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[mudai]  作者: とりゅふ
初めての世界
11/19

#11話 ~力の使い方~

案の定騙されるコヨリ

そこへまさかの助けが・・・?

「中に連れ込んじまいな。いくらこのお嬢さんが強くても俺たちゃ4人だ、力任せでもなんでもいける」

「まぁ、強そうには見えねぇけどな」


男たちがじりじりと距離を詰めてくる

「狙いは捕縛、力任せの羽交い絞めってとこ?貴方たち本当に戦うためにここまでしたの?」


「戦う?何言ってんだ。確かにこれからの行為は戦いとも言えなくはないがな!」

「おいおい、あんまいじめるなよ。俺はそういうのは苦手なんだ」


「ふーん」

そうまでしてこの宿屋の中に連れ込みたいのだろうか


男たちとの距離が完全に無くなり囲まれる

まだ仕掛けてはこない

目を閉じ身体の内を巡る魔力に意識を向ける

(強化は脚だけでいっか、触れて来た順に脛蹴り飛ばしてやる)


「おっ、下向いちゃって投降か?」

(後ろから手が来てる、あと10cm・・・、あと5cm・・・)

「それじゃあ、行こうか」

(この腕は左前のこの男のか、準備はできてるよ・・・)


『ま、待て!』


突如後ろから声が響く


「馬鹿な!こんな場所に人が来ただと!?」

男たちが焦ったように振り向く

「誰だ!?」

「あれ、やっぱり着いて来てたんだ」


声の主を確認すると、そこには15歳ほどの少年が立っている

背は小さく身体も華奢で、腰には一本の剣を携えていた


男たちも最初の焦りから一転、正体が少年だとわかった途端に態度を変える

「なんだ?お前。俺らに何か用なのか?」

「俺たちは今からこのお姉ちゃんといいことすんの、あっち行ってな」

「そうだそうだ!ガキにはまだ早えよ!」

「まったくだ」


「そ、その人を放せ!こんな場所に連れ込んで何をするつもりだ!」

携えていた剣を鞘から抜かずに中段に構える

恐怖からか身体は震えているが構えはしっかりとしている


「おいおい坊やぁ。どうやってここを見つけたかは知らないがオトナの遊びにあんまり首を突っ込むもんじゃねぇぜ?」

男の内の1人が少年に詰め寄りそう脅す


「あの子ずっと私たちの後をつけて来てたよね?」

「え、そうなのか?」

「うん」

「気づいてたか?」

「いや全く」

「ふーん」


「怪しかったから中心部からずっと追いかけて来てたんだ!その人だって怯えてる!すぐに離してあげるんだ!」

「・・・。助けに来てくれたんだ」


その言葉を受け男が大きく笑う

「はっはっは!王子様気取りってか坊や!だけど、お前みたいなちっこいやつに何ができるんだぁ?」

「ぼ、俺だって戦える!こんな見た目でも冒険家だからな!」


「冒険家?それなら俺たちも同じだ。裏でこんな若い姉ちゃん捕まえて売りさばいてるってことを除けばお前と同じ冒険家だ」

「ゲスが!許せない!」


それを受けリーダー格の一番身体の大きな男が前に出る

「生意気にも剣なんか持ちやがって、お前に何ができるんだ?冒険家やってんなら戦力の差ぐらいわかんだろ?さっさと消えな。お前は売り物じゃねぇからな、ボロ雑巾みたくしてゴミにしてやってもいいんだぞ?」


圧されたのか少年の身体の震えが強くなったがわかる

「ひっ!そ、それでも!助けなくちゃいけないんだ!絶対に!」

「・・・。」

その言葉には、重みがあった


「そうかい、ならまずは自分の身を守ってみるんだな」

男が拳を振り上げる

下からの一撃、本気の攻撃だ


「今度こそ逃げない!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


来てしまった、言ってしまった

相手は4人、絶対に勝てっこない

強そうだ

なんでこんなことをしてしまったのだろうか


「そうかい、ならまずは自分の身を守ってみるんだな」


あぁ、殴られる

痛いんだろうなぁ

僕、本当に殺されちゃうのかな


でも、それでも

目の前で助けを求める人がいるんだ

絶対に助けるんだ


「今度こそ逃げない!」


大丈夫、僕にはこの剣があるんだから


『強いのね、アナタ。助けに来てくれてありがとう』


「えっ?」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ねぇ貴方、本当にこの子殴る気?」

「なんだと!?」

「えっ?」


男の拳を受け止めそう聞く

「貴方たちの狙いは私じゃないの?この子は関係ないでしょ」


「止められた!?て言うかお前、さっきまで向こうに居たじゃねぇか!どうしてここに居やがる!」

「ん?あ、ほんとだ居ねぇ」

「まったく意味がわからんな」


拳を握る力を強める

「それよりも答えて、本気で殴ろうとしたの?」

「・・・!なんだこの力!お前なにもんだ!」

「別に、ただの人間」

「んなわけねぇだろ!普通じゃねぇこの力は!」


「自分がやられたわけじゃないけど、痛い目見てもらうから」

「おいお前ら、助けろ!もうこのガキごと潰していい!多少キズつこうが売れるだろ!」

「兄い!待ってろ!」

「俺はこういうこと嫌いなんだが」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「・・・。」

そこからはあっという間だった

相手は4人掛かり

素人ではない、喧嘩慣れしているであろう男4人をたった1人で潰してしまったのだ

潰すという表現が正しいほどに圧倒的


戦っている時のその女の人の青に輝く瞳が

深く、暗く、黒く、僕には見えて

少し、怖かった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「「「・・・。」」」

「なんだお前、その力は・・・」

「答える必要はないわ、おやすみなさい」

「ぐふっ・・・」


最後の1人に止めを刺す

殺したわけじゃない、眠ってもらっただけだ


「ふう。大丈夫、アナタ?改めて、助けに来てくれてありがとね」

「う、うん。こちらこそ・・・」

「どうしたの?・・・、あっ。」


力を人の前で使ってしまった!

それで怯えているのだろうか


「ご、ごめんなさいね。いきなり力を使ってしまって。怖かった?」

「いえ、大丈夫です・・・」

「大丈夫、そうには見えないけど・・・?」


「名前を、名前を教えてくれませんか?」

「名前?【コヨリ】だけど」

「コヨリさん・・・いやコヨリ師匠!」

「え?」


「僕を弟子にして下さい!」

「えぇ!?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

私がやられたわけじゃないのに

咄嗟に力を使ってしまった


【でもなコヨリ、一つだけ約束してくれ。その力は、誰か大切な人を守る時に使うって】


ん?なんだろ

なんか忘れてる気がする


力の使い方

自分を守るため・・・?


まぁ、いっか

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



  ー残り739日ー

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