その夜
スラムを出る頃にはもう日がくれ初めていた
それにしてもこのスラムの連中はおとなしい、一人も襲いかかってくるやつがいないもとの世界のスラムは隙あらばってかんじだったが
「これもバールの教育のなせる技ってか」
そんな事を考えながら歩いていると串焼屋の親父を見つけた
「おう、串焼屋の親父」
「おっ兄ちゃん無事だったか、スラムにいったて聞いて心配してたんだ」
ホッと胸を撫で下ろす親父
「大袈裟だな、スラムにいったぐらいで」
「バカ野郎!兄ちゃんはこの街にきて日が浅いから知らないかも知らないがこの街のスラムはかなり危険なんだ」
そうか?比較的安全だと思うがな、俺たちの世界のスラムと比べたら
「まぁいいじゃねぇか、それよりも親父串焼あと十本ほどくれ」
「たくっまぁ無事ならいいか」
親父から串焼を受け取り宿に戻ると宿の待合室で本を読んでいるノイマンがいた
「街の探索にしては遅いじゃないか海道仁」
パタンと本を閉じ静かに立ち上がる
「色々あったんだよ」
「色々ね、まぁ互いに詳しい話は食堂でしようじゃないか」
腹がへっているんだろうお腹をさすりながらノイマンは食堂へあるきだした
食堂はそこそこの広さで他の客で賑わっていた
適当に空いているテーブルに座るとちょうど近くにウェイターが通る
「すまない注文していいか?」
「はい!どうぞ、オススメはボアステーキ定食ですよ」
「じゃ俺はそれをもらおうかお前は?」
「私も同じものをもらおうか」
「ボアステーキ定食2つですね、銀貨2枚です」
収納していた銀貨を取り出し渡すチップとして銅貨三枚を着けて
ウェイターはにこりと笑う
「ありがとうございます」
よかった、ここはチップの概念がある世界だったかまぁ国によって違うとはおもうが
「料理がくるのにも時間があるだろう、今のうちに君の報告をしてもらおうか」
顔の前でてを組み某総司令のような格好して俺が口を開くのをまつ、その格好にすこしイラつきながら仕方なく俺は街の報告をする
「まずは購入したものから野宿セット、そして屋台で売ってた串焼だ」
「串焼?!それはなんだ?!」
串焼の単語に反応して顔を近づけてくるノイマンにを押し退け話を続ける
「串焼はあとでやる、それより報告の続きだな、次に街を見てきて俺はしばらくはここを拠点にしようと思う、魚や肉、野菜等が新鮮でやすい、治安もいい、どう思う」
「拠点なぞどこでもいい、まぁ食物が新鮮なら文句もないし」
「そうか、ならこの街をしばらくの拠点にする、で次はお前の報告を聞こうか」
「私は図書館で魔法の事を調べてきたそして面白い事をしったぞ」
「面白いこと?」
「あぁ、この世界には神がいっていたようにこの世界の生物には魔臓器といわれる魔力を生み出す臓器が存在している、その魔力を空気中に漂う精霊等に与え魔法となる、がこの魔法にも種類があるようだ」
「種類?」
「あぁ大きく分けて三種類、精霊に魔力与え発動させる一般魔法、精霊以外の何かに魔力を与える魔法を発動させる異形魔法そして己の魔力のみをしようし呪文なして発動させる固有魔法、そして異形魔法と固有魔法は誰でも使える訳じゃない生まれたときから使えるか使えないかが決まってるらしい」
「才能次第ってことか」
使えるか使えないかは運命に任せるしかない、どこの世界でもおんなじだな
「そして、この世界の貴族や王族と呼ばれる人種はすべて異形魔法や固有魔法が使えるようだ」
「なるほどね、地位も名誉も魔法しだいってか」
つまりこの世界の王は元の世界の王達とはちがい腑抜けはいないってことか、嬉しいね、バールとの戦いを経験して俺はこの世界の強者のレベルを知っている、無意識ににやけてしまったのだろう
「余計な事をおこしてくれるなよ海道仁、こんな世界に来てまで余計な争いはしたくない」
ノイマンに悟られてしまった
「俺だっておれから王族に喧嘩を売ろうって訳じゃねぇよ、売られたら買うただそれだけだ」
「どうだかな、おっと、話はこれくらいにしておこう、メインが来た」
ジュージューと肉が焼ける音が聞こえてくる、ソースと肉汁が混ざったなんとも言えない匂いが鼻をくすぐる
「これはまた」
熱々の鉄板の上に厚切りの肉、そしてバゲット、元の世界レベルとまではいかないがうまそうだ
ナイフを入れる、弾力もありたが固くはないレアで焼き上げられていて口に頬張ると口の中が肉の旨味とソースの旨味が喧嘩せず互いを高めあっている
「うまっ」
自然と言葉がでてしまう
これが異世界の味、値段的に高級料理って感じじゃない、回りの人間も当たり前のように食べている…一人を除いては
「おかわり!」
ノイマンが口一杯に肉を頬張りリスみたいになってる
「はーい、おかわりは割引さしていただいていますので銅貨八枚でーす」
「はぁ、銀貨しかないがいいか?」
「大丈夫です、銀貨預かりましたので銅貨二枚お返しします」
銀貨をわたし銅貨をうけとる
このスピードで食べるんなら神に貰った金はすぐになるなるな
明日試合が終わればまずクエストをうけよう
「ノイマンまだ串焼もあるんだ、おかわりそれで最後にしよろ」
届いた料理にがっつくノイマン、彼女の耳に俺の声は届かないだろう
「おか「ストップだっていってんだろ」」
これ以上食われるともらった金がなくなる急いでノイマンの口をふさぐ
「にぃちゃんなんだ、女が自由に飯を食える金ももってねぇとは情けねぇな」
横のテーブルから声が飛んでにきた、視線をむけるとそこには四人の男がこちらを見ていた
「ねぇちゃんそんな甲斐性なしなんかほっといて俺のとこにきてに来て酌しろよ、そしたらいくらでも食わせてやるぜ、へへ」
スキンヘッドの男が舌なめずりをして下心満載の目でノイマンをみる
「なんだあの気持ち悪い奴は、久々に悪寒が走ったぞ」
ブルブルっとノイマンが震える
「女を抱きたいなら店を変えた方がいいんじゃないか、ハゲ」
目には目を歯には歯を挑発には挑発をだ
スキンヘッドの男は椅子を倒しながら立ち上がり俺に詰め寄ってくる
「なんかいったか、糞ガキ」
「なんだ、聞こえなかったか目障りだから消えろっていったんだ」
ガタンッ
男が俺の胸ぐらを掴み俺を強制的に立たせて、腕を振り上げる
「調子にのるなよ!糞ガキが!」
拳が届く前にのしてやる、そうおもっていたがそれは叶いそうもない
「やめねぇか!バング!」
なぜならその声で男の拳は止まってしまったからだ
声の主の方に顔をむけるとそこには大きな剣を何故か2本背負った20代位の茶髪の男がたっていた
「リッリーダー」
「ガキ相手に情けねぇ恥をしれ!!」
「ちっ命拾いしたな」
スキンヘッドの男が手を離す、どうやらあの男はなんのかは知らないがこいつらのリーダーらしい
「すまねぇうちのもんが迷惑をかけた」
「かまわないさ、喧嘩を買ったのはこっちだからな」
俺の言葉をきいて男はニカッと笑い握手を求めてか手を差し出す
「そういってもらえるとありがてぇ、俺はヴェノム一応こいつらとパーティーを組んでいる」
「俺は海道仁そこにいる銀髪の女はノイマンだ」
自己紹介ともに差し出された手を握る
「そうだ迷惑をかけた詫びだ、飯でも奢ってやるよ仁なっそうしよう!ガハハハハ」
ヴェノムが男気満載の笑顔で豪快に笑う
「いや遠慮しておこう、俺もノイマンもすでに晩飯を済ましているからな」
「そうか、残念だな」
私はまだまだ食べれるぞ!!と叫ぶノイマンの襟を掴み引きずりながら食堂の出口に向かう
「そうだ、あとこれは忠告だが、猿を飼うのは勝手だが、躾もできてない猿を野放しにしとくのは猿にも飼い主にもよくないぜ」
去り際、その挑発とともに瀑布のように叩きつける殺気を奴等にぶつけた
「誰がさるぶぁ!」
仁の挑発にまた乗ろうとしたバングに裏拳を叩き込んでとめるヴェノム
「あぁ今度から気を付ける」
先ほどの笑顔は消え、どこか戦士の顔付きになっていた
「じゃあな、また機会があれば飯でも食べよう」
俺はノイマンを引きずったまま食堂を後にした
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「なにすんだよリーダー」
仁達が食堂を出たあとバングは顔をさすりながら立ち上がる
「バング、どうやら命拾いしたのはお前のほうだったらしいな」
ヴェノムは背中の大剣に手を伸ばす、ここは食堂、抜刀は禁止されている、でも自分の愛剣に触れずにはいられなかった
「あぁ!ヴェノムさんここでの抜刀は禁止って前にもいったじゃないですか」
「はは、すまねぇつい癖でよ」
ウェイトレスの声で我にもどるヴェノム
「海道仁か…なかなか面白いやつがこの街にきたもんだ」
ヴェノムは久々に燃え盛る闘志を自分の中に感じながら愛剣を納めた




