第17話 発電所開拓編 自爆
だいぶ遅くなった。
キャラクター紹介
発電所内のロボット
武装 両腕のガトリングガン二丁と背面攻撃用のガトリングガン二つ。
収納式小型ミサイル。自爆機能。
発電所の電力が復活したことにより稼働した戦車型のロボット。合計三機がハンターズを襲う。
全長2・5mで足はなくキャタピラを備えている。 その上にメタリックな上半身がつけられ、
両腕に二丁のガトリングガンを備えている。
ガトリングガンは実弾とプラズマ弾の二つを備えており、プラズマ弾は内部の電力を消費する為、
基本は実弾で戦う。上半身は回転させることができる為、後ろにもつけられているガトリングガンで
乱れ撃ちができ、肩から小型ミサイルを出して攻撃する事も可能。
顔は目玉おやじのような一つ目の赤いモノアイ。それで敵を索敵する。
大きなダメージを受けた場合、証拠隠滅と巻き込みの為の自爆機能が備えられており、周囲
100mを吹き飛ばすことが出来る。
第17話 発電所開拓編 自爆
発電所 動力室内
「こちらハンターズ監視室。発電所内のロボットが起動し、攻撃を仕掛けた。死人もでた、
ガトリングガンにぶっ放されて、ロボット室にいた人達は死んだ。ロボットは今えっと・・一体は西エリアを、もう一体は東エリア付近にいる。合計三機だ。」
インカムから伝わる声はどもっていてとても焦っている。
ロボットが突如稼働して、ハンターズに攻撃を仕掛けた。
その事態を飲み込めず、動力室にいるメンバーは困惑し、お互いの顔を見合わせる。
ナナも突然の事態に眉にしわを寄せる。
そんな困惑の中、少佐のマラシイ・スフィンガーが一番に口を開いた
「・・隊長達は今どこだ。そっちから見えるだろ?」
「隊長達は今そっちに向かっている。一体の擬態型と交戦して・・あッ・・勝った。腹を切って勝った。そっちに向かってる。」
マラシイは苦悶な表情で冷静に対処する。通信が終わり、後ろにいるナナに振り向く。
「・・とんでもないことになったな。」
マラシイは大きくため息をする。
「・・どうしますか?」
「隊長達が向かっているんだ、こっからでて合流だな。」
「しかしロボットが向かっています。
東エリアってかなりここから近いんじゃ。こっから出たら・・ガトリングガンも持っていると聞きましたし、万が一のことがあったら・・」
「動力は起動できた、ここにもう用はない。
それに人を標的にしてるのなら、こんな狭い所で密集するのは危ない。イロディアンと同じ、それに
ロボットの攻撃が動力源に当たったらシャレにならん。ここから一刻も早く出るべきだ。」
マラシイの意見にロバートが入り込む。
「確かに、これはマラシイのいう通りだ。ロボットの対処を考えよう。
もしかしたらハッキングしてロボットを停止できるかもしれない・・奴は電力が普及した瞬間に動いた。
内蔵バッテリーならここで寝たいた分まだ充電が必要なはず。俺が電波の信号を操作すれば・・・」
「もしかしたら機能停止が出来ると・・いうことですか?」
「そうだ。だが今ここでは出来ない、時間がかかる。奴の信号が発電所の信号と合致してるかもわからんし
ロボットが付近に徘徊もしてる。」
一同は納得し、動力室を出ることを決める。マラシイが先陣を切り、ナナがついて行こうとするが、
マラシイは扉の前に止まり、待てとサインする。
「ナナ、お前は控えろ、ロボットなら再生能力はないはず。」
「は、はい。」
マラシイ率いる四人の隊が先行し、動力室の重たいドアを開け、低くかがみ外に出る。
「マラシイだ。今ロボットは何処にいる。」
監視員に状況を聞く。通信は共有していてナナ達にも聞こえていた。
「今ロボットは以前として東エリアの通路を先行中です。」
「どこの通路だ。」
「隊員が動力室からでたのを確認出来て・・えっとロボットはこのエリア4を入ってて・・」
監視カメラは発電所に100台近く設置してあり、土地勘のない監視員は何処の通路の映像
なのか把握しずらかった。
「しっかりしてくれ。どこだ。」
マラシイが痺れを切らす。
「ロボットは今・・」
一瞬監視員が黙り込んだ。
「あ、今少佐達の後ろに・・」
「・・なんだと!?」
廊下の蛍光灯が不安定に光る。
刹那、奥から無機質な機械音、キャタピラの回転音がマラシイ達の耳に入りだす。
ガタガタと明らかに今までの敵とは違うことを四人は察した。
「後ろだと?」
マラシイたちが振り向く。わずかに聞こえるキャタピラの回転音。奥の壁に近づく巨大な影が映る。
壁の端からガトリングガンが覗く、マラシイは目を見開いた。
「に、逃げろッ!」
マラシイは叫び後ろに煽り、全速力で四人は走る。同時にロボットが通路に差し掛かり姿を現した。
隊員は振り向く。
「なんだよ、あれはッ?」
巨大なキャタピラの脚、銀色のメタリックな細長い上半身。その体には番号は02と表記されている。
両脇にはガトリングガンが搭載。赤いモノアイのみの顔面がマラシイ達をレーダーで赤く照らしていく。
ロボットはマラシイ達に目掛け、容赦なくガトリングガンを発射。
重々しい発射音が飛び交い、二人の隊員が後ろから銃弾をあび、血が舞い上がり、ズタズタにされた。
「ッくそ!、ジェン!!」
「ああーーー!!」
マラシイは隊員の頭を伏せさせ、左右に散り、通路の横に伏せる。
伏せた瞬間、2人の正面の壁に銃弾が入り蜂の巣のようにボロボロになった。
工事現場にいるようなような重低音が、彼女らの耳に劈いていく。
「これはやばいな・・」
すると突然ガトリングガンによる攻撃が止む。
「なんだ?」
轟音に包まれた通路に静寂が訪れる。左右で伏せている二人に緊張が走る。
同時にインカムから、
「なんだ今の銃声?マラシイ!」
ロバートからの通信。銃声は動力室にも届いていた。
「今、ロボットが私達に攻撃した。完全に人間を標的として・・」
「少佐・・」
向かい側で伏せている隊員がマラシイの所に行こうと立ち上がった。
通信を切り、
「こっち来るな馬鹿。」
マラシイは小声で手のひらを指し制する。周りは暗雲が立ちこむように煙が舞う。
マラシイがロボットのいる所を覗く。一瞬見えた。しかしそこにロボットはいなかった。
「え?、あ・・」
マラシイが頭を回転し、察した時にはもう遅かった。
向かい側の隊員の背面から静かに、豪速にロボットが現れた。
二メートルのロボットはカーブし火花を散らせ、キャタピラが浮き上がる。
「やばいッ!」
ロボットは体制を立て直し、こちらにに向かう。ガトリングガンを向け、発泡。
マラシイは咄嗟に装置を起動し、吹っ飛び、
後ろの通路に逃げ込むが向かい側の隊員は反応出来ず、ガトリングガンの餌食にされた。
「くそ!」
マラシイは目の前で隊員がボロ雑巾にされ、顔が引きつるが、弾丸の嵐は容赦なくマラシイを襲う。悲しむ暇もなかった。
バックで噴射していき、弾が当たる直前に床を蹴りステップし、素早く横に方向転換する。
ロボットはキャタピラを回し、摩擦で煙を舞わせ加速。
彼女は逃げるために噴射の力を増大させ、後ろに逃げ込みつつ、手榴弾をロボットに投げつけた。
手榴弾はマラシイのいる方向に差し掛かる所で爆発、ロボットは炎に包まれた。
「どうだ!」
しかしロボットの装甲は傷一つつかず、包まれた炎から赤いモノアイを光らせ、再び動きだした。
「嘘だろ・・」
噴射しながら絶句していたマラシイ、混乱にとりつかれ迫る奥の壁に気付かなかった。
そのまま武器の引き金を引いたまま、噴射しつづけ、彼女の体は壁にぶつかる。
グワッと嗚咽するような声をあげ、
凄まじい衝撃がマラシイの体を襲い、昇天しかけ、表情がうつろになる。
「しまっ・・」
脳にも振動が走って動けない。マラシイは床にへばりつく。
蜃気楼のように歪む視界の中、通路を進み、ロボットは再び攻撃を仕掛ける。
マラシイの体に赤いポイントを当て、標準を合わせ、
二丁のガトリングガンが回り、外の鎖のように繋がっている弾がガトリングガンの中に装填される。
彼女の体はまだ動けないまま。
絶体絶命のその時、横から白い冷機を噴射させ、へばりついた彼女に向かうものたちがいた。
二人は装置を減速させ、一人の男が倒れているマラシイに向かい、
体当たりするように素早く彼女の腕を脇ではさみ、移動した。
同時にガトリングガンの弾が装填され、マラシイのいた所に雨嵐のような弾丸が突き刺さった。
二人は勢いで床に転がり、
「大丈夫かぁマラシイ!」
マラシイは意識がはっとする。聞き覚えのある声。
「・・ブレス隊長?」
「しっかりしろ!」
そこには一時別れたブレスが、マラシイの腕をしっかり掴み通路を耐空していた。
二人は左に逃げ、ブレスは彼女を下ろす。
マラシイはふらついた意識を、頭を振り目を覚ます。
「・・無事で良かったです。」
「話は後だ!、あのロボットを止めるぞ。エリックたちが危ない。」
ブレスは会話している最中でも周囲の警戒を怠らず、ドレッドヘアをかき上げ、獣のような鋭い眼つきで通路を眺める。
「あのロボットは頑丈です。波の兵器では歯が立たないでしょう。」
「そうか、またお堅いやつか。増援を呼べ。ロバート達がいるだろ?」
「はい。」
「だがナナは使わない。奴はロボットだ。彼女の力は温存しろと言ってくれ。」
マラシイは通信を掛けた。
「ロボットが攻撃を仕掛けた。隊長達とも合流出来た。増援を頼む。」
マラシイが通信をしている途中。ロボットがブレス達をロックオンし、攻撃を仕掛ける。
すぐに顔を二人は顔を引っ込ませ、通信を続ける。
「・・だがナナは来るな! 待機しろ、いいな!!」
マラシイの通信はガトリングガンの音で覆われ、一同は耳がやられそうになる。
「まじか・・本当に人間を襲うなんて。すぐに行くぞ。フラッサと俺とマイケルで隊長達を助けるぞ。」
訝しんでいたことがあらわになり、ロバートはかみ締める。そんな中、ナナは不満そうに、
「私は行かなくていいんですか、?」
「待て、マラシイが言っていただろう。奴はイロディアンとは違って遠距離攻撃を備えている。
あんな狭い通路じゃいくらお前でも蜂の巣・・ナナ!」
ナナは未曾有の戦闘の繰り返しで心が乱れていた。
ロバートは早口気味にいうがナナは振り切るように早歩きし、動力室の入り口の扉に手をかける。
「私だけ蚊帳の外なんて嫌です。私も行きます。」
「まて、そう言うことじゃないんだ。お前は・・」
ナナが扉を開けようとした瞬間。
「まってナナ、いっちゃダメ。」
クラシアがどかどかとナナを回り込み、動力室の前に立ち、ナナを真剣な眼差しで見上げる。
「どうして?マラシイさん達を助けないと・・」
「助けるのも大事。でもわからないの?今ナナは帰りの時も考えて、絶対死んでは行けない存在なの。それに私達にはロボットのデータはない。こっちが圧倒的に不利なのよ。
あなたが死んだら・・・、だからナナは控えていた方がいい。」
「クラシア・・」
「自分の非力さを認めるのは悔しいけど、あなたが死んだら全員生き残れないの・・・」
とナナを上目遣いで真剣に見つめるクラシア。
「うん、だな。」
ロバートは二度目の便乗に少し気に乗らない感じだが、乗り出した。
「そうだ。クラシアのいう通りだ。
それに相手はイロディアンじゃない。ロボットだ。再生能力はないはず。
ナナがでなくても俺達で何とか行けるかもしれん。」
ナナは確かにと納得した表情だった。
「確かにそうですね。わかりました。すみません取り乱して・・」
ロバートがそう言いナナが頷く。三人の隊員達は先行し扉の前に立つ。
「結構いうじゃないか、クラシア。見直したぞ」
ロバートはクラシアとすれ違い肩を叩く。
「あ、ありがとうございます。」
クラシアは先輩のロバートに褒められ、嬉しそうに笑う。
「よし、今からマラシイ達を助ける。クラシアとナナはここにいろ。」
「私もですか?」
「ああ、いざという時はナナをエスコートしてくれ。」
「・・・はい。」
扉をペタペタと叩くロバート。扉はぶ厚い鉄に覆われているため、叩いても全く反響しなかった。
「皆さん気を付けて・・」
ナナはマントについているハンターズのエンブレムをギュッと握る。
ロバートは頷く。
「すぐ合流して仕留めて戻る。」
ロバートは扉の方向に振り返り、
「行くぞ・・」
と一同体を低くし、ロバートは這うような体制で扉を少し開けた。
外の通路には弾薬の煙が少量ながら立ち込めていた。
その煙が扉の隙間から入り込み、ロバートは口を抑える。
「っく、行くぞ。」
ロバート達は煙に負けじと、ナナとクラシアを残し、扉の外に出る。
銀色の壁が広がる通路は煙が充満しているが、何とか視界は捉えられる。
「マラシイ少佐に連絡しましょう。」
フラッサはマラシイ達に連絡しようと、耳に手を伸ばすが、ロバートは手を抑える。
「待て、するな。ロボットにどれくらいの感知能力があるかわからない。」
「で、でも・・」
「この狭い通路じゃ装置も万全に活かせられない。確実に回りこむんだ。」
「・・わかりました。」
ロバートはフラッサの手を話す。
「何とか見つけ出そう。隊長達もやられてないといいが。」
三人が通路を曲がると、煙の向こうから人が倒れている影が見えた。
ロバート達がその影に近づく、
「ああ・・なんてことだ・・・」
その影はさきほどガトリングガンにやられた隊員達だった。
真っ赤な血は床に飛び散り、数え切れない弾丸をあび、廊下にへばりつく死体を見るロバートは、
深いため息がこぼれた。
すると通路の奥からガタガタガタと銃声が鳴り出す。
死体を後に、ロバート達は銃声が聞こえた方向へ駆け出す。その銃声はもう間近だった。
左右へと銀色の通路を走ると、前かがみに伏せているマラシイとブレスが見えた。
ロバート達はスライド気味に対面する。
「隊長!!、ご無事で!」
「ああ、っく!!」
横から弾丸が降り注ぐ。ブレスは氷結弾のマシンガンで応戦しようとするが、
弾幕で手も足も出なかった。
「ロバート、反対側にエリック達がいる!」
「後ろから倒せないんですか!」
「ダメだ、あいつ、後ろにもガトリングガンつけてやがる。」
ブレスの言う通り、エリックとメグのいる反対側の通路にもガトリングガンで乱れ打っていた。
「このままじゃやられりゅな!!」
「かまないで下さい!!」
マラシイはブレスに突っ込む。
「隊長、どうすれば!!」
「・・マラシイ。横には確か武装してないんだろ。」
「はい。確かに、すぐには攻撃せずこちらに振り向いて攻撃を・・・」
「そいつを利用する!通路に待ち伏せして一斉に横から氷結弾でぶっ刺す!!」
「確かに・・」
「俺が囮になる。通路にかかるまで引き連れる!!」
「しかし、それでは隊長におおきな負担が・・」
「何いってんだばか。危険な役目を背負うのが隊長の勤めだ。」
冷静に、しかし強くそう言ったブレス。
聴いていた反対側にのメンバーも含め、六人は頷く。早速ブレスが装置で吹っ飛ばし、耐空しながら反対側の通路に回り込む。
ブレスは奥の正面にいるロボットにマシンガンを放ち、
「こっちだくそ野郎!!」
ブレスは大声で罵る。ロボットは即座にガトリングガンで反抗、ブレスは隠れる。
しかし普通に隠れず、少しジャケットが壁に出る程度に隠れた。
弾丸がブレスのジャケットに霞む。ロボットはブレスをレーダーで照らし発泡しながら、
キャタピラを高速回転させ、ブレスに接近する。
「かかったな・・」
ロボットが十字の通路にかかった瞬間、
マシンガンに搭載されている氷結弾を起動。氷の刃の銃剣を形成。
「貫け!!」
マラシイの掛け声と共に、四人は横から一斉に装置を吹っ飛ばす。ロバートとフラッサは保険で後ろの通路で隠れる。
突進するように、四人の氷結弾がロボットの体を突き刺した。
ロボット中の回線が切れ、バチっと火花を散らす。
四人はほぼ同じタイミングで氷の刃を切り離し、その場を離れる。
ロボットは冷気と火花が混じった煙をあげ、白い薄氷をまとって行く。
しかし動かなかくなりかけた直前、最後のあがきかガトリングガンをエリックたちに向けた。
「こいつまだ!」
エリックは驚く。横にいたブレスはすぐに察し氷結弾を構え、
ガトリングガンが回り出した時には装置で接近して、ガトリングガンを氷の刃で引き裂いた。
更にゼロ距離で空中で側転し、反対のガトリングガンも念押しで切断。
ブレスはすぐに離れ、横に隠れる。
ロボットはガチガチの冷気に包まれ、銀色の体は漂白に染まり、機能を停止した。
「さぁどうかな・・」
一同はロボットが停止したのか各方向から覗き、忍び足で近づいた。
赤いレーダーを発光させたモノアイは完全に消え、真っ黒な液晶の顔に変貌していた。
「何なんだこいつは・・・何の為に。」
ロボットを少し遠くで見つめるマラシイ。なめまわすように氷結したロボットを眺めた。
しかしロボットはまだ対抗手段を残していた。
「なんだ・・」
一同はボディの一部分が小さく、赤く点滅している事に気がつく。
その点滅は徐々に速くなっていった。
「隊長。ま、まさか!」
「皆!逃げろ!!引けぇ!」
ブレスの叫びと共に、一同は装置で一目散に散らばっていく。
ロボットの全身が眩い閃光を放つ。刹那、ロボットは大爆発した。
十字の通路は最初に光りに包まれ、次には真っ赤な熱風が押し寄せる。
爆風で周辺の壁は吹っ飛び、ハンターズは轟音と共に爆発の中に巻き込まれた。
ーー第18話に続くーー




