ノイマンの試験
早朝目を覚ました俺は日課であるランニングに出かける、最初はゆっくり走り体を目覚めさせた後に緩急をつけたダッシュ、最後に全力ダッシュで宿にもどる、元の世界でもやっている日課だ
「おかわり!」
宿にはいると食堂のほうから聞き覚えのある声が聞こえた
「おかしいな金はおれがもっているはずだが」
食堂にはいると朝から爆食いしているノイマンとそれを苦笑いしながら食事をしているヴェノムの姿があった
「なにしてんだ?おまえら」
「なにってモグモグ食事にモグモグきまっているだろモグモグ」
「おい仁、こいつの腹にはなにかすんでんのか、軽く10人前は食ってるぞ」
ドン引きされている事にも気づかずにノイマンは食べ続け更におかわりを要求しそうになったので止めた
「たく、かるく朝飯を奢るだけのつもりがとんだ出費だぜ」
トホホっと薄い財布をみてため息をつくヴェノム
「なにがあったかは聞かないでおく」
俺はウェイトレスに朝食のセットを頼みながら同じテーブルにつく
届いたのはスープとスクランブルエッグそしてパンとコーヒー、日本で食べたものほどではないがなかなかの味だ、ちなみにノイマンが食べていたのは昨日とおなじのボアステーキ、聞いただけでいが持たれそうだ
おれが食事を食べ終わるとヴェノムが口を開く
「お前ら今日は何をする予定なんだ?」
「今日はギルドの試験があるらしくてな、これからギルドに向かう予定だ」
「試験!試験ってこたぁお前Aランク判定をうけたのか?!」
身を乗り出して聞いてくるヴェノムを押し戻して話を続ける
「まぁそんなとこだ、お前は?」
「おれも実はギルドに呼ばれてんだ、何のようかは知らないがな」
奇遇なこともあるもんだなそう思いセットのコーヒーをのんでいると、ヴェノムが時計をみて慌てて立ち上がる
「やべぇもうこんな時間か、おれはもういくわまたな」
そういうと返事を待たずしてヴェノムは去っていった
「慌ただしい奴だ」
「多分あいつもお前にはいわれたくねぇと思うぞ」
口の回りにベットリとソースをつけたノイマンに指を口元にもっていき合図してやる
「もっと早くいいたまえ」
ノイマンは顔をあからめてで口を拭う、その仕草が元の世界置き去りにしてしまった妹に被る
「大丈夫かな、菫は」
「何かいったか?海道仁」
「なんでもねぇ、さっさとギルドにいこう」
ギルドにつくと俺達に気付いたソフィがはしってきた
「おはようございます、試験の準備はできていますので私についてきてください」
ついていくと闘技場のような場所についた、訓練所って書いていたかな
「マスター海道さん達をおつれしました」
「ありがとうソフィ、よく来てくれました海道さん、ノイマンさん」
「どうも、ん?あんただけか?俺の試験の相手がみえないが」
「実はまだ海道さんの方は準備中でして、もうしばらくかかりそうなので、ノイマンさんの試験から行います」
「私からか、で何をすればいいんだ?」
横に並んでたノイマンがすこし前に出る
「基本は海道さんと同じです、Aランク魔術師との試合、すこしルールが違いますが」
「ルール?」
「はい、戦士の試験は模擬武器を用いた試合になるんですが魔術は模擬武器などないですから、こちらが用意した魔術障壁を壊しあってもらいます」
ジルは手に球体状の何かを取り出し起動させた、球体が光ったあとジルの回りに薄いまくのような物がはられる
「これが魔導具式魔術障壁です、ある一定の攻撃までは耐えますが限界をこえると破壊されます、こんな風に、ソニア」
ジルが指をならすと、意図をうけとったソニアはすぐに詠唱する
「われソニアブラウンが命ずる火の精霊よ、いまここに集いて、敵を打ち消す炎となれ、フレムイムインパクト!」
ソニアの手に火が集った炎が一気にジルを覆う、
「すっげ…」
さすが異世界なんでもありだ
「ソニア、なにか私がしましたか?上級魔法はやりすぎでしょう」
障壁はくだけちりそこに目の前に幾何学模様のようなもの、マンガ的にいうと魔方陣のようなものをはったジルがたっていた
「ジルさん、きのう私のプリン食べたでしょ、食べ物の恨みは恐ろしいですよ」
「あれ?ばれてましたか」
「我ソニアブラウンがめい「待ってごめんごめん買ってきますから2つ買ってきますから」
ソニアは魔術をおさめにこりと笑い
「3つお願いします」
「はぁわかりました」
ジルがガクリと肩を落としたあと、気持ちを切り返してこちらに向き直す
「すみません話がそれてしまいましたね、このようにある一定の攻撃を受けると砕けてしまいます、砕けたらその時点て負け試験終了です」
「障壁をこわさないと合格にはならないのか?」
「いえ、あくまでも魔術力を見る試験ですから、試合すべてを加味して合否を決めます」
「当たり前、Aランク魔術師に勝てると思わない方がいい」
割ってはいった聞き覚えのない声、その方向に視線を向けると大きな帽子に黒いローブを羽織った小さな女の子がたっていた
「マーリン、遅刻ですよ」
はぁ~と大きなため息をはくジル
「私も色々忙しい、来ただけでも感謝して」
「なんだあの幼女は」
俺がポツリと呟いた瞬間、俺は何かをくらい部屋の壁に衝突していた
「なっ何が…おこったんだ」
衝撃が飛んできた方向に視線をむけるとそこには大きな杖を構えているマーリンがたっていた
「私は幼女ではない!少なくともお前よりは年上!」
マーリンはもつ一発と魔方陣を展開する
「マッマーリン様落ち着いてください、海道様も謝ってください!」
ソフィがマーリンをなだめ俺に叫ぶ、これは素直に謝るべきだろう
「悪かった!許してくれ!」
「んっ許してあげる、私は大人だから、収納」
マーリンは杖を収納した、どうやらあいつもアイテム収納持ちらしい
「だけど今度いったら許さない」
ぷくーと膨れる姿はとても愛らしい幼女だが、さっき食らった攻撃を思い出すと鬼にみえてくる
「ははっ相変わらずですねマーリン」
「なんでもいいが早く試験を始めてくれないか?」
「あぁすみません、マーリン、ノイマンさんこれを」
ジルがノイマンとマーリンに魔導具を私後ろに下がる
「ではこれよりAランク魔術師適正試合を始めます、お二人とも準備はよろしいですか?」
ノイマンが白衣を正し、マーリンが杖を取り出す
「では、試合開始!!」
「我ノイマンが命じる、地よその身を砕き、敵を穿つ礫となれストーンバレット!」
意外に先に仕掛けたのはノイマンだった、詠唱を終えたノイマンから礫が飛びマーリンに襲いかかる
がその礫はいと簡単に落とされたマーリンの魔術によって
「我マーリンペンドラゴンの名において命ず風よ、その身をもって全てを弾く壁となれ、ウィンドカーテン」
石礫がマーリンのすぐそばで急停止し、地に落ちる
「好きなだけ打ち込んでくるといい、貴女の最高火力を見せてほしい」
杖をトンと地面に着き余裕の笑みを浮かべるマーリン
「いいだろう、私の頭脳全てをもって貴女を焼き付くしてあげるよ」
マーリンの挑発受けたノイマンが詠唱を始める
「我ノイマンが命ずる、火よ起これ」
ボウッと火の玉がノイマンの前に現れる、そしてノイマンはさらに詠唱を続けた
「我ノイマンが命ずる、風よ、生命の源をもって火を偉大なる神火に進化させよ」
するとノイマンの前にある火が大き揺らめき、炎へとその姿を変えた、そしてその進化はそこで終わらず炎の色を変えていく赤から黄色そして白に変わっていく
「燃やし尽くせ、神炎!」
白い炎は渦を巻きマーリンに襲いかかる
マーリンは少し驚き、そして笑った
その笑顔は幼女が父親にアイスクリームを買ってもらった時のような眩しい程の笑顔だった
「合格!」
マーリンは杖を横に構えた
「まっまずい!海道様こちらへ!」
ジルの声に本能的にジルの後ろにまわった、それを確認したジルは魔方陣を展開させる
「アブソリュートゼロ」
マーリンが呟いたその瞬間視界が白く染まる
「なっなんだ?!」
「アブソリュートゼロ、マーリンの固有魔術です」
「ノイマンは無事なのか?」
「ノイマン様の方にはソフィがいってます、恐らく無事でしょう」
段々視界が晴れてきて、ノイマンとソフィの姿が見えてきた
「あぶなかった、すこしでも遅かったら」
ガクリと膝を落とすソフィ
「よかった、二人とも無事でしたね」
二人の無事を確信したあとジルはマーリンをキッっと睨む
「マーリン!何を考えてるんですか?!」
「アブソリュートゼロを使わないと半端な魔術じゃあの炎はとまらなかった」
私はわるくないといった感じでプイッと顔を背ける
「私たちがいなければ二人は間違いなく死んでいましたよ」
「貴女達がいる、それをわかって放った」
「まったく貴女は昔から変わらないですね、面白い魔術をみると我を失う」
はぁっとため息をつくジル
「そういえば、どうやって貴女はさっきの魔術をつかった?貴女が詠唱したのは初級魔術、だけどさっきのは間違いなく上級魔術に匹敵する威力があった」
思い出したように突発に聞いてくるマーリン、それにジルが続く
「そうでした、あの魔術あんなの見たことないです、いったいどうやって」
「やはり、お前たちは知らないようだ、海道仁、君ならわかるんじゃないか?」
ふむっと考えこんだあと俺に振ってきた
「酸素だろ」
何となくでわかる、炎は酸素を利用して燃える小学生でも知ってることだ
「酸素?それはなに?」
は?酸素をしらない?これはとノイマンに顔をむけると
「やはりか、この世界にはまだ原子論が確立されていないようだ」
「原子論?」
「酸素だ、窒素だ、つまり我々がしっていて当然の事がこの世界では解明されていないということだ」
「なるほどね」
魔術なんかある世界で科学は不要というわけだ
「ノイマンさん私達にも説明をしていただけないでしょうか、貴女のその技術があれは初級しかつかえない魔術師も上級魔術を扱える事ができるかもしれないのです」
「不可能だ、お前達では原子論を理解できない」
「そこをなんとか!」
深々と頭を下げるソフィそこにジルがとめにはいる
「諦めなさいソフィ、魔術は術者が理解している範囲でしか現象を起こせない、今理解できないということは我々には無理ということです」
「ですが!うぅ…わかりました」
肩をがっくりとさげ後ろに下がっていく
「で?私は合格なのか?」
ノイマンがマーリンの方を向く
「当たり前、私に固有魔術を使わせた、これだけで少なくともB以上の力はあるということそうでしょジル」
「そうですね、疑う余地なく合格です」
「ふっ、やはり私は天才だな」
長い髪を手でなびかせ、どや顔を俺に向けてくる
うざっっとおもっているとドタドタドタと慌てているような足音のあとにドアが勢い良く開かれた
「すまん!遅れた!」
「ヴェノムさん!大遅刻ですよ!」
ヴェノムだと?




