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第十話 著者談
――薄々気付いていた。
あいつが別の世界の人間だったら、って、そう思ったときから。
気にしないようにしてたんだ。
「病は気から」って言うし。
気にしなければ、それは消えちゃうんじゃないか、って。
たとえ“その時”になっても、強い気持ちで立ち向かえるんじゃないか、って――。
けど、それが実際に目の前に現れたら……、意外に、何も出来ないものなんだな。
ちょっとくらい、引き留めたり出来るかもって期待してたけど……出来ないもンなんだな……。
苦しくて苦しくて。
息が止まりそうなくらい……本当に苦しくて。
叫きたかった。大きな声で、叫んでしまいたかった。
けど……、きっと誰にも届かない。




