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予備校
「ねえ、母さん。おれ、相談があるんだけど」
おれは、母さんにある提案を持ちかけようとしていた。
「なに? 勇希」
「おれ、国公立大学に行きたいって思って。本気で、本気で思って。だから、予備校に行ってみたい!」
母さんは、驚いた顔を一瞬したが、その顔がすぐにほころんだ。
「いいじゃん、いいじゃん! 国公立大学! 母さん心配してたんだよ、ずっと。勇希が、追試とかばっか取ってるから、もう将来に絶望してるんじゃないかって。でも、そうやって希望を持って、何かに挑み続けてるの、なんか、なんか、感動するわ」
母さんは、食卓についた。




