#2話 ~おはよう~
初投稿
過度な期待は悪しからず
『窓から差し込む温かな陽の光
昨日がどんなに辛かったとしても、また頑張ろうって思えるような
そんな朝の訪れを瞼越しに感じる』
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あったかい・・・なんて思いながらうとうとしていると、私の上に影ができる
「まだ寝てるのー?起きなさいコヨリ、もう朝よ」
大好きなお母さんの声だ
うっすらと瞼を開けていくと、私を覗き込むようにしてお母さんが頭を撫でていた
「おはよう、コヨリ。よく眠れた?」
「うん、おはようお母さん。なんだか陽の光が温かくって起きられなくて」
「うふふ、お寝坊さんね。誰に似たのかしら?」
「お母さん?」
「残念だけどお母さんじゃないわね、朝に弱いのは今一階に居る人」
お母さんが下を指さしながら優しく笑う
私はその一言で一気に眠気が吹き飛び勢いよく身体を起こす
「えっ!もしかしてお父さんが帰ってきてるの?」
「そのまさかよ、愛娘の顔を見たくてずっとウキウキしてたわ」
「そっか!今日で9歳の誕生日だから魔法を教えてくれる約束だった!」
「いってらっしゃい、お父さんが待ってるわ」
「やったー!あははは!!」
眠気なんてどこへやら、私はベッドを降り裸足のままお父さんのところへ向かう
「まったく、靴も履かずに行っちゃって。勢いの凄さは私譲りかしら?」
「なんてね、うふふ」
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「お父さーん!おかえりー!」
「おーコヨリ、大きくなったなー!そして相変わらず可愛い娘だ!お父さんも鼻が高いぞ!」
大きく手を広げ胸に飛び込みお父さんが私を抱き上げる
「当たり前でしょ、私も今日で9才よ!身長だって伸びるし、少しずつだけどお勉強も頑張ってるもの」
「あっはっは、偉いな。そうやってしっかり才色兼備、お母さんのような逞しい女性になってくれよな」
さいしょくけんび?
聞き慣れない言葉に私は思わず困った顔をしてしまう
「あぁごめんな。才色兼備ってのはな、美しくも賢い女性のことを指すんだ」
「お母さん!」
「そうだぞー、コヨリのお母さんこそこの世で一番の才色兼備だ」
「さすが私のお母さん!私もハナガタカイね!」
なんて会話をしてるとお母さんがちょっと照れくさそうにしながら降りてくる
「ちょっとお父さん、あまりコヨリに変なこと教えないで下さい」
「事実しか言ってないから良いんだ、なぁコヨリ?」
「サイショクケンビ、お母さんは嬉しくないの?」
私がそう聞くとお母さんは笑いながら答える
「コヨリに言われるととっても嬉しいわ。お父さんに言われるとちょっと恥ずかしいけどね」
「あっ、なんだよー。俺は言わない方がいいのかー?」
「う・る・さ・い。さぁ、二人ともご飯にしましょう。コヨリもお腹減ったでしょう?」
お母さんにそう言われると急にお腹が減ってきてしまう
「ねぇお父さん、今日は魔法を教えてくれるんでしょ?ご飯食べながらでもいっぱいおはなし聞きたいなー」
「そういえばそんな約束もしてたな。心配しなくてもしっかり教えてやるからな。コヨリは美しく賢く、そして強い女性にならないとな」
「強く?私はサイショクケンビだけじゃダメなの?」
『本当に何気ない質問だった
しかし、その一瞬父の顔に影がかかったのを私は幼いながらにしてしっかりと認識していた』
「ちょっとお父さん、コヨリに何を言うんですか」
「・・・。あ、ごめんなコヨリ今のは忘れてくれ。コヨリは才色兼備で十分だ」
『父が取り繕うように話題を変える』
「うん、お父さん。私もお母さんのようになれるよう頑張るね」
「あぁ、お父さんも応援してる・・・」
『そう言って父は私を強く抱きしめた』
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ー残りXX日ー
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