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名前を考えるのに悩みました。

皆様サクッとつけれてるのかな?


 入学式に向かう、わたくしとアル兄様。

 前世の入学式だと在校生はその日休みだったのですが、異世界であるヴィルム王立魔法学園は先輩である在学園生が新学園生をお迎えするスタイルになっています。


 制服に着替え、兄妹が行くのは馬車の待つ玄関ではなく……。

 ソレは我が家の奥の重厚な扉の部屋の中に設置されていました。

 この部屋には鍵穴がなく、結界に守られた扉の真ん中にある装飾された卵大の赤色の魔石に手を当てて魔力を流す事で扉が開きます。


 部屋に入る事が出来るのは貴族籍を持つ父上と母上、そしてアル兄様とわたくしのみ。

 膨大な魔力を誇るスーパー執事、セバスじいですら結界に弾かれ入室出来ないのです。

 

 アル兄様が右手を魔石に当て魔力を流すと……。


 ゴゴゴゴと音を立てて石造りの扉が……何と自動ドア仕様です!!!

 ラスボスに立ち向かう勇者のごとく緊張して部屋の中に入ります。


 暗い部屋でアル兄様が指をパチンと鳴らすと魔石のシャンデリアが灯り、中央の祭壇に魔法陣だけが設置されているだけで他には何もありません。


「アル兄様、いよいよですのね?」


 前世を思い出してまだ数日、子供の頃から魔法や魔術に触れてきたわたくしですが転移は初体験でワクワクと、ときめきがとどまりません。

 前世で好きだった○ラクエや○リーポッターの世界観なんですよ!!!

 外でもなく暖炉からでもなく転移陣からなのですが、一瞬で移動出来るなんて凄すぎですわ。


「そうだ。

 ヴィーは初めて利用するね」

  

 ウインクするアル兄様の笑顔今日も素敵です。


「はい、楽しみにしてたんですのよ?」


「ははは。

 ホント一瞬で移動だからね。

 だけど前にも言ったけれど、この転移陣は成人し魔力制御の試験を合格して、更に王家と学園長に許可された者しか利用出来ない」

 

 高位貴族の一部の生徒、ほぼ爵位継承者ですが許可制で自宅の転移陣から更に時間指定の事前申請で学園まで転移出来るのです。


 そして転移陣が使えない、又は許可のない令息令嬢や平民は数日前から学園寮に入るのが慣例になっています。

 今回は聖女様の後見貴族で前日登城しお世話係を任されたわたくしの為に特別許可を得てアル兄様が昨夜帰ってきてくれました。

 

 この転移陣なのですが、伯爵位以上の高位貴族のみ王都の屋敷と領地の本邸に設置義務があります。

 因みに領地本邸から王都の屋敷へは緊急でない限り使えません。

 それは高位貴族として領地から王都に向かうまでの交通網や通過する街道の宿などにお金を落とさないといけないからです。


 我がシュナウザー家は、北の王都から南にはるか下った先の港がある風光明媚で観光業がメインの領地を代々継いでますの。


 子供の頃わたくしが提案し実現したリッチなリゾート客を迎えるホテル経営や国賓をもてなす王家の迎賓館がある対岸の島も管理していて、領地本邸はその対岸の島を見下ろす高台にあります。


 そこからの移動の旅はとても快適で楽しかった数日なのですが、今回は割愛します。


 後わたくしが寮の部屋に行く頃に万全の体制で迎える事が出来るようにと、荷物とラウラは朝食後直ぐに馬車で学園寮に向かいました。


 さて、転移する際には術者と何処か触れていなければならないので兄妹手ぶらで転移陣の真ん中で手を握りあいます。

 久し振りに手を繋いだので照れますわね……。


 アル兄様が胸元から懐中時計を取り出し確認しています。


「時間だ……じゃ、行くよ」


 アル兄様が念じて魔法陣が起動して魔力が満ち光り輝きます。

 眩い光が消えたらそこは何と転移陣だけがある広間で、8個ある転移陣は円の形に設置されています。


 目の前に書類とペンを持った学生がいて声をかけられました。


「シュナウザー家のアルベルト様とヴィクトーリア嬢ですね?

 新学園生のシュナウザー嬢、ようこそヴィルム王立魔法学園へ」


「やぁ、今日は君が管理してたのか。

 ヴィー、転移陣から出よう。

 5分後には別の者が来るんだ」


「はい、ありがとうございます!!!」


 慌てて挨拶し転移陣を出て周りを見ると次々と生徒が現れます。

 あの方は確か公爵家の嫡男、あちらの方は有名な伯爵令嬢……。


「まぁあ……ホント一瞬でしたわね」


「どう?気分悪くない??

 初めてだと転移酔いする事もあるのだけど」


「大丈夫ですわ」


 前世やってたRPGゲームだとジェットコースター感覚かなと予め想像してたので、初めて体感したけれど思ったより何ともなかったです。


「そうか……さてようこそヴィー、ヴィルム王立魔法学園へ

 入学園式が行われるコロッセオに案内しよう」


「はい、アル兄様」


 歩きだすと…


「アル!!!今来たのか?

 ……おっ!!!彼女が噂の妹、ヴィクトーリア嬢か??」


 大きな声に振り向くと燃えるような赤髪の短髪に緑眼で整った容姿、鍛えてるのがひと目で分かるアル兄様よりも背の高い男子生徒がいました。

 我が国の騎士団長である侯爵家の嫡子で名前は……。


「初めて会うなシュナウザー嬢、俺はローレンツ·フォン·クライストだ。

 アルとはそうだな……悪友か?」


「声が大きいぞ。

 ヴィー、例のやつだ。

 ほぼ無視して問題ない」


「うわっ扱い雑っ。

 ようこそヴィルム王立魔法学園へシュナウザー嬢。

 俺の事はレンツと呼んでくれ、まぁ宜しくな」

 

  侯爵令息のローレンツ様(アル兄様と同じ学年で確か18才)が丁寧に貴族的な挨拶をしてきたのでわたくしもカーテーシーしてご挨拶です。


「こちらこそ初めましてレンツ様、わたくしアルベルト兄様の妹、ヴィクトーリア·フォン·シュナウザーと申します。

 どうか、ヴィクトーリアとお呼び下さい。

 兄様に色々と武勇伝伺ってます。

 これから宜しくお願いしますわ」


 目線はどうしても頭の上にくっついている獣耳と身体の後ろに揺れている尻尾にいってしまいます。

 彼は獣人とのハーフなのです!!!

 ……そうハーフでしたわよね??


 確か彼の父の士団長様がヴィルム王国人、奥様が獣人の国出身。

 因みに奥様は狼の獣人なのです。

 この国は獣人などの異種族が普通に住んでいるんですよ〜異世界バンザイ♪♪


 あああぁ〜ケモミミと尻尾触ってみたい、もふもふ柔らかい!?それとも硬い毛なのかしら?妄想が止まりません。


 「ハハっどんな武勇伝やら……アルはこんな綺麗な妹を隠してたのか、見ろよ注目の的だぞ」


 周りを見るとヒソヒソされてますわね。

 気にしても仕方ないので無視します。

 所でレンツ様の聞いている噂の妹のわたくしって……??


「いやお前の声が大きいからだ。

 もうすぐ時間だから行くよ」


「あぁ、じゃまたな」


 気を取り直して更に歩いていると……


「ヴィー居たぁ〜!!!」


 カバっと後ろから抱きつかれ、淑女にあるまじき奇声が出そうなのをぐっとこらえます。


「……久し振りね、エリーゼ。

 元気で何よりだけどいきなり後ろからハグするのは驚くからやめてて前から言ってるわよね?」

 

「ん〜ヴィーもまだまだだね」


 人懐っこい笑顔の彼女は辺境伯爵家のエリーゼことエリザーベト·フォン·エッケハルディン(15才)です。

 綺麗な水色のウェーブした髪を編み込みにしピンク色のリボンで結んだまとめ髪、パッチリとした目は金眼で肌は健康的な小麦色。

 わたしくしより頭一つ身長が低く少しぽっちゃり気味なのに素早いと不思議な、この世界で子供の頃からの友人の1人です。


 殺気があると避けれるのですが、彼女は気配消すのが上手くて時々背後から突撃されているのです。

 

「エリザーベト嬢久しぶりだね。

 今日はヴィーを宜しく」

 

 アル兄様が先に挨拶すると、

 彼女は上位貴族であるアル兄様に対し公的にカーテーシーし挨拶。


「お久しぶりです、アルベルト様。

 ヴィー様の事はお任せください。

 はぁ……相変わらず素敵ですね〜眩しい笑顔ですわ」


 彼女の制服スカートはAラインワンピースでピンクのレースが品よく似合っています。

 

「じゃ、一緒に行こうか?」

 

「はいアルベルト様、ヴィー楽しみだね?」


「そうね……」


 彼女を腕にぶら下げながら学園構内から出て、森に入り500メートルは歩いたでしょうか?

 トンネル抜けたら……そこはコロッセオだったってじゃなく建物がかなりデカくて見上げます。

 正に前世で言うローマのコロッセオ、第3騎士団が入口に立って入学園式に集まった新学園生の対応をしていました。


 いよいよですのね。

 ワクワクしますわ。

宜しくお願いします。

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