ジェットコースター
ジェットコースターも、完成間近になってきた。
おれは、4人で、ジェットコースターの側面のデザインをする、はずだった。
青木、浅野、渡辺の3人。別のクラス同士で固められた班だけど、3人、体育祭の応援合戦の練習があるって言って、行ってしまった。
希望者は、応援合戦に出れるのだ。でも、それには練習がつきもの。4クラス合同で作るこのジェットコースターの制作も、全然休んでも、正直、問題はなかった。
おれは、振り付けが覚えられるか心配で、応援合戦には参加しなかった。
やっぱり、おれはインキャなのかな。
そんなことを思いながら、1人で側面のデザインをする。
正直、とても寂しい。
みんな、和を作って話しながら作っている中、俺は1人で黙々と作業を進めている。その姿を、おれは誰にも見られたくない。
友達がいないみたいで、惨めだから。一人ってこんなに心細いんだ……なんか、泣きそう。
全く知らない女の子が、自分の担当をおいてぼくのところに来た
「あれ?ほかの人は?」
「応援合戦で行っちゃった」
「あれ?誰がいるの?」
「青木とか」
「うん」
「浅野とか」
「浅野って……あー、あの人か」
「そう」
「そっか……」
ちょっと考えてからその子は僕の目を見て言った。
「手伝ってあげよっか?いっしょにやろ」
嬉しかった。ただただ嬉しかったんだって。心が飛んでいきそうな思いだった。
2人で、ジェットコースターの側面を作り続けた。




