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第14話:初デートは戦場!? ――策士たちの遠隔操作

いつも応援ありがとうございます!めびうすワークス代表のまりもちゃんです。

いよいよ物語は第2クール「恋人編」へ突入いたしました!


第14話は、読者の皆様もお待ちかねの「初デート」回です。

「完璧な彼女」でありたいほむらと、不器用ながらも精一杯オシャレをしてきた悠真。

二人の初々しい姿……の裏で、いつもの「あの二人」が黙っているはずもありません。

ショッピングモールを舞台に繰り広げられる、甘くて、重くて、少し騒がしい特別な一日をお楽しみください!

挿絵(By みてみん)


「……ダメ、これじゃ普通すぎる。もっと、悠真が一生私のことしか考えられなくなるような服じゃないと」


土曜日の午前九時。私の部屋のベッドの上は、さながら服の墓場(クローゼットパニック)のようになっていた。


今日は悠真との初デート。行き先は、最近オープンしたばかりの大型ショッピングモールだ。

 完璧な私を見せたい。でも、かれんが言っていた「隙」も必要。……考えれば考えるほど、正解がわからなくなる。


その時、スマホが震えた。あおばとみもりからのグループLINEだ。


あおば:「ほむら姉さま、準備進んでる? ちなみに兄貴は、昨日から服選びに失敗して、結局いつものパーカーで行こうとしてるよ。ダサいから止めておいたけど」

みもり:「ほむら、あんまり気合入れすぎてドレスとかで行くなよ? モールなんだから『親しみやすさ』が大事。今日は私たちが遠隔で指示出すから」


「……余計なお世話よ」


そう打ち返しながらも、私は彼女たちが事前に送ってきた『初デート・成功ガイドライン』を必死に読み返していた。



「……あ、ほむら! 待ったか?」


駅の改札前。少しだけオシャレに気を遣った(おそらくあおばに強制された)悠真が、緊張した面持ちで立っていた。

 私は、みもりのアドバイス通り、いつもより少しだけゆるく巻いた髪と、淡い色のワンピースで彼に向き合う。


「……いいえ。今来たところよ。……今日の悠真、素敵ね」


「……お前こそ。……なんか、直視できないくらい可愛い」


悠真が照れ臭そうに視線を逸らす。その反応だけで、私の「好き」という感情が限界を突破し、独占欲がうずき出す。

(……可愛い。この照れた顔、他の女の子には絶対に見せたくない。()()()()()()()



その頃、モールのフードコートの隅。


「……よし、ターゲット捕捉。お兄ちゃん、ガチガチだねー」


あおばが望遠レンズを構え、みもりがタブレットで店内の状況をチェックしている。


「あおば、今のうちに『偶然』を装って、あのアイスクリーム屋のクーポンを悠真のスマホに送りなよ。あそこのベンチ、二人の距離が近くなるように設計されてるから」


「了解。……あ、ほむら姉さま、また兄貴の袖を掴んでる。執念レベル(ラブ・パラメータ)が上昇中だね」


二人はコーラを飲みながら、インカムで連絡を取り合う。


「作戦名:『()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()』。……さあ、次は映画館の暗闇で、どれだけ二人の距離を詰めさせられるかだね」



「……悠真、これ、美味しいわ」


あおばたちの策略とは知らず、私たちは差し出されたクーポンで買ったダブルのアイスを分け合っていた。


「……そうか? なら良かった。……なあ、ほむら」


悠真が不意に、真面目な顔で私の目を見つめた。


「……俺、昨日全然眠れなかったんだ。……お前が可愛すぎて、今日が楽しみすぎて。……今、こうして隣にいるのが、まだ信じられないっていうか」


「……悠真」


彼の真っ直ぐな言葉が、私の「完璧主義」の壁を簡単に壊していく。

 私は自分でも驚くほど素直な気持ちで、彼の肩に頭を預けた。


「……私もよ。……世界中の誰よりも、私は今、幸せだわ。……だから、お願い。……一生、この手を離さないでね」


周囲の喧騒も、策士たちの監視も、今の私には関係ない。

 ただ、この温もり(テリトリー)を独占していたい。


ショッピングモールの雑踏の中で、私たちの初めてのデートは、甘くて重い、特別な時間へと変わっていった。


(第14話・完)

第14話をお読みいただきありがとうございました!


ついに実現した初デート。

ほむらの「服の墓場」エピソードは、彼女がどれだけ悠真との時間を大切に(そして重く)考えているかの表れですね。

そんな彼女の「完璧」を、悠真の真っ直ぐな言葉があっさりと崩してしまうシーンは、書いていてもニヤニヤしてしまいました。


そして、やっぱり出てきたあおばとみもり!

フードコートからインカムで指示を出す姿は、もはやデートの付き添いというよりは特殊部隊のオペレーターのようです。

作戦名「恋人生活・ソフトランディング」は、果たして成功するのでしょうか?


次回、第15話は「暗闇の映画館。ポップコーンが触れ合う指先」。

密閉された暗闇の中で、二人の距離はさらに……!?

引き続き、第2クールの展開も応援よろしくお願いいたします!

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