第1巻 第60讃歌 アグニ讃歌
1 まるで素晴らしい宝物のように、
マータリシュヴァンは
輝かしい祭司をブリグに
贈り物として運びました、
犠牲の旗、
善き守護者、
二度生まれた者(註: 再生族の意味)、
速やかに動く使者として。
2 神々と人々は、
この支配者の命令に従います、
礼拝される神々と、
慕い礼拝する人々は。
彼は朝の明け前に祭司として座り、
家の主、
人々にとって崇拝に値する者、
定めを行う者として。
3 私たちの美しい、
心から生まれた、
最も新しい讃美が
彼に届きますように、
彼の舌は、
生まれたときから
蜜のように甘い者に;
死すべき祭司たち、
人々が強い努力で、
美味しい食物を供えて創造した者に。
4 人々に善く、慕われる浄化者は、人々の間に選び抜かれた
祭司として置かれました。
アグニが私たちの友、
家の主となり、
家の中の富の
守護者となりますように。
5 そのような者として、
私たちゴータマ(最も優れた者)たちは
讃歌であなたを高めます、
おおアグニよ、
富の守護の主として、
あなたを
賞を得る速い馬のように
飾りながら。
彼は祈りで豊かになり、
早くすぐに来ますように。
解説
この第60曲は、アグニを「マータリシュヴァンによって運ばれた贈り物」「二度生まれた者」「速やかな使者」「家の主」「浄化者」として美しく讃える短い讃歌です。ブリグ族やゴータマ族(作者集団)の視点が強く、アグニの起源と人間社会での役割が簡潔にまとめられています。
•1節:マータリシュヴァンがアグニをブリグに宝物として運んだ神話的起源。二度生まれた者(天と地から)として。
•2節:神々と人々が従う支配者。朝早くから司祭・家の主として座る。
•3-4節:心から生まれた新しい讃美が届き、美味しい食物で創造された浄化者。家の富の守護者。
•5節:ゴータマ族が富の守護主としてアグニを讃え、馬のように飾る。早く来て豊かになるよう祈る。
全体として、アグニの神話的起源(マータリシュヴァンによる運搬)と、人間社会での実践的な役割(祭司・守護者・浄化者)を強調した優しい讃歌です。短いながらもアグニの温かさと重要性がよく表れています。




