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[mudai]  作者: とりゅふ
初めての世界
2/19

#3話 ~魔法を教えて~

コヨリ9歳の誕生日

お父さんから魔法を教わります

『ずっと会いたかったよ、お父さん、お母さん

どれぐらい離れてたのかわからないけど

いつでも心はつながってたよね』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「それでなーコヨリー。さっきご飯の時に話したように、この世界には三種類の魔法があるんだ。なんだったか覚えてるかー?」

「もちろん覚えてるわ!【マジュツ】と【ヒジュツ】と【キジュツ】でしょう!?」

お父さんが笑いながら褒めてくれる

「正解だ、さすが我が娘よ」

「えへへ・・・」

大きな手で頭を撫でられるととても落ち着く


「そう、日常的に広く使用されているのが一般的な【魔術】。これは知識さえあればこの世界の人間になら誰でも使えるな」

「お母さんが料理の時に火を点けたりする時に使うものね。出したい物のイメージがしっかりあって、実際に見たり触れたりしていれば特別な詠唱とか紋は必要の無いものよ」

「こんな風にね」なんて言いながらお母さんが指先に小さい炎を出して見せてくれる

「すごーい!さっすがお母さん!」

ぴょんぴょんと飛び跳ねながらお母さんの魔法に感心する

炎なら見慣れているし、私にもできるかしら?


「出せる物はさすがに限界があるが、その人の知識量だったり経験で大きさや出力も変化させられる。そして、出した物の形を変えたり物にまとわせたりすることもできる。これが俗に言うエンチャント(属性付与)だな」

「え、えええ・・・と?形を変化?エンチャントには限界?」

お父さんの難しい話に頭がぐるぐるになってしまう

「はっはっはっ。いきなり難しすぎたか?まぁここら辺は少しずつ覚えていけばいいさ。時間はまだ沢山あるからな」

「お母さんも手伝ってあげるから、ね?」

「イッチョウイチユウでは身につかないものね、頑張る!」

「いい子だ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「そして次は【秘術】について、これは魔術よりも高い位の魔法になる。専門の知識をしっかりと身に着けて、より具体的なイメージはもちろんのこと適切な詠唱を唱えたり紋も描いたりしてやっと完成されるものだ」

「なるほどー」

なんて適当な返事をしていると

「コヨリ?わかってないな~?」

と、お父さんに痛いところを突かれてしまう

「えへへ、実はあんまり・・・」

「だろうな、つまるところ難しいってことだ。もう少し大人になったら詳しく教えてやろう。この【秘術】についてはしっかり学ばないといけないからな」

「はーい」

「・・・・・・。」

「・・・。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「この【奇術】ってもんは厄介なシロモノでな。かなりの注意が必要なんだ」

「ふんふん、ようするに悪い人が使う魔法ってことなのね!」

「まぁ、今はそれでいい」

「・・・。」


「お父さん、【奇術】はどうやってできたの?」

「【奇術】の発祥は諸説あるんだが、今一番有力とされているのが外来説だな」

「ガイライセツ?お外から来たの?」

「まぁ実際は色々言われててどれが正しいなんて・・・」

「・・・。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「どう?調子は。頭使う時は糖分を摂らなきゃね」

いつの間にかお母さんが小さなケーキ焼いてくれていた

とてもいい匂いがする


外はすっかり夜だ

「わあい!魔法のお勉強は楽しいんだけど、どうにも難しくってお腹が空いちゃうの」

「あぁ、ありがとう。お母さんの焼くケーキなんていつ振りだっけかな?」

「あなたがもう少しこまめに帰ってくれば沢山食べられるんですー」

「あはは、それについてはすまないな。俺も早く目的のもん見つけて腰を落ち着かせたいよ」

「コヨリだって寂しがりますし、お仕事もほどほどにしてくださいね」


そんな二人の会話を聞きながら恐る恐る聞いてみる

「ねぇ、お父さん・・・。本当に行かなくちゃダメ?私もっともっとお父さんと一緒に居たいよ、一緒にご飯食べて一緒に寝て一緒に遊びたいな・・・」


「心配かけてごめんな、コヨリ」

お父さんが強く私を抱きしめる


「でもこれは本当に大事な仕事なんだ。お父さん実はな、世界救ってんだ」

「え?そう、なの?お父さんそんなすごいことしてるの?」

『純粋なものだ、こうも父の言葉を信じて疑わないんだから』


「お母さんやコヨリに迷惑かけてるのは知ってる、心の底から申し訳ないと思ってる。それでもやらなくちゃいけないんだ・・・わかってくれ・・・」

「大丈夫よお父さん、私だってもう子どもじゃない、お留守番ぐらいできるわ。お母さんだっているし寂しくはないわ」

『ダウト、それは嘘。とっても寂しかった』


「コヨリ・・・」

お母さんが泣きそうな顔で私の頭を撫でてくれる

「お父さん、私怖いの。だって今のお仕事はとっても危ないんでしょう?たまにケガして帰って来てることだって知ってるんだから・・・」

「でも、お父さんは強い。そんな簡単にやられはしないさ」

「本当?本当に本当?」

「あぁ、本当だとも」

『大事な仕事、か。娘に黙ってやってくにはだいぶ危険だったと思うよ、お父さん』


「うん、わかった。お父さんを信じる」

私は涙をぬぐいお父さんに大きな笑顔を送る

「私からもお願いよ、どうか無事に帰ってきてちょうだい」

お母さんもそう続く


「ありがとうコヨリ、その笑顔だけでお父さんはもっと頑張れるよ」


「だからな、コヨリ。お父さんが出発する時は大きな声で「いってらっしゃい」って言ってくれ!」

『いってらっしゃいは無事に帰ってくる人に言うものだっけ?お父さん』


「うん!おっきな声で言うわね!「いってらっしゃい」って!」

と、そこでお父さんが思い出したかのように言う

「って、お父さんはまだ出発しないっての。なにをしんみりした空気にしちゃってんだよ俺!」

ペチペチと自分の顔を叩きながらお父さんが呟く


「コヨリ、一緒にお風呂入ろっか。魔法のお勉強の復習だ!」

「えー!もう頭ぐるぐるで何も入らないよー!」


「厳しくいくからなー?お父さんはこれでもすごい魔法使いなのだー」

「あはははは!なにそれー!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「・・・。」

「・・・・・・。」

「(ねぇあなた。あなたがそんなに命を張らないといけないほど、私たちのやってしまったことは大変なことだったのかしら?)」

「(なんて、この弱々しい考えも何回目かしら・・・。やってしまったことの責任は取らなきゃ)」

「(これ以上コヨリに寂しい思いをさせないためにも・・・)」


「(そして、この世界のためにも・・・)」

『そして、この世界のためにも。』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



  ー残りXX日ー

タイトル決めたい

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【魔術】→炎出したり、水出したり、凍らせたり、ビリビリさせたり色々

基礎的な力、応用次第でなんでもできる

【秘術】→魔術の上位版。強化、操作、修繕、修復、結合、転移、幻惑、色々

基本的には詠唱などが必要

まれに肉体レベルで秘術に適合している者も居る

【奇術】→秘術ではなし得ない力を発揮する。

秘術を超強化したり構成を捻じ曲げて使用すると奇術と成る

具体的にこれと言った奇術は存在していない

      ある一つを除いては

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