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4/10

早すぎる再会

区切りの付け方が下手なせいで遅くなりました。4話目です。

「やぁ、おはよう直人。調子は戻ったか...い?おい、その頬の痣はどうしたんだ?」

 

 

 

 教室に入って席に着くといつもの様に天野が挨拶してくる。だが、今日は俺の顔を見て柔らかい笑みを凍らせた。おいおい....痣くらいで固まるなよ、普通の怪我だろ?

 

「ん....おう、心配かけてごめん、昨日ちょっとね。別に痛くないから大丈夫」

 

天野の怪我耐性のなさに呆れつつ、適当な返事をして自分のスクールバックから教科書などを出す。あ、今日はいつものノート忘れた.........

 

「大丈夫なら良いんだが.....あ、そういえば聞いたか?今日新入生がこのクラスに来るらしいぞ」

 

硬直から復帰した天野が微妙にまだ心配しつつ話題の転換をしてくる。...転校生ねぇ...俺相手には興味示さないだろうから別に良いか。

 

「そうか、でもなんでこの時期に...?」

 

転校生への興味を即行で無くした俺だったが、この時期に転校して来た事実だけは引っかかる。

 

「空きから見て、場所はお前の隣だろ?大丈夫か?その子女子みたいだが」

 

天野は今回俺の呟きを拾ってくれることは無く、別のことを心配していた。別に女子だから苦手とかじゃ無くて、俺は対面で話すの嫌いなだけだわ。

 

「別に....どうせ俺は最初さえ乗り切れば相手されなくなるし、女子ならお前の方に行くだろ、天野はイケメンなんだし」

 

 

「はは、どうだろうね?」

 

少し不満だったから辛辣に返すが、天野は柳に風のように受け流した。....コイツ、中途半端に俺の内面知ってるから上手く行かない....!!

 

「僕は天野とか川端さんみたいなタイプじゃなければ話なんて出来ないし、適当に流すよ」

 

 

せめてもの抵抗にと、俺はそれだけ言って沈黙した。

話が終わるとチャイムが鳴り、担任の最上先生が入ってくる。

 

「ホームルーム始めるぞ~。知ってると思うが、今日は転校生が来ている。」

 

最上先生はやる気があるのか無いのかわからない口調で開口一番そう言い放った。

 

「「「待ってました!新しい女子!!」」」

 

 

「.....ぅゎぁ....」

 

クラスの男子からの異様な熱意と下心満載の大声に俺は無意識に呻き声をあげて顔を伏せた。やっぱりこう言うノリ嫌いだわ。

 

「気持ちはわかるけどそんな声だすなよ」

 

前の席だからか、俺の呻き声を聞いた天野が苦笑しながらそういってくる。気持ちはわかるって言うなら止めないでくれ。

 

「はいはい静かに。待たせるのも悪いからさっそく入ってもらうぞ。おい、入ってきてくれ。」

 

「はい」

 

最上先生が騒いでいる面々を注意して外にいるであろう転入生を呼ぶと、綺麗な声が響いた。.....あれ?この声どこかで聞いた気がする?

 

「「美少女キター!!」」

 

扉が開き、転入生が入室すると大部分の男子から歓声が沸き起こり、女子たちは息を呑んだ。かく言う俺も、今回ばかりはフリーズしてしまっていた。待て、こんな偶然あるのか.....?

 

 

「男子五月蝿い!!あの子が固まってるでしょ!!」

 

「「...すみません」」

 

普段ならうるさい男子連中を叱ってくれる川端さんたち女性陣に対するお礼を心の中でするのだが、今回は出来なかった。何故なら....

 

「じゃあ、クラスの馬鹿が静かになったところで自己紹介お願いするわ」

 

「えと...伊成琴美です。訳あってこの学校に来ることになりました。わからないことだらけなので、助けてくれると嬉しいです」

 

転入生が昨日俺がナンパから助けた女子とかどんなラノベ展開だよふざけんな!!

俺は自分のキャラなどかなぐり捨てるかのようにこう叫びそうになったが、机に思いっきり脚をぶつけることによって自制した。...危ないとこだったな。

 

 

「じゃあ伊成さんの席はあの空いてる席ね?分からないことがあったら隣の神崎君か斜め前の天野君に..「先生」はい?」

 

「今神崎って、言いました?」

 

「ええ、貴女の席の隣にいる彼は神崎君ですが...」

 

伊成さんは先生の指示を遮って名前を確認し、俺のほうを凝視してきた。...大丈夫、今の俺は昨日の夜に顔を合わせた時とは絶対別人になれているから気づかれることはまずないはず。

 

「..........一体、どれだけ偶然に偶然を重ねることになるんでしょう...?」

 

「お知り合いですか?ならちょうどよかったですね」

 

「ええ」

 

何故バレたよ、絶対別人だったろ.......あ、もしかしてこの痣か!?確かにあんまり処置してなかったけど...やらかしたぁぁぁ。

 

 

 

 

「神崎さん、昨日はありがとうございました。改めてお礼を言わせてください」

 

「...別に、大したことじゃ無いから」

 

「あ、そうだ。渡したいものと話したいことがあるので少しだけ時間を作っていただいても?」

 

「......わかった」

 

 

伊成さんが席に着いた瞬間、俺にそう言ってきた。...これ絶対バレてるわ、おわったな。誤魔化せば良かった?追求される方が怖いから俺には無理だったよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝のこの出来事があってから、俺はクラス中の男子からの意味の分からない嫉妬と、女子からの返答に困る追及の嵐に晒されて死んだように今日という日を過ごし切る羽目になった。

 

作者のモチベーションが向上するので


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