエストに来たんだ、自分の能力を存分に使って勝ってくれ。以上!』


 笑顔で契約書に目を通した俺は、契約書をグチャグチャにして地面に投げ捨てた。


「やってられるかああああ! ふざけんなよっ!? 俺の能力は『無』にするだけだ、炎出せるわけでも氷出せるわけでもないんだよ!」

「置いてかないで! 私一人にしないでよおおおおお!!」


 俺より足の遅いルスは、今にもスライムに襲われそうだった。チラチラルスの方を気にしながら、俺は自分の命のために逃げる。


 スライム狩り場の広さは、東京ドームとそんなに変わらない。地面は芝生で、一つの門以外コンクリートの壁に覆われている。


 芝生から数分おきに生えてくるスライムから逃げるが、逃げ道のない中、どうすれば勝てるのだろうか。……そうだ、ルスが技を使えばいいんだ!


「おいルス、さっき貰った冒険者カードに技名書かれてるだろ、使ってスライム倒してくれ! 美少女が闘って勝ち進んでいく世界なら、ルスがスライム倒すのが王道ルートだろ!」

「私は命令もらわないと出来ない! 冒険者カード渡すから、命令して!」


 後ろを走るルスの元に駆け寄って冒険者カードを受け取る。ルスの冒険者カードを見て俺は、絶句した。


「…………どういう事だ? お前の技、『舐める』しかないじゃないか! 勝てるのか? 星一レベル一だけど、何か強い感じの『舐める』なんだよな!?」

「分からないけど、やってみればいいんじゃない? 命令してみて!」


 嬉々としているルスを信用し、俺はルスに命令を下す。


「行け! 『舐める』だ!」

「はいっ! ご主人様!!」


 一体のスライムに向かってルスが舐めに向かった!


「――助けてくださーい。このままだと私、呑み込まれる。いいの? 死んじゃうよ、私」

「『舐める』使えや! スライムに舐められてどうするんだ!」


 スライムに向かったルスは、逆にスライムに頭から呑み込まれていた。舌でルスが舐められ、ビキニがズレそうになっている。


 倫理的にヤバいかもしれないが、生おっぱい見たことないし、このままおっぱいを見てや――


「――お疲れ様です。楽しかったですか?」

「「楽しくないです」」


 笑顔で質問するパルスに対し、ぐったりしながら俺とルスが声を揃えて言う。


 気づいた時にはギルドの中へいた。目の前には顔なじみのパルスの姿。なぜ俺達がこんなことになったのかというと、そもそもルスのおっぱいを見ようとした俺に非がある。


 おっぱいを見ようとガン見していると、背後にいたスライムに気づかず、ルスだけでなく俺まで呑み込まれてしまったのだ。


 そして目の前にはパルスの姿。すなわち、俺は初めて異世界で死んだということ……だと思う。


「多分ですが、龍樹さんの考えは当たりです。『ガチャバトル』の世界では、四回死んでしまえば魔の扉の中へ行ってしまう、簡単に言えば死ぬということ。逆に言えば三回は死んでも大丈夫ということです。一回分を消費してしまったので、残りは二回です」


 まだ序盤、旅にすら出ていないのに三回中の一回を消費したのは痛いのではないだろうか。後に響かなければいいのだが……。


 と、俺の心配をよそにパルスは、ルスを見て何故か驚いている。俺が訝しむと、パルスは震える指でルスを指で指し、震える声で。


「何で生きてるんですか……? ガチャから出てきた美少女ではなかったということですか? そういう事ですよね?」

「何で青ざめてるの!? 私が生きてたらおかしいって言いたいの? 失礼な尻軽女!」

「失礼なのはルスさんの方ではないでしょうか! 私はただ驚いているだけなのに、尻軽女とまでいう必要はないでしょう!」


 激昂しながら喧嘩する二人を離し、間に入ってパルスに質問をする。


「とりあえず冷静になれ。パルス、どういう事なんだ? ルスが生きているのが不思議って」

「ガチャから出てきた美少女は死んでしまった場合、青い粒子となって消えるはず。それなのに今ここにいるのが不思議だと思いまして」


 なるほど、それなら確かにおかしな話だ。死んでいるはずのヤツが隣にいる、日本だったら心霊現象としてニュースに取り上げられただろう。


 ……そう考えると隣にいるルスがものすごく怖く感じてきたんですけど!?


 俺はルスから少し距離をとり、よそよそしい態度をとりながら、


「こんにちは〜、今日も元気そうで何よりです。俺はこれにてしつれ」

「何でよそよそしくなったのよ! 私が生きてるからなのかな? きっとそうなんだよね!? 分かりました、怖いのであれば……切腹して死にます」

「俺が悪かった! 生きてることに関しては後で解明していこう、な? わかったら刃物を探すのはやめろおおおお!」


 周りをキョロキョロするルスに向かって俺は、必死に嘆いた。


ブクマやレビュー、感想等よろしくお願いします。

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