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設定に悩み遅れました。


いよいよ聖女様とご対面です。

事前情報としてカップル熱烈抱擁キス状態で召喚との説明が次代大神官のパウル様からされました。

思わず心の中で突っ込みましたが淑女の常として表情には出しません…扇で隠した口元は引きつってるけれども。


さて、客室を出てアル兄様とアイコンタクトし母上の後ろから部屋に入りました。


 奥にリヴァルド殿下、右側のソファーに宰相と父上、リヴァルド殿下の正面にいる聖女カップルは後ろ姿かぁ…と茶髪彼と黒髪聖女様、坐ってても身長差があるのが第一印象。

 …アレ?何かデジャヴ?!ふわふわ黒髪に金色のバレッタに見覚えが…


 バタンと扉が閉め鍵をかけた音に思わず振り向くとアル兄様が防音魔術展開していて、空いている左側のソファーに案内されます。


視線を感じ第1王子のリヴァルド殿下見たのですが、わーコレはコウリャクタイショウだ~と思わず脳内思考カタコトになりました。

 毎年絵姿で知ってたけれど、前回は布団の中、前々回は暗闇で正面からまともな拝顔は初めてなのです。


 輝く金髪と深いロイヤルブルー碧眼アーモンドアイ、すっとした鼻筋に薄い唇と整っていてコレしかない位置に納まり、座ってますが背はアル兄様より高そうで鍛えている外見に軍服が超似合ってて正に眼福、神様ありがとうと拝みたくなる乙女ゲームの世界だとしたら勿論メインのザ·正統派攻略者ですわ。


 歴代最高の王太子になると言われているだけあって見目に威厳とパーフェクトなのですが、口角だけ微笑んでるのがお腹黒そうに見えるのはわたくしだけでしょうか?

 思わず目線いったアノ唇とキス交わしたのね…と思い出すも、気を取り直しすぐに臣下の礼のカーテシーします。


「面をあげよ。

 第1王子のリヴァルドだ。

 シュナウザー家の奥方とは久し振りか。

 そしてアルの妹とは初めて会う」


 目線合い変装潜入含めると3度目になりますよねってニコリと微笑みながら思ってたら、母上が殿下にお久し振りですと先に言い、わたくしも振り向き名乗ろうとしたところで聖女様と目が合い絶句。


思わず見開いてしまいましたが直ぐに目を瞑り、動揺を押さえすかさず持っていた扇で口元を隠し声を出さなかったわたくしグッジョブ!!!


まさか前世の親友にここで会うなんてナンテコトデショウ…もうカタコト思考が止まりません。

聖女様…いや茉莉亜も何故か目を見開き口元を両手で覆ってますが、わたくしから見える角度から唇がOUの字で固まってるのが見えます。


 異世界で逢うとか何の因果!?

しかも幼じみの蓮までくっついて来てるとかここまで驚いたのは前世含め初めてです。


蓮は安定の無表情。

咄嗟に殿下に見えないよう顔を向け目を瞬き合図送ったのに気づいてくれ落ち着いたのか何事もなかったかのように収まった…かと思いきや、


「あれ?君達知り合い?…な訳ないか」


 …リヴァルド殿下、勘が鋭いですわね。

 パチンと扇をしまい再びカーテシー。


「いいえ、リヴァルド殿下初めてお目にかかります。

 ヴィクトーリア·フォン·シュナウザーと申します。

 聖女茉莉亜様と蓮様も初めまして」


 リヴァルド殿下とは公式に一応初対面ですし誤魔化します。

 茉莉亜と蓮も頭を下げました。


「こちらの席に座って下さい」


 アル兄様に即され父上の正面に母上、その隣に座ります。


「さてこちらは我が国の重鎮シュナウザー侯爵家だ。

 今回聖女マリアとレンの後見人家族になる」


 リヴァルド殿下の紹介に父上が、


「聖女マリア様とレン様。先程も名乗りましたが私は外務大臣をしているルドルフ·フォン·シュナウザー。

 こちらは妻のシャルロッテ、殿下の後ろに控えているのが嫡男のアルベルト、そして娘のヴィクトーリアは聖女様と同い年なので話が合うと思う」


「シャルロッテ·フォン·シュナウザーですわ。

 シャルロッテと呼んでね。

 ヴィクトーリアとアルベルトは2人が編入する王立ヴィルム魔法学園に通ってるし、これから頼って頂戴」


「はい、ありがとうございますシャルロッテ様、ヴィクトーリア様。

 あっ、初めまして、私は茉莉亜、こちらは蓮です。

 ヴィクトーリア様とは話が合いそうな予感がします」


 フフッと微笑みながら『前世親友だからね』と副音声が聞こえる??

 わたくしを訝しげに見ているリヴァルド殿下は無視します。


「コホン、ヴィクトーリア嬢は明日王立ヴィルム魔法学園入学式だから明後日夕方に登城してくれ。

 私達はこれから国王陛下に報告に行くので、マリアとレンは暫くヴィクトーリア嬢と話していてくれ」


「かしこまりましたリヴァルド殿下」


 それではとリヴァルド殿下が立ち上がり、宰相そして父上とアル兄様は国王陛下の元へ母上は王妃殿下の部屋へと出て行きました。


 残されたのはわたくしと茉莉亜と蓮の3名。

 黙ったまま王宮侍女がカップ類を片付けて、新たにお茶をセットし直し去るのを見送ります。

 皆出ていきバタンと扉が閉まった瞬間、すかさず防音魔術展開しておきます。


「何転生なんかしてるのよ!!!こんな所で会えるなんて」


 小声で泣きながら抱きついてきました。

 前世との身長差に戸惑いつつ抱き返しながら、


「何で私だと気づいたの?姿形、見目は別人じゃない!?」


「だってそのチョーカー見たら!!!」


 指さした今日の装いは登城に相応しく准正装。

 普通の貴族令嬢の服装ですが、アクセサリー代わりに自ら作成したお気に入りのフランジパニの刺繍チョーカー付けていました。


 実は前世高校在学中、趣味から立体刺繍で作ったチョーカーのブランドを立ち上げてネット販売してたのです。

 ペットの首輪から普段使いパーティにブライダルまで茉莉亜が販売戦略担当でわたくしが製作者と二人三脚でやっと経営安定した頃までの記憶がブワッと脳裏に浮かびました。


「そのチョーカーのデザイン、今度売り出すって所でいなくなったのよ?

 忘れる訳ないでしょう?

 何よぉこのワガママボディは!!!羨ま、けしからん」


 前世より豊満になった胸にどさくさ紛れ顔埋めてますわね。


「そっか…ねぇ茉莉亜、私どんな死に方したの?」


「それ聞く?道路に飛び出した仔鹿をかばったのよ」


「そうなんだ…全く記憶ないわね。ねぇ仔鹿は??」


「あなたが突き飛ばしたけど怪我なく無事だった、なのに…」


 これまで黙っていた蓮がふぅーと息を吐き、


「こんな(異世界)とこで会うとはな。

 お前が死んでから茉莉亜が立ち直るまで大変だったんだぞ」


「茉莉亜の側で支えてくれてありがと蓮。

 制服懐かしい…この世界では私が二人を支えるわ。

 それにしてもラノベで読んでた異世界転生や聖女召喚が現実にあるとか、しかも知り合いなんてアンビリバボーだわ」


 「事実は小説より…と言うしね。

 あっ!!!そうだ、私コレ預かってたの…」


 懐かしいカバンからゴソゴソとタブレット端末とスマホを取り出す茉莉亜。


「嘘っ!!!私のタブとスマホじゃない!?何で茉莉亜が?」


「うん。チョーカーブランドの内容見るからと貸して貰ってて、そのまま異世界持って来ちゃった」


 テヘペロ顔の茉莉亜。

 気になったけど敢えて両親や妹の事は聞きませんでした。


 後ねえ…手動&ソーラー充電器にルーターもあるよ?とカバンから更に色々出してきて、「パンパカパーン♪♪」なんて言いながらドラ○もんかよ!!!…ってそうだ、茉莉亜のカバンはズッシリ重くて何でも出てくる○次元ポケットの異名ついてたっけ。

 今まで『流石にないわよね?』って聞いて『あるわよ!!』って出てこないモノなかったわと一瞬遠い目してしまいました。

 

 懐かしいX○eriaタブレットとスマホ。でも異世界でWi-Fiスポットないしネット使えないけれど、A○droidのオフライン機能で使えるの色々あった筈。


 かつての慣れた手つきで起動し目についたアプリ立ち上げ、


「きゃー漫画の続きアプリにダウンロードしてくれてたんだ。

気になってた最終話読めるのね!!!あと懐かしい写真とか嬉しすぎる!!!茉莉亜ありがと〜」


 蓮が差し出したハンカチで涙目を拭いていた茉莉亜とわたくし、お互いの手を絡めて喜び。


「フフフッどういたしまして。

 ポイント残ってたからおばさまに許可貰って買っちゃった。

 まさか本人に返せるとは思わなかった…流石にね」


 …ポツリとこぼした声に、私は生まれ変わってだけど、2人は転移させられたんだと再認識しました。


宜しくお願いします。

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