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第十二話

 なんとか間に合った……短いですが、第十一話、どうぞ。



 


 左右から次々と振るわれる二振りの剣。


「このっ!ちょこまかと!」

「ガラ空きだぞ?」

「ぐっ」


 女の隙が大きくなったところで腹に蹴りを放ち、蹴り飛ばす。ところが空中で体勢を整えた女は着地した。


「へー、身のこなしは軽いみたいだな。まぁ、重要参考人として捕まえなきゃいけない以上、関係ないことだが」

「ちっ、余裕ぶってムカつく奴だな……!」

「今度はこっちから行くぞ?『瞬影』」

「んな!?」


 瞬時に女の目の前まで行き、峰打ちをしようと短刀を振るった。

 しかし、女はギリギリではあるが片方の剣で防いだ。


「つぅ……」


 余程の衝撃が手に来たのか、女は表情を歪めている。


「もういっちょ!『剛破』!」


 俺はその場で一回転し、先程とは逆側から逆袈裟に短刀を振るった。女はそれを再び剣を重ねて防いだ。だが、それは間違った対応であった。


「かはっ!?」


 女は肺の息すべてを吐き出しながら、その場に崩れ落ちた。

 忍の短刀スキル『剛破』は、気を纏わせた状態の短刀を敵の武具や防具に当てることで敵の体内にまで衝撃を伝えるという一種の鎧通しのようなスキルである。なお、防具に当てた場合は威力が増すが、武具に当てた場合はダメージの通りが悪くなる。

 そのため、女は息ができない状態でその場に崩れ落ちるだけで済んでいる。これが防具に当たっていたり生身に当たっていた場合、吐血するほどの大ダメージとなっていただろう。実際、ゲームの時この技を対人戦で当てた時、相手は吐血して瀕死の状態になった。やけにリアルな描写であったため、少しの間このスキルを使わなかったのは今でも覚えている。


「さて、と」

「う……」


 俺は女に峰打ちをして昏倒させた上で、インベントリから野営時にテントを張るためのロープを取り出して拘束しておいた。


「あっちは……大丈夫そうだな」


 俺が女を倒している間に、ヴェル達の方も終わりを迎えていた。





   †





 ユリィはリーダー格と思われる女性と相対している。

 他の盗賊達はあの女性が負けると思っていないのか、三十人を軽く超える盗賊達が全てこっちに向かってきていた。


「キリカ!」

「ヴェルとテオちゃんはすぐに迎撃準備!ノアちゃんは魔法で前衛の援護をして!」

「わかった!」

「わかりました!」


 テオとノアはすぐさま言われた通りに動き出した。


「キリカは?」

「私も前衛にいくよ。というわけで、クレアさん。少しの間離れますから、気をつけてください」

「何言ってるの、私も戦うわよ?私だって魔法が使えるんだから。サンダーボルト!」


 と、言いながら彼女はタクトを取り出し、魔法を放った。その魔法で一人が吹き飛んだ。


「ほら、二人も早く行く!」

「は、はい!」

「りょ、了解です!」


 キリカと僕はクレアさんに急かされ、盗賊達と相対した。


「キリカ!テオちゃん!行くよ!」


 僕は迷わず、敵のど真ん中に走り込んだ。


「へっ!バカが!切り刻んでやるよ!」

「残念。そうはならない、よっ!」

「ふごっ!?」


 走り込んだ勢いはそのまま目の前の男が振るった剣をギリギリで躱し、カウンター気味に相手の顎目掛けて右ストレートを放つ。モロにそれを食らった男はそれだけで昏倒した。


「次っ!」

「ごっ!?」


 そのまま勢いを殺さず、踏み込みつつ左ボディブローを放ち、アッパーへと繋ぎ二人目も沈める。

 その間に、キリカとテオも一人倒したようだった。そして後方からの援護も的確にされており、非常に戦いやすい状況であった。


「もらったぁぁ!」


 キリカ達の方を確認している時に、後ろから一人の盗賊が短剣を突き出してきた。それを左に避け、相手の腕を左手で掴み引き寄せながら、右肘を顔面に叩き込む。


「ぐっ!」

「おおっ!」


 左手を放し、体を右回りに回転させながら、左足で蹴りをお見舞いしてやる。

 しかし、先程の二人のように昏倒させるには至らなかった。まぁ、しばらくはまともに動けないだろうけど。


「どんどんいくぞ!」


 キリカは素早く正確な剣捌きで圧倒し、テオちゃんは慎重に一人ずつ確実に倒していく、そこにノアちゃんとクレアさんの援護が加わり、盗賊達はどんどんその数を減らしていった。

 ユリィの方を見れば、既に片付いており女は拘束されていた。


「っと、こっちもこれで終わりだね!」

「ぐはっ!」


 最後の敵をストレートで吹き飛ばした僕は、皆を見渡した。どうやらテオが少し怪我をしているくらいで誰も大怪我はしていないようだった。


「これで、終わりかな」


 こちらに近づいてきているユリィを見て、一息ついていた。

 と、その時だった。


 ユリィの後ろ、先程まで意識を失った状態で拘束されていた女が立ち上がったのだった。


「ユリィ危ない!」





   ✝





 俺は盗賊達を倒し終えて、一息ついているヴェル達の方へと歩いていた。

 その時だった。突然、後ろからとてつもない殺気を感じた。それと同時に、ヴェルも大声を出した。


「ユリィ危ない!」

「っ!」


 俺は咄嗟に横に飛んだ。

 すると今まで俺が立っていた場所へと何かが叩きつけられた。それは黒く染まり太くなっている女の腕だった。女の右腕だけが異常に大きくなっており、それが俺へと叩きつけられたようだった。


「なんなんだ……?」

「ううぅ……」


 女の様子はおかしかった。意識はまだないようだが、何故か動いている。しかも右腕は肥大化。


「ったく、どうなってんだ、よ!」


 女は突然俺に向かって突っ込んできた。先程までのスピードとは比べ物にもならないくらいの速度であった。

 突っ込んできたのを屈んで避け、短刀を抜き切りつけた。


「かったい、な!」

「うぅ……!」


 振るった短刀は右腕に防がれてしまい、ダメージは殆ど通らなかったようだ。


「ユリィ、大丈夫!?」


 一度体勢を整えるため少し女と距離を取ったところで、ヴェルとキリカが駆けつけてきた。


「ああ、大丈夫だ。しかし、なんだありゃ?突然あんな感じになったんだが」

「うーんなんだろう……僕にもよくわからないな」

「とりあえず無力化しなきゃ」


 キリカの言う通り、無力化しなきゃいけない。

 そうこうしていると、女は再び飛びかかってきた。どういうわけか、俺に狙いを定めているらしく、俺に向かって腕を振り下ろした。


「『剛破』!」


 俺はそれを避け、肥大化した女の腕に当てた。


「うううう……!」


 どうやら少しは効くみたいだ。


「キリカ、ヴェル!こいつの狙いは俺みたいだ。無力化は頼んだぞ!」

「任せて!」

「了解だよ!」


 キリカとヴェルはそれぞれ左右に展開し、俺が女の注意を引きつけている間に攻撃を仕掛けた。


「キリカ!一撃で行くよ!」

「わかった!」

「『炎拳・イグニートフィスト』!」

「『バラスペネトレイション』!」


 ヴェルは拳に炎を纏わせ、キリカはレイピアに冷気を纏わせ同時に攻撃した。


「うううう!」


 ヴェルの爆発的な威力を持った攻撃と、キリカの内から抉るような一点集中の攻撃をくらった女はその場でよろめき蹲った。


「やったかな?」


 ヴェルのせいでフラグが立った気がした。案の定、フラグ成立である。

 女は最後の気力を振り絞ってなのか、俺に向かって再び腕を振るってきた。


「ちぃ!めんどくせぇな!」


 変異してるのは右腕だけ。その右腕を根元から切り落として、無力化する……!


「『業火・蛇婁斬』!」


 炎を短刀に纏い、女の右肩へと振るった。

 短刀が当たった瞬間、纏っていた炎は蛇へと姿を変え、右腕に巻き付いた。そして、そのまま一気に輪を縮めた。結果。


「うああああ!?」


 女の右腕は変異していない部分から先が焼き切れた。

 あまりの激痛に、叫び声を挙げて倒れた。そして、もう動く気配はない。


「し、死んじゃったのかな……」


 ヴェルが恐る恐る近づき安否を確認したところ、息はしているようだった。


「ふー、とりあえず、終わったみたいだね」

「やっと終わったぁ……」


 キリカとヴェルはその場に座り、深く息を吐いた。


「しかし、どういうことだったんだ?右腕の肥大化なんてさ」

「うーん……考えてもわからないし盗賊達を拘束し直したら、とりあえずカシャンさんのところに戻ろう」

「そうだね」


 キリカ指示のもと、俺とヴェル、テオは盗賊達の拘束をし始めた。



 

 うーん、やっぱり戦闘シーンは難しい。

 色々と想像出来るものの、文章に起こすのが難しいです。


 次回更新は早いうちにしたいです。では。

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