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1ー2

「っはっ……?」


 目が覚めた瞬間、全身が火であぶられたような痛みに顔をしかめた。


 ……生きてる?


 俺はまだ、生かされているのか?


 朦朧とする頭の片隅で、限定万年筆を買いにいけなかったことを深く後悔した。


 限定万年筆を買うためだけに働いてきたのに。


「そんなに落ち込まないで」


 顔のすぐ近くに、ブロンド娘の顔があった。


「誰だっ!?」

「そうねぇ。人はわたしをこう呼ぶわ。女神様って」

「へん。女神かよ。ダンプカーに跳ねられて、命を助けてくれたってわけか?」

「痛いでしょう? ごめんなさいね。どうやらこっちの手違いで、あなたを死なせてしまうところだったの」

「手違いで殺されそうになったのか? 冗談じゃない。慰謝料として、限定万年筆を買ってこいっ!!」


 あら? それは……、と女神がお茶をにごす。


「うくつなことを言わないでね? あなたはこっちの手違いで死にそうになった。そうなのよ。だからね、わたしがたった一つだけ願いを叶えてあげることに決まったの」

「その対価はなんだ?」


 つっけんどんに返したのには理由がある。


 女神だなんて言ってるけど、こいつ、ラノベに出てくるような駄女神なんじゃねぇのか?


 だとすると、対価が気になる。


「対価なんてないわよ。わたしは早く仕事を済ませたいの。お願いだから一つだけお願いを言って」

「お願いだからお願いとかわけわからん」

「そこをなんとか。ね? あなた、一度死にかけたのよ? 限定万年筆が欲しいならそれでよしだし、なにかお願いして」


 全身粉砕骨折に近い割に、奇跡的に右手だけがノーダメージだ。これなら願い事を書くことができる。


 だが、まだだ。


 まだやらんっ。


「それには願い事を書くための特別な筆記用具が必要となる」

「あら? それもそうねぇ?」


 あなたって頭いい、と褒められても嬉しくないっ。


 なんだこの駄女神!! チョロすぎじゃないかっ!?


     つづく

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