35話 ハンターズ 特訓 その二
キャラクター紹介
アルス・オーウェン(男)(12歳)
慎重150㎝ 体重40㎏
血液型A型
趣味 ボードゲーム ハムスターの世話
容姿 髪はアゴくらいの長さの金髪で、体が丈夫じゃなくヒョロっとしており、肌は白くまるで少女のような見た目。
瞳の色は茶色でまつ毛は長くつり目。
服装は黒の蝶ネクタイをかけたワイシャツに、下は黒のサイドにつりが付いたズボンを履いている。
概要
エドワード・オーウェンの息子。
喘息もちで体が丈夫じゃなく、性格は内向的である一方、
わがままで特に地上に出てみたいという願望が大きい。
その背景には、将来さらに喘息が酷くなる可能性があり、長時間歩く事も難しいと宣告された。
そのため今歩ける内に、広い世界を歩みたいという願いがわがままに拡大されたため。
自分勝手な所があるがハムスターのサタンの世話を自分でしたりと、世話好きな一面も。
執事から銃の訓練を受けており、特にライフルの射撃はお手の物。
ナナはマリアさんの新兵器の使用を加えた特訓をし、終えた後はショウとアルスとのイベント。
しょうの過去や信念を語る。
視点 ナナ
アレックス研究所に行く前に、事前にマリアさんの作った新兵器を使って訓練を行った。
オーウェン家の金銭提供もおかげで、かなりの資金が手元に入り、新兵器を作る余裕ができた。
なんせこれまではー部隊結成するのに何千万も飛ぶので、武器に資金を回す余裕がなかったと。
流石に元国の大統領が管理しても予算はかつかつだったらしい。
その金の縛りから解放され、武器の開発に専念したマリアさんはさぞかし楽しそうだった。
ここしばらくマリアさんは机でコーヒー片手に、設計図とパソコンの画面を朝から晩まで
にらめっこ状態。私も研究所でマリアさんや研究員の手伝いをし、一緒に新兵器の開発に勤しんだ。
まぁ手伝いといっても、研究用の機材を運んだり、研究の疲れで机に突っ伏して寝ているマリアさんに
毛布をかけたぐらいしかしてないけど。
新兵器は二つ。一つはハンドガンに高電圧の電撃を加えた武器、プラズマガンだ。
何でもテロリスト対策用のテーザーガン(射撃できるスタンガン)をベースにし、イロディアン用に改造。
当たれば対象は一時的に麻痺し、行動を停止させる。その隙にメインの氷銃剣で接近し突き刺す。素早いイロディアンにはうってつけだ。
私も訓練に使ったがかなりいい。ロボットに打つと、電撃で一時的に動かなくなり、隙が生まれる。
おかげでこちらの攻撃が当たりやすくなった。これは今後の戦果に期待。
二つ目は手榴弾も強化することになった。従来の手榴弾じゃ爆発に耐性のあるイロディアンには心許ない
と、奴らの弱点となる氷点下にマリアさんは目を向けた。
その名はフリーズ・グレネード。素材は氷銃剣の素材と同じ液体窒素。
外見は液体窒素用の銀色のアルミニウムなった所以外は手榴弾とそう変わらない。
ロックを解除し投げると半径20メートルに液体窒素が広がり、急速に周囲を凍結させる。
試しに研究所の地下で拘束されているイロディアンで実験をしたが、かなり手応えあり。
フリーズ・グレネードを投げると、イロディアンは縛りつけた鎖ごと凍り、周囲は一瞬にして真っ白の冷気に包まれた。
それを強化ガラスごしに見ていた私達。だが数分後には凍結からイロディアンは解放され、復活した。
ここまでしても奴らの再生能力は突破出来ない。イロディアンを根絶できるのは私の力だけ。
でも私の触手は切り離されると蒸発してしまう。唯一無二のイロディアンを倒せるこの力は私しか
使えない。
・・・もどかしい。再び地上を復活させる為に一刻も早く私の兵器が作れればとそう思った。フリーズ・グレネードから解放され、四俣につけられた鎖を豪快にならし、無尽蔵に縛られながら暴れるイロディアンを見つめながらそんな思いが湧いてきた。
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午後の戦闘訓練を終え、疲れた体を休めようと寮に戻ろうとした時道中、ショウとアルス君が一緒にいるのを見かけた。
ああ・・いつものとこかな?
最近二人はよく一緒に見かける。訓練を終えた後は決まって射撃場に向かうのだ。
そう思っていると、ショウが後ろを振り向き、
「あ、ナナっち、お疲れ~」
私に手を振り、気さくに話しかけた。彼のワックスで整ったモヒカンが目に入る。
アルス君も私に軽くお辞儀をした。
「今日も二人は射撃場に向かうの?」
「お、よくわかったな。良かったらナナっちもくるかい?」
「いいの?」
「勿論。三人で射撃の点数でも競いあおうぜ。」
「三人?」
まさか・・アルス君も参加?そう思い、見たアルス君は黙って頷いた。
「まさかアルス君?でも体弱いんじゃ・・」
「そんな事はないさ。アルスの射撃はかなりの凄腕だぞ。」
「マジで?」
アルス君はお世辞にも銃を打てそうな体ではない。
ワイシャツにサスペンダー付きのズボンを履いている彼は女の子のように華奢で、腕も女の子のように細い。そんな子が銃を撃つの?
半信半疑の中、私も射撃場に行き点数を決める事にした。
整備された砂、その向こう側に得点板があり、そこをライフルで狙う。
・・実は私、自身の触手の攻撃は得意だけど、射撃となるとそう上手くは行かない。
一応一通りの射撃の訓練はしているが、皆との連携を第一に演習しているのであまり武器の訓練は行っていない。いざライフルを使うと難しい。反動や標準がうまく定まらず、思うように得点を狙えなかった。
ショウの射撃は中々お手の物。無理に高いポイントを狙わず、確実に狙える点数を狙っていた。
彼はおちゃらけているようで意外と慎重派なのだろうと、彼の行動から読み取れた。
点数の結果は私の点数を一回りも通り越した。流石特殊部隊。
続いてアルス君が射撃に入るが、・・凄い、もう構えからして中々のものだった。ちゃんと脇は締めてるししっかり肩の前面に押し当ててるし、角度は発射の衝撃を緩和するために斜めに傾けて構えるのだが、
彼はしっかりとやりこなしていた。
「おお・・」
私は関心した。アルス君は射撃し、得点板にバンバン鮮やかに当てていく。
ちょっと待って・・まさか?
バシバシ得点板を当てていく彼を見て、私は心の中で焦りまくっていた。
全員撃ち終え、気になる彼の点数は・・・
「噓でしょ?」
なんと、ヒットした点数を合算させたら私が負けた。
私はがっくりと肩を落とした。なんということだ・・・
たった数点の僅差とはいえ、子供に負けるのは何ともいたたまれない気持ちだった。
「す、すごいねアルス君。」
と正直な感想を述べると、
「そうですか?まだまだですよ。」
と彼はライフルを下ろしてにこやかに語った。
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それから私達三人は射撃場のベンチに座り、ショウとアルス君と雑談に更けることにした。
「そっか、銃の使い方はおじいちゃんから学んだんだ。」
「ええ、幼い頃から教わっていたので銃は長けているんですよ。そのおかげで喘息持ちでも何とかうてるんです。」
とアルス君は首半分ほど伸びた髪を触りながら語る。
凄いな・・そう言えば前に言っていたっけ?あの時はブレス隊長に言っていたか。
隊長に外に出たいと言ってたっけ。思い出した。
「ねえ、あの時の隊長との話のことなんだけど、」
と彼にいうと、彼はそっと目をそらし一瞬表情を曇らせた。
「アルス君はあそこまでして外に出たいの?どんなにせがんだって地上はもう、」
すると彼はズボンを強く握り、
「・・・わかっています。地上はもう腐りきっていることくらいは。ですが僕は近い将来喘息で
まともにあるけなくなもしれないのです。だからその前に・・できれば・・・広大な地表を歩みたいのです。他人の力じゃなく自分の足で。」
と彼は苦い表情でかみしめながら語った。
「あなたの気持ちはわかる。でもそれがどれだけ危険かわかってるの?地上にはイロディアンが徘徊しててまともに歩けない。そんなことしたら」
「・・・あなたはいいですよねナナさん。特別な力があるから意見も通され、力があるから実行出来る。あなたが羨ましくてしょうがないですよ。」
「・・・・・」
深く俯き、濁音を混ぜた彼の口調。私はなんて返せばいいのかわからなかった。確かに私には力がある。
体も今のところ絶好調。そんな私に彼の気持ちが理解できるとは到底言い切れない。
「・・・すみません強く言ってしまって。アレックス研究所に行く時は黙って装甲車の中で待機します。
皆様に迷惑かけないように。」
「・・そう、わかった。私もあなたが食われないように当日は頑張る。皆を守るんだから私はこの力で。」
と変形できる左腕を握り、アルス君に握り拳を差向けた。彼はにこやかに頷く。
私は訓練でへとへとなので、二人を後に先に戻った。当日、彼を守れるのか不安を抱えながら。
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ナナが戻る姿をベンチに座りながら眺める二人。
「いい人だねナナさん。」
「そうだな。自分がなんなのかよくわかってないのにすごいよな。」
アルスの口調はさっきより緩い口調でショウと話した。
「でもやっぱりあの人も僕の気持ちはわかってくれないみたいだね。」
残念といわんばかりの表情。
「そりゃそうだ。外は荒野なのに歩きたいっていうやつがいかれてるさ。」
ショウは足を組み、やれやれといった素振りを見せる。
「でもそんな僕をわかってくれるんでしょ?ショウさん。当日は外に出してくれるんだよね?」
「もちろんだ。俺は装甲車で待機だからこっそり開けてあんたを外に出せる。それでいいな?」
それを聞いたアルスは満面の笑みを浮かべ、
「うん。ありがとうショウさん。ショウさんが賛成してくれて嬉しいよ。ショウさん以外皆わかってくれないから・・・・・流石マンバ家の息子だね。」
・・・・
「だな。義理の息子だけど。こっちもシナリオがつくりやすいし、好都合だ。」
「シナリオ?」
「こっちの話だ。」
二人は不穏な会話を並べ、しばらく話していった。
ーーーーー続くーーーーー
はいかずきだぜ。今回はアルスとショウの掘り下げに新兵器のテストをメインに話を進めました。
アルスは父親譲りの固い意志を持っていますが度を超えてわがままになっているのが彼の魅力の一つですね。この後の展開はもう考えておりますが、いざ執筆すると中々思い通りに出来ないのが現実ですね(^^;。
次回はやっとアレックス研究所に行きます。
同時にショウとクラシアの掘り下げをメインにしようと思います。二人は同期で互いに特殊部隊の訓練をしていましたからね。その過去と二人は互いのことをどう思っているかって感じに話しを動かして行きたいと思います。お楽しみに~。




