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ペース週一にしたかったのですが、すみません。
不定期になります。
ヴィルム王立魔法学園の新学園生が初めに挑むは『魔法属性判定の儀』
学園内の神殿に行き儀式が行われるのだが、この国の最重要秘匿案件なので特定されないよう転移陣で移動する為、実際の場所は定かでない。
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こんにちは、ヴィクトリーア·フォン·シュナウザーです。
わたくし達新学園生達はコロッセオから出て学園内の神殿に移動し奥の大会議室(前世世界での大学の講義室に似ている半円形すり鉢状で黒板を見下ろす形、長めテーブル&椅子)に案内され、『魔法属性判定の儀』のマニュアル書(シリアルナンバー入り持ち出し禁止)を配られ儀式の説明を受けました。
約1時間程で説明終わり端に座っている生徒から順に呼ばれて儀式に望むのですが……。
1人目からどの位時間が経ったのでしょうか?
昔儀式の場の位置情報を探ろうとした不届き者のせいで懐中時計等の貴金属類の持ち込みが予め禁じられ、更にこの大会議室には時計が設置されてないので分からないのです。
マニュアルは極秘情報ですがこの大会議室内では普通に話せるのでポツポツ出来たグループ(派閥内とも言います)で話していて、卒業した大人や兄姉、現在兄姉在校生から聞いた話をそれぞれしています。
代々外務大臣を世襲している我がシュナウザーの特技の1つに重要な情報は噂からと、幼い頃から盗耳など隠密のスキルを習得します。
これは一定の範囲の小声(練度に差あり)を広う事が出来るのですが当然違法、しかし国内外から情報得る影の部隊が我が家の屋台骨。
ヴィルム王国、国王陛下に届け出し許可制で使っています。
諜報活動で必須なあらゆる事態を想定したセバスじいの特訓は、時に心を折られましたが極めると便利なのです。
事前説明含め情報を纏めると、レベルを測るのは誰と特定されないよう姿は隠されていて、魔法映像のみ公開との事。
最低限の個人情報は守られるようで、ホッとしました。
聖女様と婚約者の話題もあちらこちらで囁かれ、不穏な言葉がチラホラとしていてコレはわたくしが対処しなければ……要検討案件。
初めての魔法と言うか、正確には属性魔力をぶつける儀礼?(初めてのおつかいじゃないんだけど)は毎年数人素晴らしい才能の新学園
生から上級生は刺激を受け、後のパーティー勧誘の参考にされるそうなのです。
……そうこの学園内にあるダンジョンで毎年攻略を競うのです!!!
流石に飽きてきたのか頬杖ついてマニュアルをペラリとめくりながらエリーゼが、
「ねぇヴィー、ヴォルフ兄から聞いたのですけど、聖女召喚の儀式でカップルが熱烈口づけ交わしてる状態で降臨されたって本当ですの?」
「えぇ本当ですわ。
……と言っても、わたくしもアル兄様に聞いたのですけどね」
リーナはここでしか読めないマニュアルを暗記すると呟いていましたが、ようやく最後のページを見終わったようです。
「まぁあ〜!!!絵物語になりそうなシチュエーションですのね♪」
恋物語はいつでも乙女に喜ばれる話題です。
すると先程出ていた神官が戻ってきて、
「ヴィクトリア·フォン·シュナウザー、来なさい」
ようやく呼ばれました。
「エリーゼ、リーナ、お先に行くわ。
待ち時間分からないから先に寮に行って待ってるわね」
「ヴィー、いってらっしゃーい!!!」
「ヴィー様いってらっしゃーい!!!」
見送られて学園に派遣されている神官に名簿で個人確認されとある部屋へと誘導転移、自動ドアな重厚な扉が開いて入り……エッ、ナニコレ!!?
目の前に映ったモノが信じられず、思わず目を瞑り深呼吸してからそろりと目をあけてもう一度見る……やっぱり工エエェェ〜!!!
因みに表情には一切出ておりません。
イヤイヤイヤ本当にコレなの??確かに面白いですわ。
事前の説明によるとコレは世界で唯一無二の聖なる木だそうで。
思わず脳内に流れた『あの〜木何の木〜気になる……♪♪』でお馴染みのメロディで聖なる木がどんな樹形なのか察して頂けるかと思います。
注目すべきはその葉の部分、カラフルなスライム?鈴なりですの!!!
私に向かって満面のスライムスマイルってちょっと不気味かも。
とてもシュールと言いますか、驚きを隠しつつ巨木の根本付近に行くと……前世イタリアの『真実の口』のようなまあるい穴があるのです。
コレ手を入れて『手がぁぁ〜〜!!!』とか言っちゃダメですよね??
どう見ても巨大なガチャにしかわたくしには見えないのですけど。
「こちらへ来なさい」
神官から再度そくされ幹の元へ。
何故か後ろから大神官様(99才)が見守ってます。
「それでは掌をこちらに当てて魔力を注いで」
よく見ると穴の真横に水晶みたいなまあるい出っ張りがあるので、そこに言われた通り掌を当てて魔力を注ぐようです。
貴族は魔力に関して家庭教師からある程度習えるので掌を……。
「はい」
そーっとまあるい部分に触れると、じわーっと仄かな熱を感じます。
すると木全体が黄金色に輝き……。
ガチャン!!!ってガチャ鳴ってる音が聞こえますよ!??
コレ脳内補完!?聞き間違いじゃないですわね???
見ると穴に金色に輝くゴールドスライムがコロコロと転がって……。
スライムころりん♪スッテンテン♪♪……ハッ一瞬現実逃避しました。
どうリアクションして良いのか分からず固まってると、神官が穴にいるスライムに手をかざします。
神官は属性鑑定のスキルを持っていて、手に持っている水晶から読んでいるようです。
「ヴィクトリア·フォン·シュナウザー、メインは雷属性そしてサブに風と水、氷でゴールドスライム……」
改めてもう一度説明します。
魔法はイメージし呪文を唱え(熟練すると無詠唱でも発動する)大きく火、風、水、氷、雷、土と聖、闇の系列になるのですが、メイン1つだけではないのです。
雷属性はゴールド、水はアクア、氷はアイス、火はファイア、風はウインド、土はグラウンドと同属性のスライムパートナーが真実の穴!?から転がってくるのです。
わたくしの場合メインが雷系ですが、雷を発現するには氷の摩擦が必要なので水と風魔法もある程度使えるのです。
最大上級魔法はメイン属性でないと極めることが出来ないのですが、中級魔法までは努力で身につけれますの。
話はそれますが、魔術は魔法陣を展開させる事で発動、貴族子女は領地で家庭教師を雇い教育を受けているので元々魔力を流す事が出来、紙に書かれた魔法陣を使うのは暗黙の了解だったりします。
因みに属性判定の儀式前ですので領地でも魔法は使えません。
属性判定していた神官が横にいる副神官に声をかけ、書記が結果を水晶に登録、別の神官持ってきたトレイを覗くとリングピローがありそこには銀色に透明の魔石が付いたイヤーカフがあります。
「ほれ、こちらに来るのじゃ」
先程まで見守りモードだった大神官様がずずいと出てきて、スライムに向かって掌を差し出し声をかけると、スライムは言葉が理解出来てるのか跳ねて大神官様の掌に乗っかりました。
!!!手乗りスライム!!!
可愛いが過ぎますくぅ~!!!脳内で身悶えてしまいました。
イメージはベッドの上でクッション持って転がりまくりな感じで。
大神官様の掌に乗っかってても、わたくしへチラチラ視線をよこしていて目が合うとニコーって満面のスライムスマイルに思わずわたくしもにっこりと更なる萌えるポイントに心で身悶えました。
「これは賢いゴールドスライムじゃな、ヴィーの元に行きなさい」
スライムと対話?していた大神官様からわたくしの掌に即されたスライムが跳ねてわたくしの掌に来ました。
左手にゴールドスライム、右手にイヤーカフを受け取り『名付けの儀式』をします。
即座に名付けとかネーミングセンスが問われますよね。
この姿、羽は無いけれど某RPG某漫画のゴールデンメタルスライム『ゴ◯ちゃん』ソックリ!!!
ただヴィルム王国の?スライムは某RPGのように頭がツンではなくお尻がツンなのです!重要なのでもう一度言います、お尻がツンなのです!!!
流石に『ゴ◯ちゃん』そのまま付けちゃ駄目ですよね?
よく考えたら、あちらは(ゴ)ールデン(メ)タルスライムでわたくしのは(ゴ)ールド(ス) ライムでした~ゴスは流石に嫌ですわ。
「我、ヴィクトリア·フォン·シュナウザーはこのゴールドスライムと契約する。
生涯を共に過ごし、助けあい成長をするものなり、名を『ポー』とする」
名付け契約の証に金色に輝くわたくし達。
閃きのまま前世で好きだったエドガー・アラン・ポーから頂きました。
「それでは使い魔を呼んでください」
「フォーアラードゥンク(召喚)レン来て」
シュンと音を立て召喚されたのはわたくしの使い魔で前世飼ってたターキッシュアンゴラ似の魔獣、レン(♂)。
真っ白ふわふわ、もふっもふっで碧眼&金眼のオッドアイの美人さんで(♂)だと最近まで思ってたのですが……。
紙芝居風過去編発令!!!
実はヴィルム王立魔法学園に入学する前に一度里帰りしてたのです。
昨夜帰ってきて一言目が、
「ヴィー!!!我はオス(♂)でなく、メス(♀)だったのにゃ」
初めて出会った時、オス(♂)だと主張していて、見た目では分からないのて素直に信じてたのですけど。
「主人と使い魔は普通同性だからおかしいなとは思ってたのよ?」
頬に手を当ててコテンとしてしまいました。
一瞬過去編強制終了!!!ピシャーン!!!(幕引き)
「呼ばれて、召喚にゃにゃにゃにゃ〜ぁん♪」
緊張感皆無おフザケモードで召喚されたレンはポーの側に行き鼻クンクンの挨拶しました。
新たな使い魔!?にジェラシーはないようでホッとしました。
……が、
「ヴィーの使い魔、筆頭は我にゃ!!!」
ビシッとポーに肉球突き出し主張と全然大人気なかったレン。
ポーは安定のスマイルです。
そしてポーはイヤーカフの魔石に吸い込まれ、透明だった魔石がインペリアルトパーズのような色になりました。
このイヤーカフを左耳に付ける事で魔力暴走が防がれ、コントロール出来る仕組みになってるそうなので早速身につけます。
ポーは普段イヤーカフの中にいて魔法を使う時は出てくるのですが、儀式時は魔力暴走しないよう魔石内にいるようです。
因みに学園生は銀色金属にとある幻獣から取れる魔石、王族は金色の金属で更に希少な魔石を使っています。
父とアル兄様はメイン氷系で水と風がサブなので魔石は銀色に透明クリスタルの色、母は元王族なので金色に真珠色の魔石です。
「……で、これから隣の部屋で現在どの位のレベルなのか測るので行きなさい」
入り口にいた騎士の誘導で歩いて隣の部屋に行きます。
扉を開けるとそこにはヴィルム王国の古代文字が刻まれたオベリクスのみが中央に設置されていて前世TVでしか見た事ないのですけれど、古代エジプトの神殿横にあったのと同じような物でその存在感たるや言葉では言い表す事が出来ません。
中にいた神官から再度説明を受けます。
「空間防衛魔術で中に外にと結界が重ねがけされています。
あちらにある柱、オベリクスに思い切り力をぶつけなさい」
ここにぶつけられた魔力はオベリクスにそのまま吸い込まれてヴィルム王国守りの結界へと無駄なく使われるそうです。
ヴィルム王国はこの結界により堅固に守られ建国より魔獣が国内に入る事がないと言われています。
そしてヴィルム王立魔法学園は結界維持の為に年に一度、魔力を誇示するイベントがあり、魔力を奉納します。
因みに成人した貴族も新年に王城内に設置されているオベリクスに魔力奉納の義務がありますのよ。
よろしくお願いします。




