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第23話 選択

補足 先輩の名前はカールにします。




キャラクター紹介


マラシイ・スフィンガー(28) 12月28日生まれ。慎重169㎝ 体重54㎏ 


趣味 銃を打つこと。そう言う類のゲームをすること。性行為。


好きな食べ物 カレーライス。チューハイ。焼き鳥。 


容姿

褐色のスレンダーな筋肉質なボディに、黒と白の混ざった髪をしている。髪は長く、ポニーテールを日常的にしている。


目の色は黒でつり目、頬には引っかかれた傷がついている。男顔でイケメン寄り。


私服は以外とワンピースなどゆったりな服をきたりと以外と乙女。



性格


口調はヤンキーっぽい感じで気が強く男勝りな性格。


正義感が強く仲間思いだが、考えが保守的でここぞという時に切り出せないタイプ。 





場所 発電所 駐車場 第三者視点



イロディアンの侵入を抑えていた駐車場。


猛攻を阻止したシャッターの外には未だに多くイロディアンがたむろしており、シャッターに這いつくばるように


爪で引っかき手でバンバンと叩いている。


そのシャッターの軋む音を見据え、警戒しながら駐車場で待機している男三人の隊員。


2人の隊員は胡坐をかき、ジョンは腕を食われ、貧血で横になっている。


隊員は病態を確認し、


「そろそろジョンの包帯を・・・」


「ああ・・」


ジョンのジャケットを脱がし、血で滲みまくった包帯を交換する。

       

ジョンの腕は中まで真っ赤な肉が露出し、かまれた所の肉はただれ、白い骨が血に染まって露出している。


その痛々しい光景に、隊員は顔をしかめながらも新しい包帯を巻いていった。


「なぁ・・」


「なんだ。」



一人の隊員が心もとない口調で言う。


「やっぱ俺達もいった方が良かったんじゃ?」


「何言ってんだ。怪我人を置き去りに?・・冗談じゃない。中にもイロディアンがいるし、迂闊に動くもんじゃない。」


「それはそうだが、ここもいつまで持つかわからない。」


「だからって・・とにかく今は彼女達に任せよう。発電所が復活できたんだ大丈夫だ。信じなくてどうする。」


「ああ、そうだな・・・」


2人の隊員はジョンを見据え、先の見えない不安に駆られていた。やるせない気持ちを水を飲んでやり過ごし、


ペットボトルのキャップを閉めたその時、不穏に腕に装備してるレーダーが警告音を発する。


「イロディアンか?」


隊員は立ち上がる。シャッターを叩いているイロディアンの反応とは違う、一際大きい赤いポイント二つが


とてつもない速さでこっちに向かって来ていた。



「この反応?」


「・・まさか新種の奴か!?こっちに向かってくる、逃げるぞ!!?」


「どこにだ!?」


「どこでもいい!!」



一人はジョンを担ぎ、ドアの向こうへと走り出す。


シャッターの外には数体うろついているイロディアン。


その後ろから凄まじい勢いで蛇行する二つの跡。アスファルトを砕き、盛り上があらせ、破片を飛び散らせると、


二体のワニ型のイロディアンが砂煙をあげ、地面から飛び上がって来た。


人間の臭いを感じているのかシャッターをじっと見つめ、横に付いているワニの口をパクパクと開閉する。


「おい!シャッターにワニ型が二体突っ込んでくるぞッ!その場を離れろ!」


「わかっています!」


監視室でその光景を捉えていたスプリッドから連絡が入る。



刹那、低い唸り声を上げ、牛のように脚を払い、スピードを乗せシャッターに向かい突っ込んでいく。


巨体が故に周辺の猛進型ごと押しつぶし、シャッターにタックル。


何度もシャッターにタックルし、爆発のような轟音と共にシャッターの表面がへこんでいく。



「あいつマジか!?冗談だろ・・・」


「速く逃げるぞ!!イロディアンが押し寄せてくるッ!」



感傷に浸っている場合ではない。三人の隊員はドアの向こうへと逃げ、かぎをかける。


シャッターはどんどん伸びきるようにへこむ。


隊員は負傷したジョンをよそに机やロッカー、椅子など片っ端から周辺に見かけたものをドアに積み重ね、バリケードを


造っていく。シャッターはついに限界を迎え、吹っ飛び、ワニ型が侵入した。


ワニ型に押しつぶされた猛進型達が飛び散って入る。


はらわたや、伸びきった腸、肉塊をぶちまけボロ雑巾のように床にへばりつくが、徐々に再生していく。


なくなった部分から水が沸騰するようにブクブクと肌が形成され、徐々に形づくられていき、元の状態に戻っていった。


ワニ型と共に唸り声をあげ、赤い眼光で辺りを見渡す。


隊員達は備品で積み上げたバリケードを作り上げ、その場を後にし通路の先を進んだ。バリケードで塞がれたドアは




ーーーー




ーーその頃ナナ達のいる事務室で。マラシイがロボットを倒し、その残骸を見つめていた。


「やった・・」


マラシイはジャケットを腰に巻き、タンクトップだけの状態。包帯を巻いている腕が疼き、抑えながら


勝利をかみしめていた。


ナナが、


「生きていたんですね。良かったです。」


と子犬のようにマラシイにかけよったがマラシイはナナを睨む。


「あんた達何で撤退しなかった? 」


「え?」


あぜんとしたナナ。睨みつけられ、駆け寄ったナナの足が後ずさる。マラシイは一同に、


「私達にはインカムが壊れてて連絡手段がなかった。監視カメラも範囲外だったしあんた達がここに残る必要はない。


普通この状況は撤退を選ぶと思うんだが・・・」


「・・・あの・・それは・・」


ナナは熱射で滲み出る汗を吹き、しどろもどろに視線が揺らぐ。


「なんだナナ。はっきりいいな。」


ぐっと口をかみしめナナは言う。


「・・・・皆でロボットを倒そうとしてました。あいつは自爆がありますしほっとけません。」


ナナはうそをついた。本当は隊長達を助ける為に行動していたのをマラシイに隠した。


それを知っていたクラシア達は憐れむようにナナを見つめる。するとマラシイは頭をかき、疲れの混じった溜息つく。


「・・そう、ならいい。あんただったら私達を助けるとかそんなこと言ったのだと思っていたからさ。ありがとう。」


「はは・・」


ナナは図星をつかれ、ぎこちない乾いた笑いをした。


「そういえばブレス隊長は何処に?、見当たりませんけど。」


ナナは後ろにいるフラッサ達を見つめて言う。


フラッサはロバートとエリックを見つめ、俯きながらロバートがゆっくりと首を横に振るい、


「実は俺達のいた下水道からワニ型が現れてな、ブレス隊長はそいつと戦って・・・囮になって、俺達にロボットを


倒してくれと託したんだ。」


目を潤わせ、体を震わせながらそう言った。


「そんな・・・隊長・・」


マラシイはナナに優しく肩を叩き、



「ナナ。隊長が引き連れてくれたからこうやってロボットを倒せたんだ。落ち込む事は無い。」


「・・それで・・私達はどうするのですか?」


「後一体のロボットを倒して、全員合流してここから帰還するつもりだ。ブレス隊長はあの怪我じゃもうとっくに・・」


「死んでいるんですか?」


「・・・・わからない。」


「じゃ、助けにいったほうがいいのでは?」


ナナは強くマラシイを見つめ、マラシイは目を逸らす。


「・・・・・」


「マラシイさん!!」


黙り込むマラシイに痺れを切らすナナ。



「じゃあなんだ?今ここで戻るのかい?。苦労してここまで来て合流できたのに?


今隊長を助けたらここに行くまでまた死ぬ奴らも出るかもしれないんだぞ。」



「だからって・・見捨てるんですか?必死にここまで先導して引っ張ってきた人を・・・」



「ナナ、わかってくれ。しょうがないんだ。時には犠牲が必要なんだ。そう言う世界なんだ戦場は・・・」


とマラシイがナナの肩に手を伸ばしたその時、バシッ・・・とナナがマラシイの手を強く叩き、払った。



「今生きている命をほっておくなんて私には出来ませんッ!!!」


とこれまでにないぐらい勢いでマラシイに強く告げた。手を叩かれ、動揺するマラシイだったが


さっき言ったナナの発言に眉を尖らせ、怒りで払われた手を握りしめる。



「・・ッだったらどうするんだい?、隊長を助けにいくのか。生きてる保障もないのにか?」


「私の力とハンターズの力で皆を助けて・・・」



「私はごめんだね。もうとっと帰りたい。もうこの生き残ったメンバーでロボットを倒して帰る。


みんなはあんたの美徳にのったつもりだけど、


誰もがあんたの意見に賛成すると思ったら大間違いだ。あんたは帰りでも必要だから私の意見に従ってもらうぞ。」



マラシイは震えるナナを通り過ぎると、ナナが拳を握りしめ振り返り、



「何さッ!! あなたたちは私がいないとイロディアンも倒せない癖にッ!!


私が隊長を助けたいって言ってんだから力のある私に従ってよッ!!」



吹っ切れ、怒りに身を任せハンターズ一同に向けてそう叫んだ。


この発言にマラシイの堪忍袋の緒が切れ、ナナに振り返り鬼のような表情でどかどかと歩み、


数秒ナナを睨んだあと、手を振りかざす。



「マラシイ!?」


ロバートの呼ぶ声を無視し、ナナの頬にビンタをかました。


ナナはよろけ後ずさり、頬を抑える。


「・・・・」


「このガキがッ!、よくそんなこと言えるねあんた。」


目を開き、痛みで頬を抑え、今にも泣きそうなナナをマラシイは殺しそうな眼で睨む。


「あんただって一人じゃイロディアンに囲まれてお陀仏だ。


現にロボットも倒せなかったしぃ?、あんたも一人じゃなんも出来ない綺麗事を抜かすガキだッ!」


眼光を開き、怒りで力の籠った口調でそう告げる。


「・・・・・」


後ろのクラシア達はその光景に絶句した。



「やっぱりあんたは甘すぎるッ! あんたの力を見て私も少し浮かれてたけどやっぱりあんたは甘いッ!


何が助けようだ!! もう半数は犠牲になってるぞ、こんな様で命を救おうなんて笑わせんじゃないよ!


だったらここにいる皆助けたらどうだ!?あんたのお得意な浅い綺麗事を掲げてね。出来るのか!?」


「それは・・・」


マラシイは鼻で笑い、力強く吐き捨てるように発する。


「出来ないだろッ! 皆を助けたい、そんな物は一切通用しないんだ戦場は。だったら黙って従えよ!!」



「どうしても、隊長を助けないのですか?」


「・・・・ああ。残念だけどな。」


マラシイは間を開けてそう言った。ナナは手を握りしめ、


「・・・嫌です。ブレス隊長は初めて会った時、私の心に、悲しみを断ち切らせるということを教えてくれました。


何もない私に戦う原動力をつけてくれたのはブレス隊長です。そんな大切な事を教えてくれた人を私はほおっておけません。


私は隊長を助けます。」


冷静に、だが力強くマラシイに向けて言った。それを聞いたマラシイは呆れ果て、



「・・あんたとは話が通用しないみたいだね。」


と言ったさなか、氷結弾の引き金を引き、氷の銃剣に精製。戦闘形態に入る。


「おいッやめろ!!」


「マラシイさん!?」


隊員達は止めに入ろうと手を伸ばすが、


「とめるんじゃないよ・・これはあんた達の選択のためでもあるんだ。」


と一同に振りかえ、野獣のような力強い眼光を向けた。一同は手を引っ込め黙り込み、そしてまたナナを睨むマラシイ。



「じゃあナナ、どっちが正しいか勝負だ。ナナ、あんたも触手に変形しな。今ここで。」


「・・・そんなことしている場合ですか?」


「そうだよ、こんな事してる場合じゃない。でもあんたを力づくでもわからせてやる。


自分一人で突っ走ってもなんも出来ないっていう事を・・・戦場は捨てきれないものが死ぬって事を・・」


マラシイは銃剣の先端をナナに向けた。マラシイの闘魂が芽生えるように周辺の炎が増し、パラパラと燃え、くずれていく。


「・・・・・・」


ナナは下げたまま左手の平をマラシイに向ける。


「あんたは少しぐらい怪我してもすぐに回復するよな?、だったら本気で行く。あんたも私を殺すつもりでかかってきな。


もしあんたが勝ったらもう何も言わない。あんたに従うさ。」


「・・・・・」


ナナは明らかに戸惑っていた。今から戦うのは仲間だという事に動揺を隠せなかった。


しどろもどろに中途半端に左腕を変形し、また元の腕に戻す。


それを見たマラシイはぴきりとし、


「時間がないから早くしてくれないかなぁ!?」


おらつくように挑発したその時、


「その辺にしろお前ら。」


ロバートが装置で2人の中に入りこむ。



「今はいがみ合っている場合じゃない。ロボットも潜伏してるし、とっとと西にいる奴らと合流しなければ


ならん。」


「でもこいつが話しを聞かないんだ。わからせる必要がある。」


マラシイはナナに向けた氷結弾のライフルを下げずにいた。


「マラシイ、お前の気持ちもわかる。だが戦うのはよせ、こうしている間にも人類の未来がかかっているんだ。武器を下げろ。」


ロバートの下げる動作に、マラシイは不貞腐れるように武器を下げる。


「それとナナ、確かに君のイロディアンを倒せる力は本物だ。だから君の意見も賛同する。」


ロバートがそう言うとマラシイが後ろで驚き、ぎょっとロバートの後ろを見つめる。


「と言いますと?」


「・・・ブレス隊長を助けに行くことも視野に入れるよ。俺達も。」


「本当ですか?」


「ただし条件がある。まず先にここにいるロボットを倒して西のメンバーと合流するのが先だ。ロボットを突破して、


全員で隊長を助ける。これでいいな?」


「・・・はい。ありがとうございます。」


賛成してくれ、ナナの口調に柔らかみがでた。ロバートはマラシイに振り向く。


「実際俺達も隊長を助けたいとういう気持ちはあるだろ? な、マラシイ。」


「ふんっ! 全員帰れたらの話だけどね。」


マラシイは渋々ロバートの意見に乗ってくれたようだ。


「じゃ時間がない。ふたりとも行くぞ。」


ナナは頷き、一同が歩もうとしたその時、レーダーに警告音が鳴り、


一斉に一同は時計型のブレスレットをみる。


「猛進型か!?」


「凄い数だ。」


「この青の反応・・カール達か?」


こちらに向かってくる三つの青の反応と、その後ろにはおびただしい数の赤の反応があった。


先ほどのバリケードは数に押され突破された。


「何故だ?電磁ネットの膜で奴らは近づけないはずだ。」


マラシイの言動にロバートは手を顎に当て推測する。


「電磁ネットは機動できても既に内側にいる奴には効果がないか・・・・」



高電圧のドームで外のイロディアンの侵入は防げるが、その内側にいる奴らは裁ききれなかった。


考えても仕方なしとロバートは助けに行こうと皆と目を合わせ頷き、一同は炎上している事務室を後にする。


ナナは皆が事務室を出る背中を見て考えにふけていた。勿論速く助けに行こうとは思っている。でも考えが定まらなかった。


マラシイさんの意見も正しい。だから自信が正しいのかわからなくなった。


ここにきて自分のやっていることの身勝手さが、重圧が押し寄せてきていた。


本当に生き残れるのかと。考えに耽ている間、クラシアがナナが棒立ちでこない事に気付き振りむく。


「ナナ何してるの! 速くいくよッ!」


と言われ、ナナは我に帰る。


「・・・今はそんな場合じゃない。」


首を振り、クラシアに大丈夫と言い事務室を飛び出した。クラシアはナナの何かを察した表情をしクラシアも事務室を後にする。


一同事務室を抜けると、すぐに2人の背中が見えアサルトライフルで迎撃している。


「カール!!下がってろ!」


「マラシイ少佐!?他の皆も!」


マラシイが装置でカールの頭上を飛び越えると、数体の猛進型のイロディアンが牙をむき、爪をたて襲い掛かる。


擬態型と違い猛進型は一回り大きく、爪もデカく、跳躍も高い。


エリックとロバートは脚に射撃して飛びがかる前に転ばせ、フラッサとマラシイが


浮いた状態で体重を乗せ、背中に思いっきり氷結弾を突き刺して凍結。


「ナナ!!」


狭い通路ながら何とか散開し、マラシイの合図で後ろから触手が豪速球で現れ、凍結させたイロディアンを貫き粉々に粉砕。


ナナは元の腕に戻す。


一体のイロディアンが粉砕させた奴らの後ろから飛びがかる。


ぬけられたマラシイ達。後ろのエリックが動く。


「そこか?」


後ろにイロディアンが着地するルートを読み、噴射させ下がり、先に氷の銃剣を精製。イロディアンが着地した所を


氷結弾を腹に当て、脇腹と左腕を切り裂く。


イロディアンは雄叫びをあげ、よろりと怯んだ隙にナナの触手が頭を貫き、バタリと倒れる。


しかし倒してもまた前方からイロディアンが雄叫びをあげ、何体も押し寄せて来ていた。


「これじゃきりがない!!ここは下がるぞ!」


マラシイ達は射撃体勢に入り、迎撃しつつ噴射し一同は下がる。



カール達もナナ達に続く。


「ここじゃ狭い!イロディアンを倒しつつ外に出るぞ!」


「はい!」


ロバートは皆に指示を出し、皆が戦っている隙に監視室に連絡。


「良かった。君たち生きていたか・・」


連絡した直後、スプリッドの安堵した声がした。


「ええ。ここから外に出れる方法は?」


一部始終を見ていたスプリッドは、


「ここから右の通路に階段がある。そこから出れるはずだ。あとその近くにガスボンベが保管している棚がある。


爆発に使えるはずだ。」


「はい!みんな右に行くぞ!!イロディアンを引き寄せてな!」


ロバートの指示に一斉に右へ行く。ロバートに飛びがかるイロディアン。


壁を蹴り、飛びがかるイロディアンを銃剣で切り裂く。


ナナはも触手でバウンスしながら幅の狭い開いた扉に引き寄せ、扉に密集した所を


「今だ!」


触手を吹っ飛ばし、数体のイロディアンの頭を貫く。負傷したジョンを背負う隊員をかばいつつ、


狭い通路で何とか三次元を活かした戦いをし、イロディアンを引き寄せ、階段につく。


階段の隅にはガスボンベの保管しているキャビネットが、


「これだ!!ガスボンベを持て! 階段の外で使う!!」


ロバートと共にマラシイと新兵組が先輩達が戦っている隙に開け、ガスボンベをありったけ抱え、階段を登る。


先輩達も後に続き階段の壁を蹴り登り、ナナも階段の上階の手すりに触手を絡め縮ませる。階段の空中で上に流れるようにUターンし


一階のにたどり着く。イロディアンの大群も階段を埋め尽くすほどの数で追いかけてきた。


一階は設備増設工事の途中で放棄された場所で、正方形の建設途中の鉄骨の骨組みが広がっている。


ビル一つ分にもなる骨組みの枠。骨組みから漏れる夕やけの中、


ロバート達は階段の入り口前に円柱のガスボンベを置く。合計七つ。


爆発で仕留めるには充分な量だ。階段から押し寄せるように登ってくるイロディアンに向け、


「総員散開!! 爆破させるぞ!!」



一同階段から装置で吹っ飛ぶように離れ、


ロバートは持っている手榴弾を設置しているガスボンベに向けて投げた。


数多のイロディアンが階段から湧き出た瞬間、


手榴弾が烈火の炎を沸かせ爆発する。


その爆発はガスボンベを巻き込み、連鎖的に爆破、その炎は周辺の鉄骨が紙のように吹き飛ぶほどの巨大な爆発となり、


イロディアンは瞬間的に炎に包まれ、その炎は階段の下、先ほどまでいた通路を一瞬で炎で囲んだ。


まるでもう一つの夕焼けのように光る爆発。耐空しながら眺めている一同はゆっくりと下に着地する。


爆発がおさまると建物の周りは真っ黒こげになり、イロディアンは見当たらないほど跡形もなく吹き飛んでいた。


何とかやり切った一同だが、まだ終わっていない。


「ふぅ・・・後はブレス隊長だな。もうここは使えない。別のルートから行くぞ。」


一同は疲労した顔をしながらも頷き、再び夕焼けの空を飛んだ。


触手を建物に絡めながらターザンのように一同についていくナナ。


「あれが電磁ネット・・・」



頭上にはドーム状に取り囲む青いイナズマが網状の形をして広がっていた。


外側にはイロディアンが痙攣し痺れているのが確認できる。


「・・・・」


ナナは移動しながら考えに浸っていた。前方に飛んでいる隊員達の背中を、特にマラシイ


を気にする。先ほど彼女とのいがみ合いを思い出し、全員生き残っていけるのか不安になってきた。




自分には全員を守れるほどの力はあるのか、そんなことばかりが湧き出て頭がぐるぐるするナナ。


マラシイさんが言ったようにそんなことは綺麗ごとで、通じないのか・・・どうなるのかわからない。怖い。


もし全員死んだら私は・・・恐怖と重厚で息がはぁはぁと乱れる。


ナナは長時間の戦いで疲労が溜まっており、消極的な感情が表に出てきた。


するとロバートが、


「イロディアンの反応だ!二つの・・かなり大きい・・これは、」


ロバートの声でナナははっと取り戻す。


右腕のブレスレットを見ると、二つの大きい赤い反応がこちらに向かってきている。


「ワニ型だ、二体確認!!」


下には二体のワニ型が迫っていた。砂煙をあげ、獰猛に向かってくる。


「こいつを発電所に入れるな!迎え撃つぞ!かかれ!!」


ロバートの掛け声にワニ型が横の口を開け、吠える。その叫びは空気がピリピリと振動するほどだ。


下水道で戦っているブレス。連続での戦いとなるナナ達。


果たして一同の戦いの行方は・・・


ーーー第24話に続くーーー











今年中に発電所は終わらせかったけど駄目でしたw

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