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地震で亡くなられた方や被害にあわれた方に
御見舞申し上げます。
折角用意して貰ってるので異世界転生&転移、同郷お茶会スタート。
茉莉亜がコクリと紅茶で喉を潤し、
「流石王宮、良い茶葉使ってるね♪♪
ねぇねぇ転生したっていつ思い出したの?」
茉莉亜とは茶葉に拘っていて、それがキッカケで友達になったのよね…そうでした、この3人の関係性なのですが、わたくしと蓮の家はお隣で、赤ちゃんの頃からの付き合い…両親が親友でしたの。
茉莉亜は中学のクラスの席が前後で、お互い紅茶好きから仲良くなり親友ポジに。
当時中学サッカー部のCFでスターだった蓮に茉莉亜が一目惚れし、幼じみだったわたくしが御膳立てしてカップル誕生。
因みに蓮はわたくしより2日遅れで生まれてるので背が高く顔が整い文武両道、どんなにカッコよかろうが弟みたいな存在でした。
3段アフタヌーンティースタンドから気になってた苺の乗ったプチフールを取り咀嚼し飲み込み、
「王家主催夜会で広間の扉開いて華やかな社交界を見た瞬間。
夜会デビューだったのよ。
…だけど、思い出したショックで気絶しちゃって。
どんな世界か分からないまま王侯貴族に会わなくて良かったと今は思うの。
記憶は徐々にしか戻ってなくて…茉莉亜や蓮から聞いてたラノベや乙女ゲーの世界でない事は確実ね。
そうだ!!!私の事はヴィーって呼んで?」
蓮はサンドイッチに手を伸ばし黙々と…お腹空いてたのね。
「分った、早速呼ばせて貰う。
ねぇヴィー、ヴィルム王国ってどっかで聞いたような気がするんだけど…」
3段スタンドのサンドイッチをあらかた食べ終えた蓮が、紅茶カップに手を伸ばしながら…。
「メインの国じゃなく主人公の留学先の国なんだ」
「「えっ!!蓮??」」
思わずハモってしまいました。
蓮はカップの紅茶を一気にゴクリと飲み込み、空のカップを置きふぅー息を吐き。
「お前が死んだ後に話題になってた最新の乙女ゲーだから。
妹が第2弾が発売されるって語ってて、俺が知ってるのは主人公と舞台となる国と攻略者数人の名前。
ビジュアルは主人公だけで攻略者はシルエット、留学先がヴィルム王国ってだけでストーリー詳細はまだ発表されてなかった」
茉莉亜が両手をパムっと合わせ、
「思い出した!!それ一昨日聞いたんだった。
ブリーデン皇国生まれの主人公がヴィルム王国に留学しての物語ってだけで、来月発表だったわ」
乙女ゲーで男の蓮が一番詳しい異世界か…そう言えば蓮の妹ちゃんはあらゆる乙女ゲーを駆逐し、その攻略を○ou Tubeや○witter、○nstagramに動画アップしていて蓮が語学堪能なので訳しテロップ付けてて世界中にフォロワーがいて。
『乙ゲー世界の女神』と有名人だったの今思い出しました。
「本当に乙女ゲーの世界なんだ…ねぇ蓮、ヴィクトーリア·フォン·シュナウザーは関係ないよね?そうだと言って!!!」
思わず蓮に詰め寄りネクタイ掴んでガクガクさせます。
わたくしはラノベ派で乙女ゲーに興味なかったので、妹ちゃんの話スルーしてたのが悔やまれます。
「だから詳細知らないって。
でもリヴァルド殿下はメイン攻略対象者だぞ」
「「マジで!?」」
茉莉亜とわたくしハモったのを、嬉しそうに見る蓮。
「マジだ」
「蓮それ初耳」
頬をプクリと膨らませて拗ねる茉莉亜相変わらず可愛い。
蓮が苦笑しながらネクタイ取り戻します。
「今朝聞いたばかりの最新情報だからな」
予備知識ゼロスタートかぁ…続編だったら前回のに何かヒントないかしら…
「断罪·没落·死刑のコンボとか嫌だから、関わらない方向で逃げる」
「りょーかい、ヴィー私と蓮を頼って?」
「頼むぅ茉莉亜に蓮。
…ねぇこのヴィルム王国って魔法や魔術に剣、魔物にダンジョンあるRPG系なんだけど、3人で冒険しない?…っても学園卒業してからだけど」
「リアル○ラクエ世界なのね!!」
一番の笑顔頂きました。
相変わらず可愛いな。
「流石に○オリクや○オラルとかよみがえり無いわよ。
重篤な病気や致命傷はフツーに死ぬ」
「むぅ…聖女なのに異世界チートないのかしら?」
「○イミや○ホマみたいな回復系はあるよ。
…ってか『聖女の祈り』で十分チート」
「やったぁ~!!聖女チート」
ムンとガッツポーズする茉莉亜。
「○ラクエ世界RPGがリアルだったら怖いよね〜カンオケ引きずって教会まで行って復活とか普通に腐るわ。
魔物の素材は捌かないと手に入らないし、当然魔物はお金落とさないからギルドに買い取って貰わないとだし」
「「…だよね」」
ハモる茉莉亜と蓮相変わらず仲が良いな。
前世を思い出して不安だったのが同郷しかも幼じみのとの再会で満たされ落ち着きました。
「そうだ!!!是非とも聞きたいのだけど、あれからJ1タイトル何処クラブが獲った?」
「お前押しの鹿○が優勝した」
蓮が苦笑しながら、言いました。
「やったぁ!!!うぅ…立ち会いたかった…見たかった」
前世思い出してわたくしの一番の心残りは最終節まで争っていた優勝の行方を見届けれず、異世界転生してしまった事。
…どんだけ気になってたの。
「ふふふ…そこで『パンパカパーン!!!』ヴィーのタブレットはテレビ写るヤツだったよね?」
茉莉亜がドヤ顔でタブレットを指さします。
「…もしかして」
わたくしのスマホ&タブレットなのでメールとか、何らかの情報は入ってるかなと期待してたんです。
「もしかしなくても試合や諸々録画にスクショしときました。
きっと見たいだろうと思って…お供えしようって蓮と相談して色々しといたの、勿論両親から許可貰ってます」
「茉莉亜様ありがとう!!!大好き!!」
あまりの嬉しさに勢いよく抱きついたら、茉莉亜が支えきれず転がってしまいました。
「体格差忘れてた、テヘペロ」
可愛くしたつもりが、
「アイタタ…今のキャラでテヘペロは残念だけど似合わない。
どう致しまして、でも転生&転移で直接渡せるなんて…」
「おい、大丈夫か?」
苦笑いしながら蓮が差し出した手を取り起き上ったタイミングで、コンコンコンとノックされ同郷幼じみお茶会は強制終了しました。
宜しくお願いします。




