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第11話 立ち上がれサルガタナス


床?壁?いや床だ。


私は気がつくと床に顔をくっつけていた。


体中が痛い。


・・・なんで床に・・・いや、そうだ。私は、サルガタナスの中に居て、爆発が起きて・・・


痛みの信号を発し続ける頭を抱えながら、サルガタナスから送られる映像を見る。


どうやら、サルガタナスも倒れているようだ。見える風景が地面からの角度だ。


そこから見えるもの。爆発の跡。クレーターのように、土が削られた地面。辺りを舞うバラの花びら。


ボロボロになったミノタウロス。


灰色の装甲の殆どは剥がれ、血のように赤い液体が滴り落ちている。


ひらひらと落ちていくバラの花びらを振り払っている。


どうやらまだ生きているようだ。


「サルガタナス・・・生きてるか?」


私はサルガタナスに呼びかける。


「・・・」


返事がない。


「サルガタナスーーーーーーーーーー!!生きてるかーーーーーーーーーーーーー!!!」


私の体もボロボロに傷ついているが、気力を振り絞り叫び呼びかける。


「・・・ああ。死んでないよ。」


サルガタナスが答えた。


ゆっくりと、サルガタナスは立ち上がる。


しかし、サルガタナスも満身創痍。地面には、サルガタナスの体の破片、緑色の液体がぼとぼとと垂れ落ちている。


「まったく・・・強いね。ミノタウロスは。お手上げだね。」


ミノタウロスは、あれだけの爆発の中、あれだけの傷を負いながら、未だに元気に動いている。


・・・?なにかおかしい。


ひらひらと舞うバラの花びら、最後の1枚が地面に落ちる。


すると、ミノタウロスがこちらを見た。


頭の鎧が砕け、大きな目玉が顕になり、こちらを見ている。


「危なかった。本当に、砕け散るかと思ったぞ。サルガタナス。お前は強い。強いよ。お前は。」


ミノタウロスがこちらに来る。ゆっくりと、ふらふらと、ミノタウロスの受けたダメージも大きいのだ。


サルガタナスは動かない、動けない。両手をだらんと垂れている。


ほとんど立っているので精一杯。限界だ。


迫るミノタウロス。牛の化物。・・・赤いバラの花。


・・・いや、もしかして、


その時、私はあることを思いついた。


もしかしたらサルガタナスと一緒に死ぬかも知れないという状況で、


あまりにも単純な、しかし、もうこれしかない。これをやるしか無い。


私の考えをサルガタナスに伝えた。


サルガタナスは、「もう他に手は無いからね。」といって、最後の賭けに出た。


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