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文化祭の日
文化祭の前の日にも、おれは塾に行った。
それで、プログラムを進めた。
国公立に行くっていう、確固たる決意を持って。
文化祭の日を迎えた。
おれは、こうちゃんと天馬と、由紀と花蓮と、5人で文化祭を回っていた。
昼食を食べて夕方、こうちゃんが、こっちに行きたいって、急に言い出して、天馬と花蓮はそれを追いかける形で、おれと由紀が、2人になった。
由紀が、おれに告げる。
「あのさ。誰もいない教室に、行かない?」
おれの心拍数は、どんどんと上がっていた。
誰もいない、夕陽が差し込む教室に着いた。
「あのね、勇希」
「うん」
「私、交流館で勇希と会うようになってから、勇希に特別な感情を抱くようになってたみたいで……あの、勇希のことが、好きです!付き合ってください!」
「ごめん、おれ、好きな人が、いるんだ」
「そっ……か。ごめんね、急に。わかった」
フフッ、と笑って、由紀は教室を出ていった。
おれは、1人になってしまった。
だから、インキャなんだよ、おれは。




